◇山登り◇

秋田県、岩手県
秋田駒ヶ岳
男岳:1623m
横岳:1583m
焼森:1551m
湯森山:1471m

笊森山:1541m
乳頭山:1447.5mm


                  



2015年 6月 20日 訪問


(時間やルートは参考にしない事)
              
  田沢湖スキー場の広〜い駐車場は爺に車が一台だけ.後ろの荷物を脇に寄せスペースを造って寝る支度をする.おっと、その前に缶ビールを一本チーズ入りちくわを魚に飲みましょう.外は思った程寒くない.寝袋を持ってきていたが、タオルケットだけで充分だ.いつも車に入れてある座席の丸いクッションを枕に横になるとすぐ眠ってしまった様だ.

 何台か車の通る音で目を醒まし時計を見たら3時半頃.眠い目をこすりながらボーーっとしていたら、又一台上の方に車が走っていった.5時頃出掛ける予定だったので又横になったが、もう眠れない.ビールはもう一本クーラーBOXの中に入っているけど、飲んだら遅刻だろうからちょっと飲めない.空も何となく白々してきているからゆっくり支度でもしよう.お湯を沸かしている間に又2台登っていった.

 秋田駒ヶ岳の主な登山口である八合目はマイカー規制があるらしい.その辺り、良く判らないので今回の山登りは此処「田沢湖スキー場」を起点にし、男岳〜乳頭山〜乳頭温泉郷・・・・・> バスで戻る と。計画.ちょっと爺では長い気がするけど ま、途中にエスケープ出来るルートは沢山あるからノープロブレム.もうすっかり明るくなった4:45 歩き始めた.



あれが駒ヶ岳かな? (田沢湖スキー場Pで)


スキー場方面へ歩いて行きます 4:45


取り付きが心配だったけど、標識がしっかりありました


水沢左岸林道 車は通れません


登山道っぽくなってきますが歩き易いです



ひたすら樹林の中を歩き、少し展望が出て来ました
6:30

ヤグルマソウ

サンニンシズカ(ヘ?) ヨニンシズカ(ありか?)

ツクバネソウ

マイヅルソウ ヒロハユキザサ(かな?)
 田沢湖スポーツセンターに向かって舗装路を歩いて行き、「駒ヶ岳男岳登山道」の標識を右に入り、林道を緩く登って行く.左に大きな沢音を聞きながら緩く登って行く.特にこれといった標識はないが一本道で迷う事はなさそう.2段か3段の滝があり、寄ってみたかったけどこの先どれだけ時間がかかるか判らないので軽く上から見てパス.しばらく樹林帯の中を登って行く.道の両脇にはマイズルソウ、ヤグルマソウ、ヒトリシズカやそのサンニン、ヨニン(でいいのか?)、ユキザサ、,,等が咲いている.こちらから登る人はそう多くないのだろうか.道は普通の”登山道”.登るに従って両脇の笹が覆い被さり露でズボンがビッショリになってしまった.

 見晴らしが良くなり後方に展望が広がってくる.ちょっとモヤっぽい遠景の中に湖が見えた.どこのダム湖?と、判らなかったが、これは田沢湖だった.田沢湖を通ったり、一週した事は結構あるけど上から全体を望むのは初めてだったので何か嬉しい.湖面は静かで対岸の山がひっくり返って映っていた.


田沢湖


笹が覆い被さっていますが、その下には道がきっちりとあります


右に田沢湖スキー場


南西方向遠望 鳥海山は見えてるんでしょうか・・・ 雲の中でしょうね











 空は薄曇り.低灌木の中の登山道には僅かに風が吹き上がり涼しい.足元にポツポツ現れる花々を見つけながらゆっくり登るから汗もそれ程かかない.ハクサンチドリ、ハンショウヅル(?)、ツマトリソウ、アカモノ、ウラジロヨウラク(?)、シナノキンバイ(?)、アカモノ等々が足元に続々出て来て前に進まない.先が長いんだぞ、と、言い聞かせ登って行くと右から尾根が合流.遠くが少し霞んでいるのは惜しいけどゆったりとした光景にうっとり.分岐はもうすぐという所で又両脇にお花のお出迎えだ.足は止まったまんま・・・ 後ろに人がいなくて良かった(笑)

