山登り

山梨県甲府市
長野県川上村

金峰山
きんぷさん(きんぽうさん):2599m



                  



2017,3,17 訪問


(時間やルートは参考にしない事)
              
  昨年、瑞牆山に登って頂上から富士山を撮る事が出来た.その時、東南にややなだらかな山が近く見えたのが印象的だった.近くの人に聞いて見たら「きんぷざん=金峰山」と教えてくれた.その山の画像はコンデジで撮った一枚だけ.(山頂の)他の場所で富士山とかあちこち撮ってる間に登山者が多くなり、金峰山を撮れる場所が無くなってしまったのと、もういいか・・・という気分もあり又来る事があったら、その時に撮りましょうと下山してしまった.後で考えてみると、何となく惜しい事をしたと悔やむ.

 その金峰山に登って富士山を撮れば、瑞牆山から見るより近く季節も違うからそれなりのものが撮れるに違いない.この時期空気は澄んでいるだろうから、外れは少ないだろう、とルンルン気分で出掛けた.

 見事、外れた!

 当日朝、午前2時過ぎに出発する筈が起きたのが3時.前日に車に用具などの積み込みとか全て準備を終え、一旦2時に目を醒ましたのだが、不覚にも又ウトウトしてしまった.目を醒まし、血圧がビュンッと上がる位慌てて飛び起き、お湯を沸かして3時過ぎに出発.のっけから・・・これだ(-_-; 

 瑞牆山荘へのルートは判りやすく、無量駐車場に着いたのが7:20.車は他に一台だけ.朝飯(力カップ)を食べていると後から車が一台来て、かなり軽装の2人組男性がすぐ出掛けて樹林の中に消えていった.

 支度を終え出発したのが7:50.駐車場内の大きな案内板があったので、登山口はその周辺だろうと案内板を見に行く.辺りを見回しても登山口らしき表示がない.案内板にも登山口の表記がなく、登山道がアバウトに描かれているだけだ(よく見ると、登山道の表記がみずがき山荘から始まっているのだけど・・・)



道路から見えた八ヶ岳連峰




瑞牆山と雪を被った金峰山



無料駐車場


案内板に金峰山はない
 踏み後みたいなのを樹林の中に入っていくと、右上の方に赤いテープが見えた.白いテープが木に巻かれているのが沢山あったが、これは林業関連でしょう.と、赤いテープの方に登って道を探したけど、ない.更に上に登ったりしてみるけど道はみつからない.一旦、案内板まで戻って、後ろにあるやや広い林道っぽい道を歩いていってみる.広い林道に出た.指導標識があった.地図に名前がない山の案内を右手方向に示しているだけ.

 道には、雪が積もっていて二人の新しい足跡が付いていた.先程の二人のものでしょう.彼等もこっちへ行ったんですね.富士見小屋までは瑞牆山のルートと同じ.少し安心して、登山道を探す事はやめ林道を通って行く事にした.距離は倍歩きになるけど、迷うよりいいか.

 今日の装備はチェーンスパイクで通せると思っているけど、アイゼンも一応持って行く.通常の山装備の他、カメラ類(三脚、デジ一、標準&200mmズーム)と食料.ちょっと重い・・・ ただ、急な岩場とかがないとの情報なので、まあ、何とかなるでしょう・・・と、毎度のお気楽.

 林道を30分ちょっと歩いたら木の階段がある、登山道横断点に出た.ははあ、無料駐車場ではなくみずがき山荘前まで戻れば登山道の入り口があったのね.先行のお二人さんもそれが判らず、こちらを歩いていたという訳だ.



雪がある林道、足跡は二人分


登山道横断点、右の階段を上がっていきます
 外人さん向けではないかと思われる程段差の大きい階段を上がると、腿に負担がかかってくる.道は泥濘の様だけどまだ凍っているので固い.水場を過ぎ富士見平小屋に着いたのは8:50分.テントが一張りあっただけで誰もいない. オフシーズンの平日なのでこんなものか.

 小屋の脇を登って行くと上から小柄な単独女性が下りて来た.下山にしてはかなり早い.挨拶して通り過ぎ、見たところ調子が悪そうな感じだが、大丈夫だろうか.

 稜線に上がり雪が多くなってきたけど、登山靴のままで歩く.全然問題ない.それ程急ではない斜面の登りを終え、概ね起伏のない飯森山山腹のトラバース道に入ると雪は更に多くなった.細いけどトレースはしっかりしており、スパイク、アイゼンなしでも問題はない(雪道不慣れの人はあった方がいい) 鷹見岩分岐の指導標識があった.その鷹見岩方向にトレースはなかった.地図を見ると結構それていて距離がありそうなので行く気はない.


富士見平


金峰山に向かいます


稜線に上がりました


雪はありますが滑る様な事はありません



トラバース道は柔らか雪ですが歩き易いです

   突然、ひょいと飛び出した所は大日小屋だった.右下に小屋の屋根が見える.そこへ降りた様な足跡はなかったが、入り口のドアは開いている様だった.樹林帯の中の歩きは風もなく暑くなり此処で上着の防寒ジャケットを脱ぎ、薄いパーカーを羽織る.これで丁度良かった.此処でチェーンスパイクを着ける.ついでにパンをかじる.アイゼンと補助ザイルは此処にデポしていく事にした.

 出掛けようとした時、単独青年が上がってきた.ニコニコ顔と明るい笑い声の好感度な人だ.少し話をして先に行ってもらった.どうせすぐ追い抜かれるだろうから.大きな声で話をしたら、此処までの疲れが取れたような気がして嬉しい.




