◇滝見と山登り◇

矢板市
尚仁沢の上流権現沢


                  



2015年 4月 12日 訪問


(時間やルートは参考にしない事)
              
  地形図を見て、尚仁沢を上流へと見て行くと「権現沢」と名前を変える.(何となく一般的に)沢が名前を変えるのは支沢になったり、顕著な二俣になったりする所からが多くある(気がする) が、この尚仁沢は特に分かれている訳ではないのだが、上に行くと権現沢だ.思うに、尚仁沢は一度涸れる.精進橋を過ぎ、堰堤を2つばかり越えると水は復活してくる. この、精進橋を境に名前を変えているのかも知れない(と、勝手に憶測←ツッコミ不要)

 で、以前にこの沢を遡行し矢板最高点に登って八海山神社〜地図破線道(実際は藪)を回った事がある.その時権現沢右岸に多数のカタクリを見た.遡行した時期が遅かった為、カタクリは結実していて花は咲いていなかった.んじゃあ、花の時期を選んで訪れてみよう、、、と、常々思っていた.

 此処数日は天候不順.天気予報もよろしくないが日曜日は一日晴れるとの事.ただ、まだ沢(の上流)には雪が多くあるだろうから本格遡行はしない.今日(12日)は統一地方選挙があるので投票に行かなければいけない.ま、カタクリ見物だけならそれ程遡行しないし、大して時間もかからないから投票は帰る途中に寄ればいい.

 と、家をゆっくり出て精進橋に着いたのが 11:00 いくら何でもちょっと(かなり)遅くないかオイ!


精進橋手前からスタート 11:05


新緑はまだまだこれから


旧作業道脇にはカタクリが・・・


フキノトウがありました 実家(北秋田)では”バッケ”と言います


キクザキイチゲとか言うのでしょうか? 群生ではなくちらほら
 橋の近くの空き地には箱型の軽自動車が一台駐まっていた.釣り屋さんの車でしょう.簡単に支度して右岸の旧作業道を歩き始める.暖かく風もないし良い気分だ.もう少し早く家を出ると良かったが、、、 道の左右にはちらほらだがもうカタクリやキクザキイチゲ(かな)が咲いていた.沢に水が出て来て水音がすると気分が良い.右岸の作業道が終わり、踏み跡になる.広く落ち葉の積もった斜面にはそこ此処にカタクリが咲いている.ただ、密生と言うほどではない.若芽も沢山あるのでこれから更に多く咲くのだろうか.
 紫色に咲くカタクリの中に白いのが一輪あった.綺麗な白である.環境保護されている群生地では幾つか見た事はあるが、遊歩道から遠かったりやや過ぎてしまっていたりして、コンデジ画像にまともなのは撮れてない.此処では近くへ寄って撮る事が出来た.左岸へ徒渉してみるとこちらにも咲いている.一所懸命探さなくても両岸、延々と生えているのだ.撮影に飽きてくる頃、丁度お昼.沢に下りて、綺麗な流れを見ながらサンドイッチを頬張った.天気も良いし、もう少し遡行してみようか・・・と欲が出る.出来れば右岸から数条に落ちてる滝のある場所辺りまで行けたら嬉しい.ただ、カタクリ散策で帰るつもりだったので地図もGPSも持って来なかった.加えて足元はゴアテックスがとっくに効果0になっている布製トレッキングシューズだから沢遡行にふさわしいとはいえず心細いのだが・・・