 何とか分岐に着いて水分を摂っていないことに気付き、ペットボトルの水を飲む.ついでにジャムパンを一個食べて周囲を観察する.これまで(の山行で)あまり見ていなかったハクサンチドリはそこ此処に沢山生えていた.此処は水沢分岐と言うらしく右へ下りて行くと白滝方向らしい.十丈の滝というのもずっと下の方にあるようだ.男岳の方はガスがかかっている.一方女岳は黒々とした固まりが斜面を覆っていた.1970年に女岳が噴火したとき流れ出たものらしい.もう30年以上経つのに草一つ生えていない.


水沢分岐に着きました 7:25


何かの基準点でしょうか 「火山観測用恒久保存 基点」と刻印されてます


女岳と溶岩(?)の固まったもの


男岳の方はガスがかかっています
 岩が多い細い尾根を歩き始める.足元は元より、左右斜面に沢山のキンバイソウ(?)が生えている.見慣れてる人にはどうって事はないだろうが、凄いものだ.コイワカガミ、タカネバラ(?)やシラネアオイも・・・ベニバナイチヤクソウは4株だけ.ツマトリソウもあった.とにかく、時間がかかるなあ(笑).(タカネバラなんかじゃなくエゾツツジというらしい)

 地図にある五百羅漢とあるガレ場の急斜面を登って行く.残念ながら予習してこない爺にはどれが五百羅漢なのか判らない.岩を見るより足元の花を見ている時間が多いから(汗) 上が黄色いモッサリはイワベンケイ(かな)、白く固まって咲いている花は何だろう.ミネウスユキソウも3ヶ所でみつけた.ハハコグサ並みの大きさを想像していたから、こんなに小さな花だとは思っていなかったので驚きやら嬉しいやら、、、見られるのはもう少し先(6月末とか7月とか)だと思っていた.

 (登り方向)右の急なガレ斜面に菜の花の様なものが咲いていた.近寄れないのでズームで撮り、家で確認したが判らない(元々花の調べ方が判らないので、 あ、ダメで終わってしまう根性なし)


五百羅漢(?) 標識見るの忘れた(汗)


キンバイの仲間がワサワサと・・・


タカネバラ(?) もワサワサと・・・


振り返って 遠望はききません


道は岩の基部につけられてます


東斜面


西斜面


中々厳しいガレ道の急斜面


振り返ると水沢分岐はガスの中(あ、此処がガスの中か)












 男岳までもかなり時間がかかってしまった.此処までは一人旅.山頂には数グループ、10人程がいて各自記念撮影をしている.軽く挨拶して近くのベンチ(板を置いただけ)に腰をかけクッキーを頬張り水を飲む.みんなちりぢりになったので、山頂をカシャカシャと撮りまくり阿弥陀池の方へと下りて行く.

 やはり八合目方向から登ってくる人は多く、次から次へ登ってくる.鞍部の十字路で男女(おなめ)岳を見ると何だかきつそうだ.男女岳は秋田駒ヶ岳の主峰であるから、ピークハントの目的なら登るべきだろう.が、爺は別に拘らない.あっさりとそこは諦め(当初は行こうと思っていた)、十字路を直進して横岳に向かう.この稜線も展望が良くさっき登った男岳や、阿弥陀池、そこの小屋、頂上にガスがかかっている男女岳が良く見えた.

