◇山登り◇

日光市足尾
松木沢からオロ山北尾根
北尾根標高:1682m位
沢入山:1704m
中倉山:1539m


                  



2015,9,22 訪問


(時間やルートは参考にしない事)
              
 近年人気となった中倉山から沢入山へ足を延ばすと、オロ山から北に真っ直ぐ延びる水平尾根が見える.事前情報で知ってはいても、思わずドキッとするほどの平らな地形だ.オロ山から俯瞰して見るとまるで船の舳先の様だ.誰でもあの平らな場所はどうなってるんだろうか? と、思うに違いない.しかし残念ながら道はないので簡単に行きましょうとはいかない.少しづつ頭から消えつつあった.ところが、昨年たそがれおやじさんが松木側から登って山名板(標高板?)を取り付けてしまった.こうなると不思議なもので些細なものでも目標としてしまう.後、あのきりんこさんが行って探してきたがみつけられなかったという.そして今年の春、瀑泉さんが対岸の尾根を登る途中に涸れ沢を激写(笑).おお、これはYoshiさんが登ってしまった涸れ沢ではないか.(ふーてんさんという人は下降したらしい)

 今回のハイライトは松木川からオロ山北尾根直下に突き上げる涸れ沢登りだ(笑) 雨続きで地盤の緩みなど心配は多いけど、そこを見もしないで悩んでいてはお話にならない.行って駄目なら戻れば良いだけ.スタート時刻だけ決めて帰着時刻は未定とする.Yoshiさんの行程時間は彼のブログに記載しているが、とても真似なんて出来るデータじゃない.1時間、2時間は軽く遅くなる筈だ.どうせ時間がかかるなら、デジ一+三脚を担いで足尾の光景撮影練習もしてこよう・・・と、やや無謀.天気予報は日本晴れ!(とは言ってなかったけど、、)

 銅親水公園の駐車場には先着1台のみ.カップキツネで朝の腹ごしらえをしていたら、群馬ナンバーの車が一台やってきて、私の少し前に出掛けていった.


親水公園を出発 5:45


晴れました〜

何の実ですかね?


中倉尾根に朝日が差してきました


オオナギ沢を過ぎて、お馴染みの光景
 オオナギ沢の広い台地から見る松木右岸は何度見ても旋律を覚える光景だ.三脚とデジ一を出して、一応撮っておく.あれ?フォーカスポイントが寄ったまんまだ.どうやって戻すんだっけ.マニュアルがないからさっぱり判らない(実はカメラ本体に?(ヘルプ)マークがあり) カメラをいちいち動かしながらフォーカスロックして撮影する.いやあ、めんどくさいッ.

 丹平冶沢の手前で対岸の滝を見ている時、先行したと思った群馬ナンバーの人が追いついてきた.あれ?何処にいたんだろう.挨拶を返し、何処まで行くのか聞かれたので”行ければオロ山まで”と答えたらこちらから聞きもしないのに「僕は山登りはせず、釣り位なんだけど来週尾瀬に行くのでちょっと足の鍛錬にきたんです」 ”はぁ〜そうですか” 「此処で引き返します、大変そうなんで」 ”じゃあ、気をつけて” 何だかよく判らなかったが、何しに追いついてきたのよ〜.

 松木沢の水は多いようだ.黒沢の涸れ滝にも水が落ちていた.丹平冶沢のを過ぎ、左岸の細い30m以上ある涸れ滝も水が落ちている.こんな好天、カメラと美味しい弁当を持って一日沢をうろうろしていても楽しい.まあ、行って駄目ならそう言う事になるかも知れない.





(デジ一)


(デジ一)


・・・のブナ


黒沢の涸れ滝に水が流れてました


ウメコバ沢


6号堰堤 その手前左から大量に土砂を押し出しているのが今回目的の沢
 入って行く支沢はすぐ判る.6号堰堤の手前で岩混じり土砂が本流に押し出されている.松木上流へ行く時、いつもこの沢を見ていくけど、こんなに土砂が堆積してたっけ? しげしげ見た事なかったからなあ 等と思いながらGPSをONにしクッキーでも食べようと思ったら入っていない.へ? 入れた筈なのに・・・ 一旦は入れた.その後持って行くかどうか迷ったハーネスを入れるのにクッキー、モチモチドーナッツ等の袋を取り出し、入れ忘れたのか・・・.入っている食料はリンゴ1/4×2個、カンロ飴5個、コンビニざる蕎麦&水だ.うーむ、やや心細い.

 沢に入り登っていくと思ったより急だ.細かい砂礫はザラザラと足元から崩れ、少し大きな岩はグラグラする.何とも登りにくく、更に急になる1070m付近で右岸尾根の灌木帯に逃げた.自然、左枝沢に引き込まれていく.枝沢は砂礫が固まった様な沢床(というより沢形をしたザレ場)だ.灌木帯の中に滑岩が出て来て、高さはないけどこれが上の灌木に届かず登れない.やむを得ず枝沢に降りられる所を探しながら10m程下降し枝沢(ザレ場)を本流とこの枝沢の中間尾根にトラバースする事にした.この中間尾根の上は灌木が切れて、ザクザクした岩場が見えている.中間尾根を回り込み本流のガレ沢次第では撤退も覚悟か、、、と、心に決めておく.



涸れ沢を見上げる


登ります


見下ろすと、かなり下に松木沢が見えます


迫力のある対岸の様子(大平山南西尾根) 登って行けるのか?あんなとこ


手が上の木に届かず登れません.此処は戻りましょう


トラバースしてきた沢というか斜面、中間尾根から


傾斜はあるものの、沢は安定しています
 灌木帯(やや密なツツジやカンバの低木でシャクナゲなどはない)の中間尾根を登り気味にトラバースしていくと、何と鹿道があった.有り難い、これは登って行ける! と、思った.鹿道を辿り本流ガレ沢には楽に降りる事が出来た.こちらは、傾斜が少し緩んでいて河原風の岩も大きく安定している.喉がカラカラだった.平らな岩を選びザックを下ろして水を飲む.緩くなったといっても急傾斜に変わりない.松木沢が見えるのではないかと思えるほど落ち込んでいる.GPSで1120m付近だった.

