◇滝見と山登り

鹿沼市
蕗平沢の支沢〜地蔵岳 
じぞうだけ:1420m


                  



2015年 1月 25日 訪問


(時間やルートは参考にしない事)
              
 地図を持たずに歩く低山ハイキングも楽しいが、樹林の中 花等ないこの季節 多少の遠望と歩きだけでは何となく物足りない.しかし氷瀑は観に行く気力がない.いよいよ春を待つコタツネコかコタツムリ老人になってしまうのか.何てったてコタツに入って丸くなり、(秋田の)姉が送ってきたリンゴを食べながらテレビのミステリードラマを・・・こいつあぬるま湯の幸せだなあ(笑) しかし、これではいけない どっか行かなくては
 -----*-----
 昨年暮れ、蕗平沢の支沢を遡行途中 突然思い出した事があった.

 粋酔会の魑魅魍魎世話役”うずら丼”が、かなり前に地蔵岳を登った際、南尾根を下降し、途中蕗平側に(間違えて)下りてしまい、薄暗い中崖と落差の判らない滝に阻まれ進退窮まって山中泊を余儀なくされた、、との事.無事帰ってきたがどこをどう歩いたか判らない、とも.”落差の判らない滝”と聞き。つい反応してしまう(笑)

 これだけでは果たして何処を下りて来たのかさっぱりだが、(地蔵岳から)南尾根を下りて間違えやすそうな所は1380m付近の尾根分岐か、もっと下って1245Pを過ぎた尾根T字分岐.後者は急斜面はありそうだが、蕗平沢近くではヒノキ植林帯になるし踏み後もある.本流出合い近くにゴルジュはあるがそこから上は平凡で、左右どちらの尾根にも簡単に逃げられる.そうすると、その上(北側)の支沢か? この支沢は今年の暮れに歩いてみる予定なんだが・・・・

 よし、そこを前倒しで遡行してみよう と 今回も単純理由で決めてしまった.


駐車地出発 6:45


蕗平沢へ下りる手前 踏み後があります


昨年暮れに遡行した支沢 今日は通り過ぎます


蕗平沢本流 水は少ないです


本日遡行する支沢です 7:40
 昨年暮、乾いていた蕗平沢林道は(道だけ)雪が圧雪され凍っていた.注意しながらゆっくり走り、昨年暮れと同じ場所に駐車し、明るくなるのを待って歩き出す.蕗平沢に降り、昨年暮れに遡行した支沢を過ぎて200mちょっと歩いて今回目的の支沢出合いに着く.この季節だから沢の水はそれ程多くないが、こないだ遡行した下流の支沢よりは多い.出合いに大きくない2段の滝がありいきなりゴルジュに入っていく様である.
 
 沢は左から右に折れ両岸は岩壁.登れなくはなさそうだがこのゴルジュどこかで行き詰まったらこの辺りまで引き返さなければいけないか、、、等と 思いながら遡って行く.すぐ連瀑帯になり岩の隙間を落ちる3段の滝があった.滝周辺は飛沫で濡れた岩が凍っているのとツララが多少出来ていだけだ.乾いた岩を選び左右と選びながら登って行く.


2段滝中段から 滝は凍っていない


2段滝上段 3m位


連瀑 撮影は三脚を立てる場所に苦労する 

4−5m位の傾斜が緩い滝 8:15


3m位だったかな


4−5m位階段状
 滝の上に出たら穏やかになるのかと思ったらやや傾斜の緩い4−5m程(はないか・・)の滝.左、乾いた岩の足掛かりが豊富なので楽に 登っていけた.2つの滝を越えて更に上に行く.一旦ゴルジュは途切れるが両岸はまだ厳しい.ここの左岸は崖でその上から覗き見た場合、ゴルジュ連瀑滝の頭位しか見えず落差は当然判らない.案外、うずら丼のそれはこういう所かも知れない等と思った.

 穏やかに見えた沢はすぐにゴルジュっぽくなり右に左に曲がっている.滝はなくゴルジュというより”廊下”の様でもある.滑の小滝はたかが2m位だが僅かな突起が足掛かりで2度失敗したが3度目に何とかよじ登る事が出来た.沢靴ならもう少し簡単だろうが、スパ長なので滑は案外難しい.次の滝も2mちょっとだが左岸に手掛かり足掛かりが多く、見た目より楽に登る事が出来た.そして2mはないCS.ステップ幅が長く少し重いザックと一緒に身体を持ち上げられない(非力だなあ) 一旦、ザックを岩棚に上げ空身で上がる.一息ついて眺めると右の方が簡単に上がれた様に見えた.


階段状滝の上


廊下の始まり 8:40


上の滑滝 右を登る時2度ずり落ちた


2mちょっと 右をへつって


2mも高さがないCS 越えられないとかなり戻らなければならないので必死(笑)


ホッとする渓相が続きます


右をへつって通過するが、濡れたくないと思うと余計に・・・


炭焼窯跡
 滑の小滝を登り沢幅が広くなった.ゴルジュ帯(廊下帯)がやっと終わったと思ったら、沢幅がキュンッと狭くなり深い釜を持った2mもない滝.一瞬焦ったが、右の滑岩を慎重にへつり何とかかんとか通過.夏なら濡れても良いから大胆に行動出来るんだが、こんな季節に濡れたらどうなるか、、、結構苦労する.この上は又沢幅が広くなった.右岸に鹿道っぽいものが沢に降りてきている.その延長にはかなり大きな炭焼き窯跡があった.こんな大きいのは造るのも大変だったろう.