白いカタクリが一輪だけ咲いてました 見たのは2度目


水は綺麗です この下流では地下に潜っちゃうんですね


此処でお昼にしました 12:05


右岸(手前)、左岸共カタクリが沢山生えてますよ.まだ咲いてないけど


名前は判らない小さな花は、 超マクロモードで


まだ蕾のものも・・・


ズリ落ちて両靴と右膝(左は踝上)まで水に浸かってしまいました
 案の定、沢靴なら簡単に通過できるヘツリでずり落ち落下.両足が水に浸かってしまった.急いで水から上がったので靴の中には少し浸みこんだだけで済んだ.標高1000m付近のゴルジュでは、流石に通過出来ず右(左岸)を巻こうと登ってバンドを頼るが僅か1.5m程の段差が下りられない.今日はザイルも何も持ってきてないのだ.突破は諦め、足元に咲いているショウジョウバカマなどを撮って引き返す事にした.此処を巻いた時取り付いた岩の段々を下りると、上流から長靴履いたおじいさんが下って来た.
 話をすると、あの駐車地の軽自動車の人だった.釣りに来たらしい.テンカラで尺物を釣り上げ損なったと言っていた.魚影も上流は濃いがその内釣り人が多く入るだろうから、釣りは難しくなるだろうとも言っていた.この場所から右岸数条落水場所を聞いたら覚えていて、1時間半位かかるのではないかと言う事だった.何しに来たのか問われたので、花等を撮影しにきたと言ったら、不思議そうな顔をしていたが右岸の崖を指差し、以前はあそこにもサクラソウ科のユキワリソウが咲いていたが、今は見かけなくなった・・・と、残念そうに教えてくれた.ユキワリソウはそれ程珍しくはないが、花季は6月頃だったかな.その頃時間が摂れたら探しに来るのも面白そうだ.


右岸に徒渉しなければいけませんが、滑るのでちょっと難儀します


以前は右CSの上を水が落ちていたんですが・・・


沢を歩けば楽なんですが、トレッキングシューズだとこんな所を高巻き
しなければなりません. 結局、画像中央上に見える木の間を通って
バンドに出ますが、その後すぐ通れず引き返します.13:35


くさび形の岩ですよ.誰か登ってみますか?(笑)
 おじいさんと別れ、沢を下降するのはちょっと大変なので右岸尾根に上がり、登山道に出て下れば楽だろう.地図もGPSもないが、登山道がみつからなければ沢に下りれば良いだけの話.と、決め右岸を見渡すが見える所みんな崖.少し下った所に残雪のあるルンゼがあった.少し登ると残雪は切れ、ガレになった.上を見ると壁がありちょっとこのまま登れそうにない.左の小尾根に移動して登り、途中から笹藪の中の鹿道をみつけトラバースを繰り返して、幾つかの小尾根を越えていく.そして、掴み所のないだだっ広い笹の緩斜面に出た.
 地図、GPSも無い為帰ってからの推測だが、1100m付近ではないかと思われる.少し西側に(横断する様に)歩いてみたが、登山道(踏み跡も)は見つけられなかった.あまり西寄りに行ってしまい、迷走してしまうとまずいので一旦戻り、権現沢側を歩く様に努めた.緩斜面はまもなく勾配をつけて下り始めたので、林道に下りるには早すぎると思い、沢形を3ヶ所程横断しながら確か地図には神社マークがあった事を思い出し、もしかしたらそこに行き会うかも知れないと期待しながら歩いて行くがみつけられない.
 どっちみちこの尾根は黒沢と権現沢の中間だ.下では林道横断している.下っていればどっかに行き着くだろうと道探しは諦め、膝上の笹藪を南(と思う方向)に歩いていったら、突然道に飛び出した.大きなブナにナタメがあり想像していたものより歩き易そうな登山道だった.
 ”道”は、やはり安心で緩やかに下り中々高度を下げないから、少し長く感じたが立派な標柱のある林道の登山口に着いたのは、”道”に出てから20分後だった.駐車地に戻ると、あのおじいさんも着いた所で、少し話をし別れた.帰りに投票所に寄ったのは言うまでもないが、午後5時頃入場者が自分を含めてたったの4人しかいなかった.日本の政治、大丈夫かぁ!



長靴のおじいさん スタスタ先へ行ってしまいます.


ショウジョウバカマ


このルンゼを登って行きました


小尾根に移動して上のハングしている岩の間をよじ登ります


人口の石積み土塁跡かと思ってしまいました


鹿道頼りにトラバースします 笹は膝上程度


広い尾根に出ました 14:40


登山道に出ました(向が登り) 右にナタメのあるブナがありました 14:50

標柱の様なものが見えてきました(画像:左上)


登山口に到着です 15:10
 Photo Nikon P7800 

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当レポは
写真撮影だったり適当に歩いたりで、時間やルートは参考になりません.
仮に当レポを見て行かれる場合は予め情報を収集していただき、計画を
充分に立ててから実行して下さい.