 そこからは順調に遡行出来た.Yoshiさんの記事にもある大岩の間を摺り抜け、1280m付近では水流が出て来た.1340m付近の二俣付近で何かに見られてる気配がした.右上の岩場を見るとカモシカがジッとこちらを
見下ろしている.そう言えば足尾でカモシカを見たのは初めてかも知れない.二俣は水が多く流れている左を選択.順調に登って行くのも僅かで涸れ滝が出て来た.高さは3m位で登れそうだが、剥がれやすい様相をしているから直登は止めて右(左岸)を巻く.涸れ滝の上流で一旦沢に降りたが、再び左岸尾根に登り返し笹斜面の中の鹿道を登って行く.笹斜面はきつくYoshiさんの表現にあるように、笹は膝程度のミヤコザサ、しかし笹は目の前にある・・・と.ほぼ四つん這いで登りやがて樹木の無いガレ場へ出た.安定している岩場の上で汗を拭き水を飲む.飴を頬張りガレ場を裸尾根に登る.

 ※瀑泉さんの(大平山南西尾根からこっちを撮っている)画像を何度も見ていたが、いざ現場ではアル○ハ○マー宜しく完璧に頭からすっとんでいた.見た目楽だと思う方を選んでしまった.こちら左沢の突き上げる先は急峻なガレ岩場が待っている.こちらの沢に入らず急でも我慢して右(本流)を登って行くべきだった.その点、Yoshiさんの山行はいつも正確に歩かれている.


不安なく登っていけます


振り返ると左下から南西尾根がせり上がってます △頂は1765Pでしょうかね.奥に僅か見えるのは大平山?


スリット大岩


水のある左(本流)


二俣から俯瞰


涸れ滝が出てきましたよ、一見簡単そうですが・・・


登りやすそうな笹斜面、普通に正面を撮ると・・・


だけど、この斜度 辛い登りです


ガレに出ました.崩さないようゆっくり登ります
 正面には松木左岸の山々、右手に迫力のあるウメコバ沢左岸ギザギザ尾根、左(更にもうちょっと左)には皇海山、真後ろに北尾根の突端が目の前に.何とも形容しがたい素晴らしい光景である.あ、東南に聳える沢入山も存在感が大.しかし、涸れ沢にしろ、笹斜面にしろかなりしんどくヘロヘロになってしまった.大休憩がてら三脚を立ててデジ一を構え駄目画像の撮りまくりを敢行.この風景、見ても見ても見飽きない.

 さて、此処から北尾根への登りは案外楽だった.突端へ辿り着き取り敢えず腹ごしらえをしておく.今日のざる蕎麦は正解だった.風が殆どなく日当たりは結構暑い.虫もいない.突端から見下ろす光景も素晴らしい.”昼飯”が終わったら、さあ たそがれさんの山名板探しにとりかかろう.ダケカンバの多い平らなこの尾根、林床は笹で結構鹿道が通っていた.初めは楽にみつかるだろうと思っていたけど、あにはからんや、記憶しておいた木がみつからない.多少ジグザグに歩いてみたがそれらしい形の木がみつからないのだ.何てこった.GPSで1682m付近にいるのだが、さっぱり判らない.多少大ざっぱだがジグザグに歩いてみたけど駄目だった.残念だが諦めるしかないか.

 当初、オロ山の頂を踏むつもりだったけど、疲れ果てた身体でそんな気はとうに失せた.オロ山の山腹をほぼ水平にトラバースして沢入〜オロ山稜線に出た.初めは踏み後を拾っていたが、深い笹の所で見失い探すのも面倒だし、高度さへ落とさず歩いて行けば自然に沢入山への道に出られるので不安は感じなかった.後は風景を楽しみながらのんびりと下るだけである.

 ※北尾根を探し歩いたGPS軌跡です.後から見ると結構雑に歩いてました(汗)


ガレ登りも、もう少し


ガレ登りの途中振り向いて


あれは北尾根の突端でしょうか





(デジ一)ウメコバ沢左岸尾根の裏側


小足沢大滝の上の方が見えました ズーム


ニゴリ沢大滝遠望 思いっきりズーム


風があるとちょっと怖い尾根登り


これ、ブナですかね 一本しかありません


モニュメント(ただの枯れ木ですがね)


北尾根の突端 気分の良い所です


たそがれさんの山名板を探して・・・


探して・・・


あっちをウロウロ・・・


こっちをウロウロしたけど、みつけられませんでした...


沢入山 こちらから見るととても良い形をしています


(デジ一) 皇海山


こんなテープがありました


山腹トラバース開始は笹藪から


1682P手前から


沢入山の頂


紅葉も少し始まっています


振り返って沢入山、左奥はオロ山


中倉山山頂 奥の大平山は雲がかかってしまいました


三角点は道脇すぐに・・・あれ? こんなに簡単に見つけられたっけ


中倉山一般登山道入り口、少しテープが賑やかになってます 17:00


(デジ一) オロ山と皇海山 沢入山の西ピークから トンボが2匹写ってしまった
   (デジ一)記載無き画像は Photo Nikon P7800 

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当レポは
写真撮影だったり適当に歩いたりで、時間やルートは参考になりません.
仮に当レポを見て行かれる場合は予め情報を収集していただき、計画を
充分に立ててから実行して下さい.