山登り

山梨県甲州市 及び 丹波山村
大菩薩嶺
だいぼさつれい:2057m



                  



2017,3,30 訪問


(時間やルートは参考にしない事)
              
  「大菩薩峠」というと中里介山の時代小説と、映画(片岡千恵蔵主演)で知っていた.小説は題名だけ、映画も見たけど、(小学生だったからか)ストーリーが何だか良く判らなかった.ただ、題名が何となく印象に残り、半ボケ気味の今でも映画会社(東映)と主人公や中里介山の名前はスッと出てくる.と、まあ余計な事は置いといて、、、

 大菩薩嶺に行ってきました(^_^)

 特に理由はないのだけど、登山のついでに富士山をより近く見たい事が理由.雪などは少ないかも知れない.

 さて、アクセスだけど自動車道がメイン.東北自動車道→圏央道→中央道をひたすら走って、勝沼インターを降り、裂石温泉方向へ.途中別れて丸川峠への林道をゲートまで行けば、そこが駐車場所で事実上の登山口でもある様だ.かなり、簡単で爺向き〜

 爺の車のナビ(2年前に更新したけど、その時はさらに1年前のデータが新しいと言う事だった) は、圏央道の途中が切れている.案内は一所懸命料金所があるだの、右に曲がって戻れとかいろいろ言ってくるが、自動車道だからとにかくまっすぐ走って、中央道に乗ればオッケい.圏央道も途中からナビが復帰.ゆっくり走って「丸川峠入口」の駐車場には6:20分に着いた(家を出たのは午前3時丁度) 駐車場には一台の車もなかったけど、爺が着くとすぐに白いワゴンが一台入ってきた.

 支度をしながら、例によってカップうどんを食べる.今日はキツネカップ.勝沼インターを降りて間もなくのローソンに”力カップ”は無かった.食べてる間に白いワゴンの男性2人組は出掛けていった.丁度7時、爺も出発.




大菩薩嶺はどこ? 白い所の左奥になるのかな? (国道から帰りに撮影)



丸川峠分岐駐車場


駐車場にあった案内板


林道の雪


尾根に上がり陽が差してる所はすぐに汗ばんできた


樹間から富士山が頭を出した.肉眼では良く見えたけど・・・
 周回して戻ってくるゲート方向を良く確認し、標識に従って丸川峠へ広い林道を歩いて行く.沢に架けられている橋を2度渡り、堰堤を幾つか見ながら標識のある斜面に取り付く.林道に雪は少しあったものの、斜面につけられている登山道に雪はない.尾根に出ても雪は所々に僅かで、道は登りやすい.

 連続する登りで汗をかいてしまった.セーターを脱ぎ、上着は防寒ジャケットだけになる.これでもちょっと暑い位だが、日陰に入ると冷たい風が吹いてくるので丁度良い.道に雪が出て来て凍ってる所もあるけど歩くのに支障は全くないから、アイゼンとかは着けない.今日はチェーンスパイクの他にアイゼンも一応持って来た.三脚、カメラ、望遠ズームなどもいつもの通り.ただ、ザイルは不要とみて持っては来なかった.

 1650m辺りを過ぎてからは、雪も膝辺りまでになってきて、トレースの幅は40cm位.アイゼンとかはなくても特に面倒な所はなく、やがて、広い道形が判る水平道になった.道は広くても柔らかい雪のトレースは細い.



快適に、緩く登って行きます


陽の当たる細尾根、雪が緩んでます



平らな道を進むと・・・

 雪は2−3日前に降ったものだろうか.歩いた人は今日(先行の2人)を含めても数人程度か.あれこれ考えながら歩いて行くと、突然目の前が開けた.子供の声も聞こえる.前方右に樹木の斜面が広がり、子供2人が遊んでいる.斜面を歩いているので、雪は固いのか? 足元は柔らかいのに・・・.すぐに小屋が見えた.時間は8:55分.小屋の前に男性が一人いて、斜面で遊ぶ子供達を見守っている様だった.小屋の後ろ(泉水谷方向)から、テレビカメラの様なものをぶら下げてもう一人男性が歩いて来た.何か、テレビの録画撮りでもやってるのか? 小屋の前には大荷物が幾つか置いてあったので、他のクルーは小屋の中で休憩でもしているのだろう.

