山登り

静岡県富士宮市他
雨ヶ岳、毛無山
あまがたけ:1772m
けなしやま:1964m



                  



2021,12,10 訪問


(時間などは参考になりません)
              
 今年は富士山を見ていない.山梨県大月市の秀麗富嶽十二景≠、昨年12月にコンプリートした故もあってか、一応の節目としたからちょっと遠のいていた.

 道の駅「朝霧高原」 に午前2時半頃着.車載温度計は0度.出発予定は5時〜5時半としてあるから、支度、朝飯の時間を考慮し4時過ぎまで仮眠できる.荷台に移り寝袋に潜り込んで毛布を被ると、おお暖かく快適.こうなると心配なのが寝過ごし.目覚まし機器などないから(スマホの目覚ましは方法が判らない・・)、心配でパッと眠りに入れない.あれやこれや妄想などしている内に時間はドンドン経っていく.

 不思議なもので、もうすぐ起床時間という近くになって眠くなる.ついウトウトしたつもりが四時半を少し過ぎていた. お湯を沸かしている暇などないから、こういう時の為に買ってきておいたランチパックを食べながら、靴を履いたり支度を終える.気温はかなり低いと見え寒い.それ程厚くないジャケットの下に、中厚手のセーターを着込み、ネックウオーマーを着けて、うん、丁度いい. さ、出発.5時ちょっと前.

 道の駅を出て対面に道がある.地図(地形図コピー)にある入口はこれじゃないかと思ったけど、ワイナリーの大きな看板が目についた.ワイナリーのお店とかに行く道か? もう少し北側に行けば爺が取り付く東海自然歩道≠フ道が出てくるのか? と、暗い国道を北に向かう.はじめは入口を見逃さないようにと、歩道(北に向かって右側)がある反対側の路肩(の線の内側)を歩いていたが、早いスピードで走ってくる大型トラックが怖く、歩道側へ移る. 

 下手な富士山ばかりですが、D810で撮った画像もご覧になって下さい


道の駅を出発


A沢貯水池で
 小学校の分校まで注意して見ていくけど登山道入口らしきものは見当たらなかった.根原≠ニいうバス停があった.もう根原集落まで来てしまったか.すると、この辺りにA沢貯水池へ通じる道がある筈、、と、ヘッデンをかざしながらゆっくり歩いて行くと、朝の散歩?(まだ、真っ暗だけど)から帰って来たのかオバサンが歩いてきた.朝早くにお呼び止めして済みません と、(不審者に思われないよう)丁寧に挨拶してから、雨ヶ岳の登山道入口を探してるんですが? と、聞いた.「登山はしないから判らないけど、溜池に行く道はそこよ」 と、反対側を指さす.溜池? ああ貯水池ですね、「そう、そこに行けば看板がいっぱい立ってるわよ」 ああ、良かった、ありがとうございます.行ってみます と、お礼を言って反対側の道へ入って行く.

 暗がりの中左に神社の鳥居を見て、やや広い所に出た.大きな案内板があり、その後ろにフェンスが張り巡らされている様だ(←全容は判らない) トイレらしき建物もあった.導標、郵便ポストを利用した登山届があり雨ヶ岳の表示はなかったが端足(はした)峠 や竜ヶ岳などの導標が予備的に設置されていて、ホッとした.(済みません登山届は用意してきませんでした.記入カードは判りませんでした)


朝です.うっすらと富士山の形が


登るにつれ、ガスが出てきます
 まだ暗いから辺りの様子は判らないけど、ヘッデンに照らされる風景は、杉樹林. 時々導標が出てくるとやはり安心.緩やかな道が急斜面になるとジグザグになる.貯水池から登り始めて40分位すると、樹幹の間から見える空が明るくなってきた.雲が多いけど、富士山の姿も判るようになってきた.が、登る上の方を見るとガスがかかってるようだ.
 登りだとやはり暑くなり、ザックと背中の間に汗をかいてくる.峠まで、と、我慢して、ガスを少し心配になる気持ちを抱えながら、端足峠に到着.風が少しあり木々の枝には霧氷がくっついていた.あまり、綺麗ではないけど.
 水を少し飲み、バナナスペシャルを半分だけ食べ、セーターを脱いで出発.

 ガスはそれ程濃い訳ではないが、2-30m先は見えない.峠から稜線の道になり、南西方向へ登って行く.露岩もなく歩き易い登り道だ.今は寒いけど、春や秋は気分がいいかも知れない.(爺の足で)30分程登る左手に半分ガスに隠れた富士山が姿を現した.間に山などはなく、近いから大きい.凄いなあ、、と、これだけでも嬉しい.


端足峠 6:45


霧氷



*



ん!