 900m辺りの二俣に着いた.左は苔の生えた小滝で水量は滴る程度.右へ入って行く.滝はなくガレ沢が勾配を増し、ぐんぐん高度を上げていく.振り返ると(東南方向)遠くの山が見えた.石裂山とかそれに続く山並みだろうか.かなり急で息をきらしながら遡っていく.左岸の荒れ方がひどく、流れ崩れた土砂が勾配を作って堆積している.斜面の陰となる所には雪が積もっている.水は涸れてしまい.上に行くに従って沢にも雪がある.踵位の積雪だから歩くのに支障はない.4−5m位のCS滝が出て沢遡行は打ち切り、左岸ザレを四つん這いで登り滝上から右の斜面に移動した.そこは同じ様な大きさの岩が多い落ち着く斜面だった.(標高1250m付近)


二俣の左俣出合い小滝 


右俣は若干水量が多い


二俣から右俣(多分本流)を少し入った所で


荒れている沢の様子 9:40


振り返って見るが、どこの山だろう


少し上流へ行ってから又振り返って あ、同じだ・・・


4−5mCS 水が滴り落ちてます 10:15


沢のU字がCS滝頭


沢の急斜面から解放され少し落ち着く所でした


トラバースして支尾根に向かいます


1100m二俣
 落ち着く様な所も登るに従って急になっていく.”標高点1116”と表記のある支尾根にトラバース.鹿道を辿りながら地蔵岳南尾根に登り着いた.尾根の雪はそれ程でもなく樹林の間に地蔵岳が見える.今日はこの尾根から素直に下る予定であった.地蔵岳は近いが何といっても山頂手前に急斜面がある.前回はかなりそこの登りに閉口した.そんな事を思いながら何気に(地蔵岳の)山腹を樹幹越しに見ると、ほぼ水平に道の様なものがある.雪が僅かに積もると道がそれに映えてハッキリする事は良くある.うん、あれは道だ.
 
 情報等ロクに集めないし、得るのが下手だから成り行き任せとか、ぶっつけ本番とか、行き当たりバッタリ を看板に背負っている爺の行動.前回、もしあの水平”道”が判っていれば直登の苦労はしなくて済んだかも知れない、、と思いつつ行かない予定の地蔵岳に寄って(登って)行く事にした.


地蔵岳南尾根 地蔵岳が案外近くに見えます 11:35


鞍部からトラバース道に入っていきます


古峰ヶ原からの登山道に合流しました(って、雪で道が良く判らない)


祠が見えました 山頂はもうそこです
 その水平”道”は地蔵岳と南尾根の小ピークの鞍部から山腹に延びていた.結構ハッキリしているのに、前回(昨年の暮)は全く気が付かなかった.1も2も無くそっちを通る.雪は踝かその少し上程度で歩き易い.所々露出している”道”は細いから、雪の無い季節は踏み後が薄く笹などに隠れて判り辛いかも知れない.古峰ヶ原から登ってくる登山道と合流したのはほぼ同じ様な標高.こっちの登山道の積雪はやや多いが、道形がハッキリして登りやすい.トレースや足跡はなかった.
 
 祠に着いてお賽銭を奮発し、手を合わせて無事下山を祈ってから山頂へ行く.標柱を囲んでいる平らな岩が露出しているのでそこに座り昼食とした.今日は風も無くそれ程寒くはないが暖かいという事もない.冷たいお昼を済ませ急斜面を一気に下りる.


お賽銭(右端)で御利益をお願いしましたよ(笑)


地蔵岳山頂です 12:15
南尾根を下山中 同じデザインの祠が3ヶ所ありました
 この南に延びる尾根は最後まで難しい所や難儀な岩場などは無かった.間違えやすい所も案外少ない.尾根を下りながら うずら丼は何処を下りたんだろうと考えながら歩いた.南尾根から1116P表記のある東南に派生する尾根が有力だが やはり判らない.今度会ったら詳しく聞いてみよう.

 尾根下りは順調に捗る.2ヶ所目の祠からは新しくはないけど足跡が出てきた.控えめなテープもある.足跡は1221.9三角点から3つ目の祠まで続き南側が桧の樹林帯になってる辺り迄続き、テープは尾根に点々とついている.1037Pの尾根分岐はだだっ広い所だ.地図やコンパス、GPS等がないと迷う所かも知れない.が、辺りを見回すとしっかりテープがついている.右に桧の樹林、左に広葉樹林と分かれた尾根は歩き易い.今日は間違えないだろうと思っていたら、900m辺りの分岐で821Pの方に下りてしまい、そこを過ぎて更に北東へ100mも下りて支線林道が見えてから気が付くという情けなさ(笑) 予定では900m辺りの尾根分岐から北に向かう筈だった.それでも無事林道に降りたつ事は出来るし、車まではそんなに遠くないのでそのまんま下降.駐車地に戻ったのは 15:50分だった.


1037Pの尾根分岐 14:40


右 針葉樹 左 広葉樹の尾根を下っていきます


支線林道が見えて,間違い尾根下りにやっと気付きました(笑)


右の樹林から蕗平沢林道に出ました 15:45

HOME  /  閉じる

当レポは
写真撮影だったり適当に歩いたりで、時間やルートは参考になりません.
仮に当レポを見て行かれる場合は予め情報を収集していただき、計画を
充分に立ててから実行して下さい.