 此処までそれ程疲労感はないので、素通りし大菩薩嶺に向かう.小屋からの雪斜面は下の方より多く踏まれてトレースはやや幅広になっているから歩き易い.アイゼンはまだ着けない.ひと登りして樹林の中に入る.積雪は多くなってきた.道が1850mの丸いピークの裾を巻いた辺りで、チェーンスパイクを着けた.これまでその必要性を特に感じなかったけど、この先は判らないので”転ばぬ先の杖・・・ならぬ靴のトゲ”といったところか.




開けた所に出ました




子供が雪遊びをしてる様です.これを見て、雪は固く締まってると思った.



まるかわ荘


小屋の前を通って大菩薩嶺方面へ



雪はあまり締まっていなかった




此処では風は無く暖か




下にまるかわ荘が見えます

 樹林の中の道は急斜面はなく概ねボディブロー的な緩やかさだ.積雪は更に多くなり、トレースの幅も狭くなってきた.足1本分の幅でキツネ歩きになっている所が多数.杖はいつもの物でワッカが着いてない.これは失敗だった.バランスを崩して杖を突いても雪の中に沈み込み右とか左の雪の中に転びそうになる.何ヶ所か先行者のその後があった.雪は相変わらず柔らかく難儀する.加えて、チェーンスパイクの雪だまりが顕著.進むのに時間が掛かってしまう.

 道は、急斜面を避ける様に裾を巻いていて高度が上がって無い様な気がしてくるから、息も上がってくる.休憩する事が多くなってきた.休憩していると先は捗らない.此処はのんびり構えでゆっくり歩く事にした.

 大きく回り込んで北側の尾根に出たのが感覚的にも判った.やや、平らな道を歩いて行くと駐車場で先に出た二人が休憩中だった.山名標柱を見て、大菩薩嶺の山頂に着いた事を知り、再び疲れがどっと出た.


登っていきます.柔らか雪だけどトレースが有り難い


この辺りからチェーンスパイクを着けて歩いてます


足幅の溝を歩く様になりました


おまけにこれだ・・・泣くよ〜



急斜面は殆どなく広い道形に足幅トレース.意外に疲れます.



山頂 展望ありません


雷岩に向かいます
 大菩薩嶺の山頂は周囲が木々に囲まれて展望はない.その代わり風も吹き付けてこないので、休憩には丁度良い.露岩も枯れ木もないし、シートなど持って来てないからスーパーの袋の上に厚手のタオル(布巾)を敷いて座る.ズボンの下にタイツを履いてるせいか、案外冷たさが伝わってこない.(コンビニで)暖めてもらったおにぎりは暖かい缶コーヒーと一緒に保温バッグに入れて来たので、まだほんのり暖かい.それだから美味しくいただける.家から持って来たミカンの様な物は、美味しいけどタネが多いなあ・・・

 休憩していた男性2人は親子だと言っていた.中学生かい?と聞いたら高校生だという.父親さんの方も若く見えた.千葉から来て、息子さんは冬山は初めてだと言っていた.シャッターを押してあげたが、上手く撮れただろうか?その間に、単独男性が登って来て、軽く挨拶.その男性は休憩せずに素通り.「雷岩」の方へ歩いていった.
親子もその後出発.今日、出会ったハイカーはこの時の3人だけ.もっと、多いかなと思ったのだけど・・・

 「雷岩」では期待の富士山は良く見えなかった.形は判るのだけど霞んでいる.PLフイルターを着けてみたりいろいろ、あれこれ やってみたが、さてどうだろうか・・・ 上空は晴れて、飛行機が飛んでいた.

 もう少しよく見えないものかと粘ってみたけど、悪くなる一方の様だ.寒くなく、風もそれ程ではない、撮影環境としては良い方だと思うのだが、遠くは真っ白.ちょっと残念.もう少し、もう少しと往生際が悪く立ち止まって見てたけど、この次は、、、と、諦め歩き出す.



雷岩・・・岩は判りません




風が時折強く吹き付けるので岩陰に陣取ります(左の赤いの、ザックです)




上日川ダムの上に富士山が見えてるのだけど・・・



雷岩から大菩薩峠方向




ワカン持参の単独男性はカラマツ尾根を下ると言っていた
今日、そっちの方のトレースは無かった様に思ったけど
何処にでもエキスパートさんはいるものですね〜
 単独男性(後から来た人)が「雷岩」のすぐ先で休憩していた.ワカンを持っていた.そのワカンはワッカも爪も木製だった.アルミ製よりやや重いけど、履きやすいし歩き易いと言っていた.地元の方で爺よりはかなり若く、少し長話をし富士山を撮りに来たといったら、○○と言う所があるのでそこに行くといいと詳しく教えてもらった.いつも富士山が間近に見られて羨ましい、と言ったら 市街からは頭からしか見られないから、遠くから全景の姿にも憧れるんですよ、、と. ふーーん、そういうものか.

