◇山歩き◇

日光市
上タケ沢〜三界岳の下を裾巻き
*:m



                  



2016,5,6 訪問


(時間やルートは参考にしない事)
              
  今いる所は,(地形図上)上タケ沢上流1400m付近.少し下流に2俣があり、右支沢には滝がかかっている.上流には地図にも崖マークが表記されている所だ.朝、焚き火で少し焼いた食パンにイチゴゼリーを塗って食べ、ジャガイモとパンの1cm角に切ったものが入っているインスタント.湧かしたお湯で溶いて食べるように飲む.氷点下にはなってないだろうけどかなり寒い.焚き火は暖かいし贅沢とは言えない食べる物も此処では美味しい.

 さて、ツエルトやら寝袋やらの野営道具をザックに仕舞い、上流を目指す.今日のルートは2通り考えてきたが特に決めない.遡行出来るものなら、あの(崖マーク)崩壊地を越えて上流にある涸れ滝群だろうけど、見てみたい気もする.三界岳が近いから(といっても標高差はまだ700m位ある)、登っておこうかとも. 帰路はいずれにしても1ルート.深沢出合いまでほぼまっすぐ北に延びる長い尾根を選択.多少の藪は覚悟の上だが、下り勝手なので気は楽である.(この尾根は@宇都宮さんが三界岳に登る際に使ったルートだ)

 広い河原を上流に向かって遡行していく.右に涸れ沢を2つ、左に一つやり過ごして凄い崖の下に着く.本流の滝に水はなく、右枝沢は2段20m程の滝で水が少し.ま、無いよりいいか(笑)


 前日の上タケ沢上流、ちょっと探索はこちら


上タケ沢上流 1500m付近 (地形図にある崩壊地) 本流は左(水なし) 右は枝沢2段20m位(水僅か)


さて出発 少し上流から下流をみる


振り返って上流、崩壊地が上に見える


デジ一  枝沢 2段20m以上ありそう


デジ一 
 この崖マークの周りを少し時間をかけて見学.とは言っても、落石などがおっかないから崖や滝には近づけない .爺は元来臆病なのです.もう少し夏に近づけば植物も多くなり花とか咲いているんだろうけど、スミレ一輪咲いていなかった.適当に撮影を終え、中尾根の1650m付近から北西に派生している支尾根の1490m付近に登り出る.この支尾根はすぐ岩場になり登れるかどうか心配したが、しっかりした木の根があり大丈夫だった.しかし、此処からが大変.

 シャクナゲが通せんぼしているのだ.急斜面で右は崩壊地.左は急なガレ沢で逃げ場がない.シカ道か踏み跡が所々付いているのだけど、崩壊地はそれをズタズタにしている.僅かな距離でも前を塞がれ、少し入ると下がるのも難儀.ザックが引っ掛かり手足は傷だらけ.辛い前進だ.シャクナゲが薄い所は急な岩場で下りならザイルが必要だろう.



本流の涸れ滝 ちょっと離れた所でも凄い迫力で迫ってくる


枝尾根に向かってガレ場登り、振り返って


思ったより楽に枝尾根に登れました


遠くに山が見える.黒岩山とかだろうか


いきなり岩場 でも案外楽に登れた


木の根で覆い被さってる上を通ってきた. 此処もそうかも知れないと思うとゾッとした(崩壊地は左下)


上の画像と同じ位置 上にちょこっと見えているのは三界岳だろうか? (崩壊地は右下)


崩壊地の上を抜け一安堵 道路のスノーシェッドが見えた


が、次に出てくるのはお決まりのシャクナゲ 抜け出てカシャッ


前方を見てガクッ


花を見たって癒されません 心折れ間近〜


ここの岩場は向こうを巻いて・・・ 中尾根と合流 1600m付近
 分岐の中尾根(1650m付近)に上がるまでかなり時間がかかってしまった.傾斜は緩んだけれどそれからもシャクナゲと格闘し倒木が出て来た為、西寄りの斜面を登って行く.1700m近くなって少し下から見上げる尾根上の藪は薄くなっているように思え、尾根に上がって少し登ると、ハッキリした道形が出て来た.1730m付近ではなかったかと思う.周囲には伐採の切り株が多数あり、此処も過去に伐採が行われた所の様だ.

