◇滝見かな?◇

日光市
上タケ沢上流ちょこっと
*:m



                  



2016,5,5 訪問


(時間やルートは参考にしない事)
              
  ダメ元で行っておきたい所が二つある.その一つは今回の上タケ沢(上タキ沢)だ.深沢を二俣から名前を変える右俣.1300m付近まで穏やかな渓相が、そこから一変.深いゴルジュから突き上げる滝の連続になり、沢屋さんの限られたエキスパートさん達の世界になる.ただ、遡行するにも滝の殆どは登れず高巻きなので、(滝登りとかの)遡行目的の沢屋さん達には見向きもされないらしい.

 滝写真屋(滝屋は滝登りさん)は違う.滝の光景を撮影しに行く.だから、滝がある所は行きたい.ただ、崖登りや沢遡行の技術がイマイチだから、行ける場所は限られる(←爺の場合だけど・・・) 

 今回の上タケ沢はゴルジュの向こうに25m滝を落とし、その上は30m+20m大滝とか、20m滝とか.少し離れて崖マークになり、此処も凄いらしい.

 是非上を少しでも良いから覗き見したくて、上タケ、下タケの中尾根を登り上流に下りよう挑んでみた.一度目は失敗.二度目は下りられたものの、時間がなく探索があまり出来ずほぼ失敗.(爺の場合)日帰りは無理なので渓泊するしかない.そうなると、問題は荷物の重さに対する耐力(体力)だ.あちこちの山を登って訓練している積もりだが果たして、このとしょりに出来るだろうか? と、いう疑念がつきまとう・・・が、そこはお気楽脳天気爺.やってみなくちゃ判らないだろう! と、鼻息だけは優秀.

 五月の連休、2日間お天気の日を選んで実行することにしたのでした.

 翌日の歩き(三界岳(敗退)の裾を巻く)はこちら


さ!出掛けましょ その前に自撮り〜


あ、ワサビだ



急斜面から尾根を回り込む仕事道 
この辺りに降りて来る筈々々だったが・・・



深沢 ゴルジュの手前 対岸に渡れれば左からズーーっと巻いて行ける
トレッキングシューズで問題なし(今回は沢を飛び石伝いに行けた)


崩壊地は相変わらず
 5月5日の子供の日、久々童心に還ったワクワク気分で駐車地を出発.気温は7度C位.それ程寒くない.例の急斜面を登り、明日の帰着下降点を確認し作業道を順調に通って深沢ゴルジュ(今は崩れてゴルジュとは言えないかも)手前に下りて靴を脱ぐ覚悟をし、沢に下りていく.しかし、水は少ない様で飛び石伝いに靴を濡らさずに渡る事が出来た.これはラッキーでさい先が良い.崩壊地を通り過ぎ、堰堤の上に出て落差はないけど釜が深く大きい滝を巻き、小一時間程で二俣に着く.此処まではいつもの様に順調.

 中尾根に取り付き、少し登るとシャクナゲが出てくるのは判っていたけど此処はまだ藪とは言えない.それより、花が咲いている.それも沢山だ.今日は還らなくても良いから多少道草を喰っても大丈夫、とばかりにカシャカシャ(但しコンデジでだけど) おお〜シャクナゲが綺麗な花を咲かせて爺を迎えてくれてるよ〜〜 今回の山行目的達成を前祝いしてくれてる様じゃないか. ・・・確かに、これはシャクナゲが迎えてくれる前触れなのだった(笑)



河原に倒れ込む様なシロヤシオ 今日はこれ1本だけ


堰堤手前の2条小滝


この時期になると下タケ沢出合滝は葉っぱで見えなくなる


下タケ沢出合滝


お! シャクナゲが咲いている♪


中尾根を登り初めてすぐシャクナゲがワンサカ


アカヤシオもチラホラと


此処ではまだ藪はなく登り易い


蕾のシャクナゲは色が濃い
 この中尾根、1200mから1350m辺りまでがきつい登りになる.岩が出て来て中央のルンゼを登るのだけど前回もきつかったが今回はさらにきつく感じた.年は取ってる訳だから仕方がないか.岩の上に出てホットし、周囲に咲いているアカヤシオを見ながらクッキーを食べる.上タケ沢左岸の斜面にもピンクの部分があちこちに見えた.新緑の間から遠くの山が良く見える.奥鬼怒の方だろうか.

 この辺りからシャクナゲが前を塞ぐ様になってくる.但し、目を凝らして見るとシカ道が藪の中に入っているのが判る.(←前に下降して出たから判別がつくのだけど・・) 迷わず入って行くとすぐに藪が切れたり、露岩の斜面になったりし、案外藪は避けられる.

 1450m付近の小ピークは 前回、ザイルで下りた所の手前を容易に下降出来る所があった.1500m付近からトラバースに入る.地図には現れない多数ある涸れ沢やルンゼを高度を下げない様に横断して行く.前回熊に吠えられた尾根も無事横断.登山道並とも思えるシカ道を辿って、上タケ沢上流に降りたったら水は涸れていた.



アカヤシオ


アカヤシオ 近づいて撮れません


アカヤシオとシャクナゲのコラボ



トラバース道=とはいっても道ではないけど. 以下同じ
(岩の下部を通過)


トラバース道 シカ道を拾える 向こうからこっちへ


トラバース道 転ばない様に 手前右から左


トラバース道 岩の角が鋭いのでぶつけない様にゆっくりと


トラバース道 涸沢を渡る.