大日小屋 後ろに見えるのは鷹見岩



指導標識の下にデポ、少し軽くなりました(^_^;


先行する青年ハイカー


大日岩分岐


大日岩
 樹林内を僅かに登ると、一方(西側)が開けた場所に出た.中央アルプスとか南アルプスなどが見えてるんだろう.八ヶ岳は少し隠れている.今日初めての三脚を出した.そんなに時間を掛けてはいられないが、帰りに同じ光景を見られるとは限らない.

 大日岩の付近では斜面がアイスバーン状態になっている所があった.チェーンスパイクはしっかりと氷を噛んでくれ、快適に登る事が出来た.クサリのある岩場では、露岩を避け右を木に掴まりながら登る.大日岩に寄ってみた.でかい岩山だ.角の無い大岩で出来上がってる様で登ったら気分爽快かも知れない.分岐まで戻る.

 又、単独女性が下りて来た.かなり若そうな人だ.大した人もいるもんだと思いながら挨拶をして通り過ぎる.これも早い下山だ.

 樹林の中の急斜面にはいる.雪が柔らかく、チェーンスパイクでは歯が短いから効きが悪い.足元からズルズル崩れ、疲労を蓄積させる.かなり、疲れた.ヘーヘー言いながら長く感じた樹林帯を抜けたらドーンと景色が広がる「砂払いの頭」 だった.指導標には山頂まで1時間とある.ゲゲっ まだ1時間あるのかよ・・・


急斜面の柔らか雪に難儀 疲れて休みがち


砂払いノ頭 山頂まであと1時間! ひえ〜



おお〜

 開放感のある稜線はさすがに気分が良い.少し登ったら岩だらけで特徴のある瑞牆山が下に見えた.昨年はあそこの岩場からこちらを眺めていたのか・・・等と、感慨深い.幅40cm位のトレースは新雪を踏んだ様で、外れなければ踏み抜く事もなく結構歩き易い.

 期待していた富士山は裾を僅かに出しているだけ.それもやがて雲に覆われてしまった様だ.目論見は見事に外れてしまったが、煙を上げる浅間山、ボコボコの八ヶ岳、雲を被っているけどアルプス群.何度も振り向きながらだから、成る程あそこから1時間、というのは あながち大袈裟とは言えないか.

 山頂に屹立する大岩の手前で、大日小屋で擦れ違った青年ハイカーがもう下りて来た.遠望出来る山の名前を教えて貰ったり、少し話をして別れた.大岩の下を巻く様に登ると山頂広場だった.いや、山頂はその向こうの岩を積み上げた様な小高い所の様だ.時刻は丁度13:00.出発してから5時間も経っていた.


元気を出して・・・


登りましょう



瑞牆山が下に見えました♪




登って行く稜線の形が特徴的




樹林に着いた雪が・・・何とも言えない紋様




帰りはあそこを登り返すのか・・・



此処を登ると・・・


シンボル的岩峰と奥に山頂



五丈岩というそうです

 山頂には誰もおらず、大弛側に僅かなトレースがあるだけ.概ねは富士見平小屋側から登られてるのだろうか.時々フワッと雪を交えて吹き上げる風があるだけ.陽が差して寒くない.お昼のおにぎり弁当(コンビニ)を食べてゆっくり山頂見学.富士山方向の雲は取れそうにない.それでも僅かな期待を持ちながら1時間と少しの間山頂でねばった.でも、駄目なものはダメか〜.下山が遅くなるとヘッデン頼みになってしまうしなぁ・・・

 14:10分、下山を決め、来た道を戻る.登りと違って楽だ.開けた稜線だからなおさら気分が良い.気温が上がったのかチェーンスパイクに雪団子が着き始める.それ程沢山ではないので歩きにくいという事はない.時々杖(今日は一本)ではたいて落としながら歩く.鹿とか獣は全く見ない.足跡も僅かだった.この季節、もっと低い所で餌でも探しているのでしょう.



山頂広場 ピークは左のこんもりした所


五丈岩はこちらから見ると登れそう、、登りません


お馴染みの山名板


富士山はこっち方向だったかな?
   大日小屋でデポしていたアイゼンとザイルをザックに詰め、往路に此処で着けたチェーンスパイクはそのまま履いて下る.しかし、樹林歩きは長い.何も考えずに淡々と歩くだけ.大きな登り返しのないのが救いだ.

 富士見平小屋の手前でチェーンスパイクを外し、小屋で休憩していたら瑞牆山の方から若い軽装の男女が降りてきた.いろいろ話をしている中、テント泊? 山中泊? と2度聞かれた.日帰りです、と2度答えたが、今考えると比較的に大きなザックを背負っていたからか.まあ、カメラとレンズが入ってるからなあ(^_^)

 小屋から下山してすぐ、水場の下のアイスバーンになっている所で女性が思いっきり(気持ちが良い程)滑ってお尻、背中で転倒.見事な迄の転びっぷりだ.怪我は無かった様で安心.

 林道を横断しみずがき山荘へ向かう道を下りて行き、途中で踏み後をみつけ駐車場へ.16:50分着 この次は雪が融け花の季節にでも訪れてみようか、と、思った.・・・ ・・・ ・・・思っただけ.



富士見平小屋に戻ってきました


無料駐車場着〜



デジ一 稜線




デジ一 (地図で見て手前から) 鉄山、朝日岳 国師ヶ岳




デジ一 八ヶ岳連峰




デジ一 浅間山、手前は小川山




デジ一 瑞牆山

”デジ一” と表記のある画像以外は → Photo Nikon P7800 二代目 

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当レポは
写真撮影だったり適当に歩いたりで、時間やルートは参考になりません.
仮に当レポを見て行かれる場合は予め情報を収集していただき、計画を
充分に立ててから実行して下さい.