 男性と別れ、相変わらず積雪量の多いトレースを進んで、「さいの河原小屋」に着く.丸木小屋でしっかりした造りだ.中を見ようと思ったが、引き戸が何かにつっかえている様で開かない.休憩する訳ではないので中を見るのは諦めた.

 吹き溜まりの様に積雪の多い登りは、交互に踏まれている足跡を辿る.外れると膝上まで雪に埋もれた.結構疲れる.ひと登りし、平らなピークを越えると雪は少なくなったけど、その代わり岩場の下りとなった.積雪で岩の様子が判らないから慎重に下る.この下で親子ハイカーに追いつき、道を譲られた.



振り返って カラマツ尾根とその向こうに高い山が・・・



さいの河原小屋 2K×2.5K位の広さかなあ


引き戸が開きませんでした



小屋を後にします


マクロ



小屋から小ピークに上がると北側が見えますが、霞んでて・・



僅かな登りでも何だか疲れます


振り返って、、、結構歩いてきましたなあ



建物が見えました.大菩薩峠の介山荘

 石碑や石塔などを過ぎて冬季休業中の「介山荘」に着いた.此処が「大菩薩峠」か.この辺りで”机 竜之介”がチャンバラをやったのか・・・などという特別な感慨深さはない.出店の様な通路を通り、縁台に座らせてもらって.水を飲み、クッキーとミニクロワッサンを食べ下山に備えた.親子ハイカーが先に下山していく.

 コーラでも飲みたいと思ったけど休みでは仕方がない.ただ、表に貼ってあるメニューにはコーラがありませんね.違う場所にもメニューはあったのかな.アルコールも売っているらしく、缶ビールが400円、暖かいお酒300円.ラーメンは、うどんは700円.こういう場所でのそれらは、おいしいんだよね.

 トイレは通年使えて、無料らしい.トイレ脇のベンチでチェーンスパイクを外したら、足がうーーんと軽くなった.暖かく日陰になっている所でも凍ってはいない.



向こうから降りてきて、締まっているシャッターの間をこちらへ



波板途端の外壁、換気扇、電気配管など


通年使用可能の無料トイレ.100円用意しておいたのに、、


チェーンスパイクなしでも快適


勝緑荘


富士見山荘テラスから 肉眼ではかすかに見えてるのですが
 続いて「富士見山荘」に着いたけど、こちらは休業どころか、何となく荒れている模様.建物前の木製テラスやブランコは壊れている.その向こうに、富士山が霞んで見えた.おお、富士見山荘は正しい名だ! 雪が積もっていないベンチで缶コーヒーを飲みクッキーで最後のエネルギー補給.

 そして、すぐに「福ちゃん荘」.こちらはもう普通の旅館みたい.「皇太子様、雅子様ご休憩所」とある.由緒ある建物になってしまったのね.ほうとう とか馬刺しなども売ってるんですね.
 人の気配はなく、平日は営業していないのかな.開いてればコーラでもと、思ったのだけど・・コーラは諦めましょう.

 とんとん拍子に建物が現れてくれるから、道が捗っている気がしていたが、「ロッヂ長部衛」を過ぎてから道は泥濘個所が多くなり、雪が融けて(道の)水の中を歩くのも多くなった.

 雪がなくなると、道は歩き易い.ダラダラ、のんびり歩きで丸川分岐駐車場に戻り着いたのは16:15分だった.


富士見山荘


熊棚


福ちゃん荘


樹林の中を歩きます


です. 冬季休業中


下ります



雪は融けて水溜まり



あの木の所「第一展望台」、手前、3m位の道は曲がった
木の根の上、その下は・・・ストンっと (展望台か、これ)


林道跡に出ました


千石茶屋(冬季閉鎖中?)


丸川峠分岐、やっと戻ってきました.



デジ一  雷岩から塩山市街




デジ一  雷岩から富士山 ズーム最大で・・・

”デジ一” と表記のある画像以外は → Photo Nikon P7800 二代目 

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当レポは
写真撮影だったり適当に歩いたりで、時間やルートは参考になりません.
仮に当レポを見て行かれる場合は予め情報を収集していただき、計画を
充分に立ててから実行して下さい.