お!
 夏など木々に葉の茂ってる季節では登る左右の風景は、ほぼ見えないのだろうけど、すっかり葉の落ちてる今は樹幹の間に富士などが見える.そして、振り返ると多分竜ヶ岳であると思われる丸い山容が、雲海の上に黒々と浮かんでいる.その左ては厚い雲海でその下は多分本栖湖か.本栖湖など見たことがないなあ.雨ヶ岳とかの山頂から観られるのだろうか?(見られませんでした) さらには端足峠を越えて流れていくガスは滝雲の様.

 峠からどれ位標高を上げただろうか? GPS記録は取っていないからハッキリしないけど(1650m付近かな?) 開けた所に出た.休憩をとり、撮影することに.今日は200mm(ズーム)を持ってきたので、三脚も必要.久し振りの装備は重い.しかし、富士山は近く大きく、200mmでは山頂部が大きすぎ、大した撮影技術も持ち合わせてないから、何をどう撮ってるか判らない.あ、富士山を撮ってるんだけどネ・・・

 何事も過ぎたるは何とやらだ.こうなると、三脚はただのお荷物になりかねない.手振れ防止付きだけど標準ズームレンズでも三脚で撮っておこう.少しは役に立ってもらわないと.


笹の中の登り


北方向 雲海の下が多分本栖湖



竜ヶ岳 その下、端足峠



登山道に時々陽が差してきた


全体が見えてる


判り辛いけど遠くに南アルプス(らしい)


気分の良い稜線 あれは雨ヶ岳か?


所々雪が出てきた


風が通るからか、笹に水滴はなくズボンは濡れない



雲が多いけど全体が見えてる




駿河湾(らしい)

 少しスッキリしない富士山でも、富士は富士っとばかりに時間をかけて撮影を楽しみ、後ろ髪を惹かれながら出発. 樹林の中になってもすぐに、開けた所に出る.参ったなあ.と、ザックを下ろす.積雪は踝上程度.足跡は獣のものだけ.冬靴ではないけれど、出がけに防水スプレーを吹きかけてきたのが効いてるのか、内部に浸みては来ない.使わないだろうと思ったけど持ってきたチェーンスパイクは、この後必要になるだろう.縦走する予定の毛無山は、雨ヶ岳より200m位上だ.

 傾斜が緩くなってすぐに雨ヶ岳山頂だ.誰かいるとは思っていたが、無人.雪に足跡もない.お腹が空いたので取り敢えず腹ごしらえ.雪で座る所がない.仕方がないから笹を倒してどっかと座り、お握りを食べる.何とかチャーハンと焼きおにぎり.(例によって)暖かい瓶型缶コーヒーと一緒に保温バッグに入れて来たから、ほんわりと暖かい.から、んまい! 水はあまり消費していない.



斜面に雪が結構ありますよ


この辺りからの



富士山 まだ雲が多い 9:10頃



雪は少し固く滑らない


おや、又 開けてるか?



左の裾が見えた



ちょっと急斜面


傾斜が少し緩んで



雨ヶ岳の山頂に到着 9:35




富士山と駿河湾 北斎が此処へ登ったらこの風景をどう描くのでしょう? と、想像してみたけど 絵が浮かんでこなかった(^_^;;

 食べ終わり、さて目の前に広がる富士山の風景でも撮りましょうと三脚を出しガシャガシャ、雲は相変わらず多いけど 随分、スッキリしてきた.ホントは青空に映える富士を撮りたかったのだけど.富士山の右手には薄いオレンジ色に輝いている何かが見えた.何だか良い風景だなあ・・・

 だからと言って、そう長くもいられないからカメラを三脚から外していると、おーいおーいと男性の声が聞こえ、一人上がって来た.爺が登って来た道とは違う様である.精悍そうな60代前半(?)位のハイカーだった.ご挨拶し、少しし遅れて女性ハイカーが続いて到着.ご挨拶.男性が女性に、見えなくなったから心配しちゃったよ、、(ああ、さっきのおーい≠ヘそれか)  本栖湖の方から登って来たらしい.どこから来たのか聞かれて、道の駅(朝霧高原) から来たと言ったらちょっと驚かれてしまった.(そっちから登るのはあまりメジャーじゃないのか?) 

 毛無山の方へ行くのですと話したら、色々教えてくれた.感謝です.黄色く光ってるのは何でしょう?と、聞いたら海で、駿河湾だと教えてもらった.
 お二人と別れて山頂を後にする.少し下って針葉樹林帯(コメツガとかではなさそうだが・・)に入り、倒木があったので、腰掛けチェーンスパイクを着けた.積雪で歩きにくい訳ではないが、着けておくと安心.



富士山 欲を言えば青空が欲しい・・・



樹林帯でチェーンスパイク装着


誰も歩いてない道 案外、快適


道も判るし


タカデッキ 向こうのピークは大見岳か 11:25
  登りになって道が雪で不明瞭になってきた.基本、登ればいいのだから問題はないが、立ち止まって道筋を確認していると、上から鈴を鳴らして単独男性が下りて来た.ご挨拶し、此処で道が(雪で)不明瞭になっているので、直登してしまおうかと思っている、と伝えると、この辺りは道がジグザグに付けられているのだけど、殆ど雪で判らなくなっている.一応それらしきところを歩いて来たからトレースを追うといいよ.とご親切.有難い.お陰様であまり苦労もなくタカデッキに到着.そこには古い山名版が一枚あるだけの寂しい山頂だった.