トラバース道 ゆっくり休みたくなる所 虫はまだいない


トラバース道 又、涸れ沢を横断 水が僅かだがあった


トラバース道 ザクザク壁の下をそーーっと通って


トラバース道 向こうから回り込んで慎重に少し下降


トラバース道 又こんな所を・・・ こっちからあっちへ


トラバース道 又々こんな所 基部を向こうからこっちへ


バイケイソウが上に見えたら 目的地は近い.
 取り敢えず荷を下ろし、少し上流を探索してみた.50m程行くと水が湧き出ている.此処が調理場になるなと戻って、前回見つけておいたテン場に良さそうな所でツエルトを張った.下手なので恥ずかしいから人には見せられない.テント(爺のは一人用)の方が設営は簡単でいいのだけど、少し重量がある.一人だと僅かな重さも嵩張りも辛い.荷物を中に入れ、カメラ、三脚、ザイル、ハーネスなどをザックに入れ下流へ.

 すぐに滑の二俣になる.右俣は支沢で水のない方が本流.右俣にはすぐ上流に(水が多ければ)見事な滝がかかっている.左と右のちょっと離れた位置にはアカヤシオが咲いていた.残念ながら持って行ったレンズ(28−85mm)では収まらない.下流に戻り滑のすぐ下はハングしている滝.滝の頭は右俣の水で濡れているから頭ギリギリとかまでは怖くて近寄れない.まあ、そこまでする必要もないから、どうやって下りるか周りを見てみた.

 (下流に向かって)右は巻けそうにない.左は、下流の滝頭に向かって小尾根が下りている.これを下降出来そうだ.この滝下の壁は2層になっていて、その上をぐるっと回り上がる必要がある.右俣の滝近くまで戻り、この支沢の左岸に取り付いて高巻き開始.掴まる樹木はそれ程多くないけどシカ道があって安心だった.注意深く小尾根を下りて行くと滝下にカモシカが1頭.爺と入れ替わりにこの尾根(の滝より)を駆け上っていった.


上タケ沢に下りて上流方向を見る 沢に水はなし ・・・(1400m付近)


滑の二俣


右から落ち口に近づいてみた


下の河原を俯瞰 下流に滝の落ち口が見える


デジ一 支沢(右俣)の滝 2段25−30m位はありそう


支沢滝から下流方向


左岸をトラバースしながら巻く


巻いて下降中下が見える所から 湧き水が流れ落ちているのが見えた


上から見た落ち口に降り立つ事が出来た(懸垂なし)
 滝は20mあるかどうかというところ.半円形でハングした壁が威圧感を煽る.ただ、河原は広く、大きな岩はない.水が滴り落ちている程度だが、せっかく下りたのだ.デジ一で数カットくらい撮っていこう.

 この滝下から3−40m程で下の滝の頭である.滑岩が僅かの水を滑り台の様にやや左に曲げて落ちていた.此処も滝頭の端っこまではとても行けない.掴まる物はなく、滑る岩で転んだら・・・ おーーー怖ッ

 下ってきた尾根を登り返し、途中ちょっと開けた所から下を伺うと、二条の湧き水滝が見えた.此処と同じ様な河原があり、少し距離を置いて滝頭らしきものが2つ確認出来る.あれは、多分本流の30+20m大滝になるのかな? 更に、左岸 (此処から見る限り)それ程急ではない尾根がその滝頭に向かって下りている.お!あそこから行けるのかな、、、と、半ば小躍り.左にそそり立つ壁はぐうんと高く巻くのだろう.と、勇んで登り上の壁の基部にシカ道をみつけた.何と、幸運な爺でしょう.普段から良い事をしておくと神様は捨て置かない〜♪♪

 シカ道を伝ってあの尾根に下りるのではないかという斜面に出たら、多少シャクナゲがあってそれ程急ではない.ルンルン気分で下りて行くと突然シャクナゲの中の斜面が消えた.が、崖か? 目を凝らすがどの位高いのか下が見えない.右へ寄っても、左へ回っても同じ.むむ、此処はダメだなこりゃ.

 一旦戻ってシカ道は何処へ続いているのか探ってみた.この尾根を回り隣の枝沢に向かっている.枝沢の右岸になる木のない斜面をトラバースしている.その下はずっと高さのある壁だ.はあ〜 やはり、ダメだこりゃ.


デジ一 ハング滝 15−20m位 水は滴り落ちてる程度


上の滝の左(右岸) 涸れ棚が2層になっている


向こうの枝尾根が下りられそうだと、ぐーーっと登って回り込んで・・・


おお〜 楽に下りられそうでないかい! と、思ったら


シャクナゲの向こうは切れてるようで下が見えない・・・


上に戻ってシカ道を追って行くとこんなんだもの、引き返そ・・
 沢に夕闇が迫ってくる.火をおこし、お湯を沸かして簡単にキツネうどん.持ってきた缶ビール1本は沢水で冷やしておいたから、美味しい.スティックパンをつまみに、、、合わないけどまいいか.明日の事を考えながら、あ、考えてもしょうがない.早、酔いが回ってきてしまった.うどんと、おにぎり一個食べてツエルトの中の寝袋に潜り込む.少し寝て目が醒めた・・・と、思ったが3時間程過ぎていた.狭い空は星が満天に輝いていた.今年初めて見た北斗七星は手を延ばせばすぐ掴める程だ.

                  (三界岳(敗退)の裾を巻く)に・・・・・続きます


ツエルト 上手いとはお世辞にも言えない


乾いた枯れ木が多く簡単


翌日の朝飯は、じゃがスープと食パン
”デジ一” と表記のある画像以外は → Photo Nikon P7800 

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当レポは
写真撮影だったり適当に歩いたりで、時間やルートは参考になりません.
仮に当レポを見て行かれる場合は予め情報を収集していただき、計画を
充分に立ててから実行して下さい.