 未確認だが、道は下タケ側の尾根から続いて来ているように思えた.そう言えば、この東から合流する支尾根の下タケ沢付近に飯場でも出来ていそうな場所があり、ワサビの小沢もあった事を思い出した(←帰ってからだけど)



道形(幅1m以上あった)


切り株もあり向こうから快適に登ってきます♪


一升瓶の残骸


まだルンルン気分ですよ
 その後、シャクナゲ藪はビックリする程無くなり、登り易い.だが今度は1800m付近でおびただしい倒木があって、尾根を登る事は困難になった.再び東斜面の倒木のない所まで下りてトラバース気味に登っていく.上手い具合にシカ道があったので辿って行くと、道は下っていた.やむを得ず斜め方向に登り又倒木につかまった.乗り換えたり交わしたりで結構体力を奪われ、疲れも蓄積されてきた.どうにか、倒木地獄も過ぎ時間はかかったが2000m付近に着いた.三界岳はもう目の前だと思ってしまうが、もう11:00を過ぎていた.

 三界岳に近づき、今いる所は2100m前後.あと一息と思うと何だか疲れも少し取れてくる気持ちなる.だが、適当な所で休み、ふと上を見上げるとこんもりした藪が見える.そうか、あの頂上は藪に囲まれていたっけ.シカ道位は通じているだろうと甘い考えで登り近づいていった.しかしシカ道は直登しておらず、頂上直下を回り込むように付けられていた.疲れが一気に倍増した.以前、登った時は北西尾根(or北尾根?)からだったが、藪は感じられなかった.又、此処まできたから登らなくてはという義理はない.(という”英断又は弱気もむずむずと沸き上がってきた) そうなると判断は早い.シカ道をトレースだ.道はちょっと下った程度で2050m付近をキープしている. 
 藪は上タケ沢源頭(支沢含め3ヶ所)の涸れ沢に出る手前に少しあるだけ.それ程苦労せずに北西尾根(2050m付近)に到着.疲労に加え、時刻も明るい内に帰れるかどうか怪しくなっている.三界岳は近いのだけどもう山頂を踏む気は無くなってしまった.シカ道を辿る方が遙かに楽だ.(中尾根を頂上直下から空身で山頂往復は藪でもそれ程困難ではなかったかも知れない・・・後でそう思ったが、不思議なものでこんな単純な事をそこでは全く思いつかなかった)


ゲッ 倒木地獄だよ 右(西側)斜面に逃げる


2100m付近


判り辛いけど下右にシカ道が延びている.上は藪がこんもり・・・


開放感のあるガレ斜面をトラバース(シカ道あり)


ガレ場(ザレ場)に残雪 冷たくて気持ちがいい トラバースシカ道あり


上タケ沢源頭2070m付近をトラバース 雪にシカの足跡あり


北尾根に出て少し下降した所、ハッキリした踏み後がある


太郎山かな
 以前登った時辛かった1950m−1900m付近の藪を避けるように東側の斜面をシカ道に導かれウソのように快適なトラバースで下降出来た.野門沢へ下る尾根の分岐を過ぎてからは、概ね西側(野門沢側)に案外ハッキリした踏み跡があり、尾根の藪を避けて歩ける.荷が重いので進行速度は極めて遅いのだけど、この時は明るい内に戻れると思っていた.ところが、1500m付近からは尾根だけでなく、西側斜面にもシャクナゲが密生して踏み跡を分断していて、時々見失い時間がかかっていく.尾根に上がって東側の斜面の様子を伺うと、こちらは切れていて問題の外.我慢の下降になる.

 1385P辺りでシャクナゲ藪は忽然と消えた.枯れスズタケの尾根になったけど、歩き易さは先の比ではない.もういい加減時間も推しているし、辺りも薄暗くなってきた.ヘッデンを用意し、ついでに携帯の電源を入れたらアンテナが3本.家に電話をして、今いる所の様子を告げ今日中に帰ると連絡.半ばルンルン気分で広い斜面を下りていく.しかし魔の手(笑)

 僅かに東に曲がってしまっていた(帰って検証) 藪もないスズタケも僅かの広い斜面だけど、ヘッデンに照らされると前方が切れている様に見えてしまう.おまけにガスも出て来た.GPSを見ながら注意深く小尾根を回り込んだりしてみる.