  タカデッキの山頂は樹木で富士山とかは見えない.少し下った所は笹帯の斜面になり、中々の富士風景が望める.当然ザックを下ろしガシャガシャと撮る.此処の斜面からは南側も良く見え綺麗な風景が広がる.更に嬉しい事には、1959Pが近く見える.このピークは地形図に名前はないけど「大見岳」 とかいうらしい.単独男性が登って来て擦れ違いご挨拶.本日4人目.もう少し多いのではないかと思っていたが.マスクも忍ばせて来たし.



南方向 光ってるのは駿河湾




青空が少し



振り返ってタカデッキ



この稜線左側(東方向)は開けてる所が多いけど、
その反対側はほぼ無し なぜ?



と、思っていたら 赤石山脈が良く見える所があった



この辺り


富士山はやや霞んできた


山名版は判らなかったが、地図では大見岳か?


下、毛無山山頂¥縺A→=@うむむ、解読不能



 導標があるだけの平たいピークに登り着いた.多分大見岳だと思うが、、特に展望はなくても休憩には良さそうだ.ま、積雪があって座ったりするのはちょっとだけど.此処から雪の中に5-6人が歩いたとみられるトレースが付いている.足跡は戻ってるから毛無山からの往復だろう.此処まで来たのなら高デッキまで足を延ばせばいいのではと、思うけど.初めてこの山域を訪れた者の老婆心かも.

 トレースを辿ったり、樹林の中を歩いたりして毛無山最高点へ.こんもりした岩だか何かの上に古く錆びた金属板2枚があり、ケナシ1964m≠ニ大見岳≠ニ文字が切り抜いてあった.ちょっと、意味が不明だけど、まあ最高点なのだね.と. 此処から少し歩く距離があって、誰もいない一等三角点の毛無山へ到着.今日も予定の時間には着けなかったなあ.(←気にしないけど) 三角点の所に座り、下降に向けて腹ごしらえをしておく.約1000mをひたすら下るから、足にくるなあ・・・


毛無山最高点 此処が大見岳か?


数人のトレースを辿り



毛無山山頂 展望は今一つ 13:00



下山時、振り返って山頂


分岐


九合目導標


ロープ場、何か所かあるが難儀な所はない
 少し下り、分岐があってその下辺りで、若いハイカー(40代位?)が何か探している.ご挨拶し、どうしました?と聞くと軽アイゼンが片方外れて見失ってしまったらしい.緩んでいたのを知っていたが勢いよく上がって来たから外れたのに気がつかなかったらしい.すぐにみつかり、苦笑いして登っていった.

 毛無山九合目≠フ導標が出てきた.概ねこういう表示板のある所はこの道程に特徴的な場所が少ない現れだ(←爺の感想) すぐに富士山展望台というのがあったが、此処まで延々と富士山を見続けて来たから、特に観る必要もなくパッと見で下降を続ける.しかし、続く急降下にあきれる.七合目を過ぎた辺りでチェーンスパイクを外す. 
 不動の滝、はさみ石など過ぎて一合目の表示板に着きホッとする.足、ガタガタ.



不動の滝



ふう〜 一合目


登山口
 涸れ沢を横断して林道に出、丸木に腰掛、汗を吹いて水飲んでミカンを食べる.さて、此処からは東海自然歩道歩きだ.道の駅までやや長いけど、激下りの登山道よりはましだ.で、この目の前の道左へ行くのか?右か?一応地図(地形図コピー)を出してみる.林道の出合だから868P にいると思う.の、だ、が、直進の道がない.ムム、左(若干登り)へ行ってみるか.すぐ神社とかあれば直進の道も判るかも知れない.で、左に少し歩いてみたが神社などはなかった.これは違うな、、と、元に戻って、GPSを出してみるかとザックを下ろしかけた所に、登山道からアイゼン外れの人が出てきた.これは有難い.早速 東海自然歩道≠歩いて道の駅に戻りたいんですけど道がちょっと??で、、 と、地図を見せて事情を説明.その人はすぐにスマホを出してパパッと地図アプリで説明してくれた.感謝である.

 右に行くとすぐにV字に分かれていて左に歩いて行くと神社が左手に見えた.ああ、これが地図ににある神社だなと、一安心.前方にゲートが出てきた.そこには、詳しい地図案内板があって、東海自然歩道の表記もキッチリ.これから戻る道が良く判った.二安心.

 道の駅に戻る途中も富士が右手にずーーッと見えていた. 道の駅着17:25



岩の左から出てきた.この林道は地形図にない

チェーンゲートを抜け、振り返って



白い富士




夕焼けに染まる赤い富士

 Photo Nikon D5600 

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