 眼下には雪渓があり、数人のハイカーが歩いているのが判った.のんびり歩いて横岳に着く.やや小広い山頂には秋田県の指導標と、岩手県のそれが設置されていた.ああ、此処は県境)なのだと地図を広げて納得.分岐の方から上がってきたのは爺一人だけ.数人が大焼砂の方から登って来て、殆ど休憩せずに分岐の方へ下りて行く.あまり風がないので少々暑い.虫が数匹顔にまとわりつくのが若干煩い.次は地形図に表記はない焼森だ.低灌木の中を緩く下ってだだっ広い緩斜面を登る.両側はチングルマの群生だ.道は広いけど両側にロープが張ってありチングルマの群生はその外側だ.ズームで適当に撮りながら焼森山頂に登り着く.


男岳山頂です 8:45


これから向かう方は、右下からガスが上がってきます


中央右、鞍部 左、「阿弥陀池」 右上、霞んでるのは「横岳」


鞍部に着きました 正面は「馬の背」 9:00


男女岳の裾を回り込む道


ユニークな形をした小岳


男女(おなめ)岳 ガス気味


阿弥陀池 


あれが横岳かと思ったら・・・


あの左のピークがそうらしい


下を見ると何人か雪渓を歩いているのが見えます


横岳山頂の三角点 9:30


岩手県の指導標


秋田県の指導標


焼森に向かう砂地の道脇には白い花の帯


チングルマでした 黄色いのはキンバイの仲間でしょう


中央左、阿弥陀池小屋 男女岳はガスの中です


焼森山頂〜♪ 9:50


與八ケルン? お酒は高清水


掘り割りの道を湯森山へ向かいます



 焼森から砂地の溝を下り、今度はちょっと長い道程.湯森山へ向かう.この道の両側も花が多く咲いている.道は歩き易く困難な所はない.途中チシマ笹(ネマガリダケ)が多くあって、道脇の笹の中でタケノコ取りをしている人が二人いた.「採れてますか」 と、声をかけると 「採れてるよ〜」 と返事.道端の一本だけ採ってステッキと比べてみたら、、うーーむ太い! 柔らかそうでもある.ネマガリダケは本当に美味しいのだ.

 ハクサンチドリはこれまでも多くあったが、この辺りでは花が大きい様に感じた.数も多い.又、ヨツバシオガマ(だと思う)、ゴゼンタチバナやムシトリスミレ(かも知れない)、ベニバナイチゴなど・・・ 飽きてくる程の花見である.途中、若者が一人追い抜きあっという間に湯森山の方へ登って行った.湯森山山頂には先程の若者ともう一人休憩中のハイカーがいて、軽くご挨拶.爺も此処で昼飯(サンドイッチに缶コーヒー)にする.デジ一をぶら下げた(何となく教師風の)男性が一人登ってきた.若者と休憩中のハイカーが先に立ち、続いて教師風ハイカーにお先にと挨拶し、爺も出掛ける.


歩き易い道脇にはハクサンチドリがワラワラと


シオガマも・・・ 花が次から次と出て来ます


焼森や横岳、男女岳がわりと良く見えます ガスが晴れたりとれたり


湯森山山頂に着きました 10:45


乳頭山まで5.5km・・・う〜ん


ワサワサと・・・



 残雪を右に見て、特徴のある乳頭山(烏帽子岳)を遠くに見て、下り立った所は木道が敷かれている湿原で標識(&地形図)には熊見平とあるから、ここら辺一帯を言うのだろうか.ヒナザクラやチングルマの群生、ヒメシャクナゲ、モウセンゴケなど湿原お馴染みの花が沢山.イワカガミなどの撮影はもう良いかなと思うけど、綺麗な固まりがあると足が止まりついカシャッ.遅い歩きに足枷をかける.

 湿原が終わってダラダラ登りでは黄色い絨毯.黄色いスミレの群生がビッシリ.雨風が強ければ身を隠す所がないハイマツ帯の中の道を上って笊森山(ざるもり)に着いた.教師風ハイカーさんは足が速く、爺よりかなり後に湯森山を出たと思うけど、笊森に着いたのは殆ど同時.笑いながら又挨拶.乳頭山の方から、これ又頑健そうな中年ハイカーが登ってきた.爺は”笊”と言う字が読めなかったので、その人に聞いてザルモリヤマと教えてもらった.どうやら、あのドジョウすくいに使うザルをひっくり返した様な山容をしているらしい.

