◇山登り◇ 日光市(栗山) 黒岩山、鬼怒沼山へ くろいわやま:2162.5m きぬぬまやま:2140.8m 2011年 6月 19 日 訪問 黒ヤス丼、あっちゃん & 爺 (時間やルートは参考にしない事) |
魑魅魍魎が集う鹿沼市の、とあるラーメン店「麺坊」で恒例の水曜(粋酔)会.酔いも増してきた頃調子に乗った爺の一言 「今度黒岩山にのぼっぺと思ってるんだが・・・」 「お、おらもえぐがな」と、黒ヤス丼. 「日曜なら休めッからその日ならおらもえぐど」 さらっと承諾はあっちゃん と、簡単に決まってしまった. ま、かねてからこんな事は予定してたので別に驚かないが、 「遠いんだよな」と、爺が言うと 「ヘッデンあれば大丈夫だんべ」普通顔の黒ヤス丼 「走ったら駄目だんべが?」と爺と同郷、キリタンポパワーのあっちゃん こんな連中に爺は果たして着いて行けんだんべが. 言い出しっぺの爺、若干後悔するがひた隠し. 集合は鹿沼市に午前2時.午後8時に床についたが、、、眠れねーーー. |
コザ池沢右岸尾根で |
地図で確認中 5:40 |
林道歩きは苦手だよぅ・・・と、 |
女夫淵を午前4時半に出発.この時期のこの時間はかなり明るい.橋を渡り、コザ池沢出合に着き此処からスーパー林道に這い上がるのだが、結構急斜面である.2人はそんな事百も承知とばかりにグングン登って行く.爺はなるべく体力を使いたくないので斜めに(鹿道?)踏み跡を登って先回り出来てしまった.ふふふ、年の功よ! 一旦登り、ピークを越え腰上の笹藪を下り、再び登ると林道に出た. 林道は崩壊もなく歩き易い.途中軽トラックが路肩に駐まっていたが、山菜採りの人かもしれない.(一般車は通行止) ちょっとした広場には何か得体の知れない物を隠す様に白色のシートで覆われた何かがあった.「放射能の土じゃねーだろーなー」と、ヒソヒソ.大した起伏もなく大清水トンネル入り口に着いた.トンネルの手前にコザ池沢源流部が横断している.少し休憩して沢の右岸踏み跡を辿る. |
林道から見える山 日光連山かな |
林道歩きもそろそろ終わり、大清水トンネル到着間近 7:15 |
沢に入ると雪渓が少しづつ出てきます |
遡る、コザ池沢 |
雪渓の上で 何見てんだっけ? |
三段の滝は右の藪を巻く 7:55 |
5分も歩かないうちに木で組まれた堰堤に着く.堰堤にはめ込まれた銘板を見ると「奥鬼怒本沢」とある.どの辺りから「本沢」になってるんだろうか? この堰堤の竣工は平成16年度となっているから意外に新しい.右岸を巻いて堰堤の上に出ると、左岸に4段20m位の滑滝が落ちている.水量が少ないので、渇水期には水が涸れてしまうのかも知れない. 沢に残雪は多く積もり、まだ締まっていて歩き易い.それでも薄い所があるので注意しながら遡行していくが案外捗った.最初の滝(実は3連瀑)の場所で、黒ヤス丼が「ここの左岸に登ると踏み跡があるらしいぞ」と進言.しかしあっちゃんは既に滝の右に取り付いていた.「おーいロープがあるぞ!」の声で爺もそれに続く.黒ヤス丼も登ってくる(が、実は黒ヤス丼が正解で右涸沢左岸尾根に取り付く方が良かった・・・らしい) あっちゃんは一番目の滝上からもう左岸灌木藪の斜面を登っている.この人に踏み跡は関係ないかも知れないと爺は思った(笑) 二番目の滝は3m位で、左を滑らない様に登る.滝上に着くともう一段(5m位)滝があった.上から声があっちゃんの聞こえた.「踏み跡があるぞー」、早くもみつけたか.藪の斜面を登ると尾根に踏み跡があるが、これではなく涸れ沢の向こうだという.成る程、テープもありしっかりした踏み跡もあった.間もなく黒ヤス丼も合流し、いよいよ本格登山の始まりである. |
最低鞍部に登る踏み跡 |
最低鞍部、鬼怒沼方面との分岐でもある 8:30 |
しかりした道 |
踏み跡は急斜面をある程度ジグザグに付けられていた.途中、後ろが開けて東の方向に奥コザ池の渓や鬼怒の山々が良く見えた.登る足元に、イワナシがピンクの花を付けている.急斜面から開放され、笹藪の中の踏み跡を探る様に歩いていくと分岐に飛び出した.T字路になっており左は鬼怒沼山方面、道は登ってきた踏み跡よりはっきりとした登山道という感じ.もう少し獣道風を想像していたので何となく拍子抜け.少し休憩して樹林の中を歩いていく. コメツガ(?)の樹林帯の中は残雪のある所、溶けた所が半々.時々道を見失うが、大した影響はなく順調に歩いて行く.道の少し開けた所からは時々燧ヶ岳などが近く大きく見え、退屈さを紛らわしてくれる.道脇には苔の中に「イチョウラン」をみつけたりもする. |
時々展望が・・・ |
燧ヶ岳も大きく見えます |
こちらは会津駒ヶ岳か? |
膝を痛めた黒ヤス丼だが、軽快 |
撮るぞッ と叫んだら振り向いてピース |
湿った道が多いです |