此処は快適な道


野門側では藪は薄い 1800m付近


上タケ沢に落ち込むルンゼ


やっぱりシャクナゲが(涙) 1700m付近


藪はあるけど何とか踏み後を拾える 1600m付近


下降するにつれ、藪と格闘しながらが続く
撮影するのもメンド臭くなりました・・・


斜面なので此処にビバーク
翌日(5/7)撮影


車に戻って着替える時、膝下(外側)にダニさんがくっついていた.ちょっと払っただけでは取れない.鬼怒川温泉のコンビニで虫除けスプレーを買い、吹き付けたらモゾモゾ動いた.すかさずサッとつまんだら簡単に離れてくれた. 恐らくビバークした所で着かれたのだと思う.

特に、熱とか出ないので問題はなし


前日の上タケ沢上流、ちょっと探索はこちら
 これは、ダメだな.と、携帯を出しこっちの状況を話し、此処でビバークしていく旨を連絡.斜面の中に平坦な所は見当たらないので、大きな倒木の間にシートを敷き寝袋に潜り込んでタープを被って横になった.水は僅か、食欲なんてない.不思議と不安もなかった.寝袋とタープで暖かく、結構眠る事が出来た.翌日朝4時頃起き出すけどガスが濃く、もう少し待って見る事にした.

 6時頃になるとガスも薄くなってきたので出掛ける.食料はというと、シャケのおにぎり、スティックパン、スナック菓子くらい.第一水がない.(あと一口分だけ) お腹も空いてないし、食べたくなったらそうする事にして下降をする.疲れた身体に幸いだったのは下りであることだった.とにかく足を前に出せば”前に進む” GPSを見て北西寄りに移動しながら下降して行くと、踏み跡みたいなものがあった.若干急な尾根を下っているが特別危険はない.素直に辿って(標高差)100m位も下降したろうか、前方に岩の急斜面(崖)が出て来た.踏み後が南に移動している.何かおかしい? と遅まきながらGPS.あちゃーッ 北尾根を大きく外れ、深沢(沢が大きくCの字で曲がっている所)の西南1100m付近にいた.登って復帰するのは辛い.とてもじゃないが無理! 仕方がない此処を下りるか・・・

 岩斜面で平らな所はない.おそるおそるザックを下ろしテープで支持しておく.ハーネスを出して身につけ立ち木にテープで自己確保.
ザイルを取り出す時ブルーシートとゴミ袋を落としてしまった.それらは下の斜面で止まってくれた.ただ、下りれば、簡単に回収出来る.(カメラでなくて良かった)

 懸垂下降し、落としたものを回収.少し下降したら何と水が壁の下から湧いて落としているではないか.有り難い.水を飲んだら安心と喉の渇きが消えた事で、空腹を感じた.スティックパンを食べ、ポテトチップスをカリカリやったら、何だか元気が出て来た.太陽の光が降り注ぐ深沢に下りて、顔を洗い平らな岩で横になったら、眠くなってきた.10分か15分程ウトウトしたかも知れない.こんな姿を釣り屋さんが見たら、きっと遭難者と思うでしょう(笑)



おお、ミツバツツジガ綺麗です.どんな時も気持ちに余裕を持たなくてはいけません(・・・ったくバカ爺が・・・)


少しガスがとれてきました.  さあ、下降開始 6:00


何でこんな所を・・・


回収中ザイルが絡まってしまった.登り返して・・・


ブルーシートはあそこの倒木で止まったが、ゴミ袋は左のルンゼに落ちていった


ラッキー♪ ルンゼ上の壁下に湧き水


深沢 8:10


・・・
”デジ一” と表記のある画像以外は → Photo Nikon P7800 

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当レポは
写真撮影だったり適当に歩いたりで、時間やルートは参考になりません.
仮に当レポを見て行かれる場合は予め情報を収集していただき、計画を
充分に立ててから実行して下さい.