 この頃から北東側の空が暗く、何だか怪しい. 烏帽子岳(乳頭山)も山頂付近はガスに覆われ見えにくくなってきた.


残雪の脇を下っていきます


乳頭山が見えましたよ、遠いなオイ


熊見平 白い花が沢山


ヒナザクラというようです


こちらはワタスゲ


木道脇にはチングルマ あ〜疲れた(笑)


あの岩が 「宿岩」


笊森(ざるもり)山はあそこでしょうか・・・


足元には黄色いスミレが


時間を潰しながらやっと笊森山です 12:10



統一された秋田の標識ではありませんね
此処は岩手県なんでしょうか


乳頭山はガスの中 さ、下りましょう



 雨に降られるかも知れない、、そう思いながら笊森山を後にする.下り始めてすぐにチングルマの大きな固まりがあった.性懲りもなく撮影していると軽装のハイカーが登ってきた.天気があまり良くないので笊森で引き返すらしい.鞍部近くで雷鳴一発! 驚いたの何の・・・ 教師風ハイカーが追い抜き、「いやあ、雷は嫌ですね〜」 .
そして、雨が降ってきた.雷も続けざまに鳴っている.掘り割りになって灌木が覆い被さっている所で雨具をつけていたら、雨足が更に強くなり雷も相変わらず.細かい雹の様でもある.少し休んで様子を見る事にした.先程の軽装ハイカーが雨具も着けずに何か挨拶を言い残してどどどッと降りていった.パワフルじゃ〜.

 雨はまだ降っているが雷は収まってきた様なので歩き始めた.駒ヶ岳の方(南側)を眺めると雲は多いが明るい.雨に濡れるとカメラに悪いので撮影は控え気味にする.烏帽子岳への登り3分の1位で、下からこれ又凄い勢いで単独ハイカーが上がってきた.何と女性だった.薄手のザックを背負い、トレラン風(そうなのかは聞かなかった).挨拶を交わし、どちらから登って来たんですか?と聞かれたので 水沢から と、答えたら 凄いです、と褒められた.そして、両腕を降りながらガンガン登って、前を行く教師風ハイカーも追い抜いて行ってしまった.水沢から登ると凄いのか? と、思ったが あんたの方がよっぽど凄いと思うけどね・・・.

 烏帽子岳頂上に着いて教師風ハイカーと再三のご挨拶.未だ時々雷がなっているので、そこら辺をパパッと撮影して下りにかかる.田代平への分岐から黒湯温泉に下山.休暇村バス停に着いたのは15:08分.15:05分のバスに乗り遅れて、30分待つ事になってしまった.


千沼ケ原の分岐です


撮っても撮ってもキリがない コイワカガミ(笑)


乳頭山が近く見えました(雷雨の後)


あと一息・・・


登りに疲れて立ち止まり、駒ヶ岳方向(南西)を眺めてみます 雨はパラパラ程度 北東方向で遠雷


乳頭山の山頂 三角点は見逃し 13:25


黒湯温泉に下山します 3.6km うーーむ


木道や階段で結構整備されています
(但し、分岐からすぐは泥付き急斜面.多分階段とか壊れているのでしょう.雨の後で固い地面は滑りやすくやや難儀しました.両側にロープが張られているので掴まりながらの急降下でした)


硫黄の匂いが強くなり、白濁した沢を渡ります


橋を渡って黒湯温泉です.何か沢を工事中でした.
 Photo Nikon P7800 

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当レポは
写真撮影だったり適当に歩いたりで、時間やルートは参考になりません.
仮に当レポを見て行かれる場合は予め情報を収集していただき、計画を
充分に立ててから実行して下さい.