順調に歩いていたはずがちょっとしたハプニング.2069mピークと2055ピークの間の僅かにこんもりしたピークの所をほぼ直角に曲がる筈だった.残雪で道は不明瞭なのと、我々の不注意で、先頭を行くあっちゃんが直進にテープを3箇所連続しているのをみつけ、そちらに引き込まれてしまったのだ.これまで、テープ頼りに進んできたので何の疑問も持たずに踏み跡もないなだらかなピークを直進してしまったのだ. おかしい?と気が付いたのは黒ヤス丼.「これは違うね!」「うん、踏み跡がまるでない」あっちゃんの姿は既にない.行動が早い分だけ、あっという間に北寄りに下ってしまったらしい.更に此処で爺の○カ検討が間違いに拍車をかけてしまった.「おーい.此処に踏み跡があるぞ」とあろうことか、北西斜面にそれらしいものをみつけてしまった.黒ヤス丼は疑問100%の顔で着いてくる.爺が見つけた踏み跡は何だったなのかよく判らずすぐに消えてしまった.2−30m程北方向に下降し、黒ヤス丼が足を止めた.「確認しようぜィ」と、地図を広げる.爺はGPSで位置を確認.「道はもっと南東だな」.此処で、下からあっちゃんが「駄目だ、間違えた.こっちじゃないんだわさ」と、登ってきた.全くこの人の体力ときたら・・・.もう一度三人で確認し合い一旦ピークに戻り、道を探そう、と言う事になった. ピークに戻ったら成る程あっちゃんが言う通り、どこへ誘導しようとしているのか赤テープが3箇所道とは違う北方向に付けられていた.地図を持たず踏み跡とテープを頼りに登山をする人は間違いなく、遭難の原因の一つになるだろう.余分なテープを付けた人は是非回収しておいてほしいものだ. |
小松の水場でエネルギー休憩 | 分岐:左へ行くと5時間で尾瀬へ行けるのですね |
少し辛そうですが、無事山頂到着 11:35 |
こんな山奥でも、山名板が賑やか |
山頂の三角点 |
道に復帰し、小松の水場で休憩.奥鬼怒方面はどこでもそうだが水が美味しい.空近くなったペットボトルに水を補給した.歩き始めて20分程で黒岩清水に着くと、小さなミズバショウが咲いてていた.間もなく尾瀬方面の分岐に着く. 道は、黒岩山の山腹を少し巻く様に付けられているらしい.すぐに登りに入らず」、やや水平に歩かされ北東側の斜面を登って行くが、これが藪模様.猪突猛進なあっちゃんは藪下の踏み跡を外れ灌木激藪のど真ん中.「おーーい、道がねーぞー」.すぐ後ろを登る爺は慎重に踏み跡を追っているから何の問題もなし.「こらー、どごさ歩いてんだーー.踏み跡はこっちさだんべよ」.「いんやいんや、踏み跡見失っつまってよ」と、爺に合流したあっちゃん.そこから猛烈な勢いであれよあれよと言う間に藪の中に消えて行った.疲れって事ないのかね・・・・. 幾つかピークを越えて、頂上に出たらぐるっと展望.日光連山のいくつかは雲がかかっていたが、燧ヶ岳、会津駒ヶ岳が良く見えた.又、魚沢の奥深い渓とその向こうには女峰山も望める.爺としては満足.一通り撮影後休憩とお昼ご飯にする.あっちゃんはいきなりお湯を沸かしラーメンを食べるという.側でみて極めて美味しそうだったが、小さい虫が多く鍋の中に結構虫が入っていたみたいだ.橋でつまみ出しながら食べていたが、その内ずずずーーっと. 何匹か食べちまったな(爆) |
山頂から 燧ヶ岳 |
山頂から東方向 |
帰る途中、残雪場所から 燧ヶ岳 |
シャクナゲが旬 |
帰路はコザ池沢分岐まで同じ道を戻り、鬼怒沼方面に歩く.シャクナゲが見頃で特別厳しい登りなどもなく順調に歩いて行くが、少し膝の調子を落としている黒ヤス丼が「鬼怒沼山」は、今日は登らなくていいかな・・・とやや弱気.「鬼怒沼」まで2−3回もきてだっぺ?そこの山にわざわざ登りにくるのも何だか面倒だべさ」「栃百、爺はヤス丼に一つ近づく事になんだかんね」と、脅したりすかしたり.鬼怒沼山分岐に荷物を置き、頂上に登ったがガスで何も見えなかった.
後は鬼怒沼を通り、奥鬼怒温泉郷から女夫淵駐車場に帰るだけだが、鬼怒沼から日光沢温泉までの下りがかなり長く感じた.日光沢温泉の自販機にバヤリースオレンジを買って飲んだが、その美味しかった事.駐車場に着いた時はヘトヘト.帰りの車の中では後ろの座席で、ずーーーっと寝てました(汗) あっちゃん、運転ありがとね.ヤス丼的確なナビ指示で順調でした.今度はどこさえぐべが. 夫婦渕着19:50 |
鬼怒沼山 分岐 |
力を振り絞って、、、 |
鬼怒沼山 山頂 15:35 |
鬼怒沼湿原 16:30 |
2014年2月 あっちゃんは谷川岳一の倉沢で帰らぬ人になってしまいました.粋酔会最若手は何を急ぎ過ぎたのでしょうか.気力も体力も会一番でした・・・・残念でなりません.(この項、2014年7月追記) |
当レポは
写真撮影だったり適当に歩いたりで、時間やルートは参考になりません.
仮に当レポを見て行かれる場合は予め情報を収集していただき、計画を
充分に立ててから実行して下さい.