◇滝見◇

日光市(足尾)
小足沢大滝
落差:50−60m



                  



2015,11,13 訪問


(時間やルートは参考にしない事)
              
  爺には無理、不可能・・・と、思っている滝(滝群)が幾つかある.その中に、当然小足沢大滝も入っている.滝仲間達がみんな訪れているから爺も行けるだろう、、、なんて、まるで考えてない.彼等とはレベルが違うのだ.体力、技術&年齢等々.松木川の上流にあるこぢんまりした沢を見に行くのに、小足沢の前を通る.出合いにかかる滝を見て、この奥に大きな滝が控えているのだね・・・位にしか頭に浮かばない昨今、爺にとって凄い知らせが届いた.

 瀑泉さんが何度かの偵察の末、滝下に立ちその詳細情報をいただいた.見て、内容は行けそうであると感じた.問題は瀑泉さんの技術レベル差である.日頃からボルダリングなどで技術向上に努めている人間と、せいぜい下降懸垂程度しか出来ないオイボレでは下降点が地獄の分岐点になりはしないか.諦めているのに気持ちが騒ぐ.瀑泉さんのブログ画像と、頂いた資料を何度も見て、ダメ元で偵察でもしてくるか・・・と、考える様になった.自分で見て、諦めがつけば気持ちも静まるし、仮に行けたとすれば(これはなるべく考えない(笑)) 今年一番の滝見となり かなり嬉しい. (瀑泉さんの小足沢大滝レポ)

 13日の金曜日(・・・・) 日本では大安だ.お天気もこの日を境に崩れてくるらしい.行くならこの日しかない.日が延びれば寒さも増してきて凍り付いたりいろいろで難しくなってしまう.この日にしましょう.

 装備はどうするか.偵察だからザイル一本あれば足りるのだろうが、万が一(下りられる)と言う事もある.カメラは記録用一台でいいか.このP7800はRAW(12M)記録も可能だ.しかし、万が一下りられたら後悔するだろう.ままよ、重いけど頑張って デジ一、三脚、ザイルは20mと30m、(スリング)テープ長、短2本、ハーネス ・・・・・結構重いですなぁ(-_-;;


三川ダム(銅親水公園)駐車場


朝日が当たります
 平日の三川ダム駐車場、車は爺の一台だけ.もっと寒いかと思ったけど、気が張ってるせいかそうでもない.朝飯代わりのカップうどんを食べ、支度をして出掛ける.足元は迷わず使いこなしている(使い古している)トレッキングシューズ.靴底の溝はかなり磨り減ってしまい沢靴に匹敵する(笑) 但し滑り具合はこちらが遙かに勝る(爆)   すっきり晴れた松木渓谷、何度も歩いている荒れた林道は年々左岸の崩壊が激しく丹平冶沢を過ぎてからは(崩壊ヶ所が)特に多くなった気がする.

 水量の少ないウメコバ沢を一瞥して通り過ぎ、今年9月に登ったガレ沢 は少し形が変わっているか? 6号堰堤はいつもなら左岸のステップを利用して巻くのだが、沢を徒渉するには濡れなければいけない.右岸も負ける事は知っていたし、瀑泉さんもこないだそうしているので爺も倣いましょう.へ! 瀑泉さんの言う通りこっちが楽かも知れない.


石碑の向うには鉱サイ


みちくさ


松木は相変わらず凄い光景ですね


松木右岸には多くの滝があります


何という名の沢だっけ?


ウメコバ沢は遠目に見て・・・


6号堰堤右岸側から下流方向
 小足沢には両岸が岸壁で出合いに20m近い滝がある.久し振りに三脚を使って撮影しておきましょう.ただ、今日のレンズは一個だけ.重量を軽くする為だ.更に、先人達の記録から、滝下はそれ程引きがとれそうにないから広角も出来るだけ広いものがよい、、、と言う事でいつも持って歩いてる24−70mmは止め、17−35mm一本にした.滝下に大岩があり、そこに乗って撮影出来るのだが手前に河原はなく濡れないと近づけない.こんなレンズで撮ったら標準よりも短いので滝が見事に小さくなってしまった.ま、しかたないか.

 何処から尾根に上がるか、これはかなり前から当たりはつけていた.そこに瀑泉さんの情報がピタリと一致.”桜咲く”の気分(あ!今は晩秋だから・・・形容無理(笑)) 汗を絞りながら尾根に出ると風が下から吹き上げてきて気持ちがいい.ただ、冷たすぎるので長くいると寒くなってくる.浮き石の多い痩せ尾根を注意深く下る.



デジ一 小足沢出合の滝


鋸山と皇海山


尾根に出ました


カモシカくん
 大岩展望台の手前、右の枝尾根にゴツゴツと蹄の音をさせながら(黒っぽい)灰色の獣がいきなり走り上がってきた.驚いたの何の、危うく足元の岩を踏み外し損ねた.尾根から転げ落ちたらどーすんだッ.10m位しか離れていない枝尾根の上で、相手もビックリしたのかこちらを見たままジッとしている.コンデジで撮っても動かない.ズームで撮り、少し近づいたらゆっくりと下に降りていった.角もなく小さいから今年生まれたカモシカなのだろうか?

 下降ルンゼに着き恐る恐る下を覗き込む.ルンゼそのものの下降は、爺には絶対無理だ.足を置こうものなら、一気に下へ短縮着陸してしまう.爺は下りられそうなルンゼ脇の斜面に20mシングルをフイックスしておく.登りルートで使わなくても、回収は楽だ.後は30mザイルで懸垂下降を2度.少し傾斜が緩くなったルンゼに移動する時フリーになったが、特に問題なくクリア.ルンゼを下降して着地した滝下は案外広かった.見上げる滝は季節柄水量は少ない.但し、岩を伝う流れが繊細で美しい.感動は文字で表す事など到底出来ない.


大岩の展望台から松木


大岩を巻いて見上げる


出だしはシングルをフイックスして、、、落ちるぞ〜〜(^_^;;


岩部分は慎重に下降


下降途中に大滝が、、、全体がカメラに収まりません


やっと沢が見えてきました


下りてきた所を見上げます
 尾根を歩いている時は青空だったが、今、滝上は白い雲だけ.でも明るい.滝正面でも飛沫とかないけど、とにかく寒い.脱いだセーターを再び着込み、その上に(薄い)ジャケットを羽織る.手袋はコンビニで買った安い毛糸の物.お昼のお弁当を食べながら辺りを探る.へ!このおにぎり、”暖めずにお召し上がり下さい”と書いてある.こういうのもあるのだねえ.

 持ってきたレンズ、可能な限り退ける所まで引いても横位置で全体は一杯々々だった.あちこち動き回り撮りまくる.良いですな〜 至福の瞬間.

 帰路、頂いた資料には山回りとある.何処を登るのだろう、、、と、辺りを見るけど・・・登れそうな所ってない.ただ、チムニー(つったって靴幅ちょっとだよ) があるけど、これか? 爺は、下降してきたルートを登り返す事にしました.下降点まで登り返し、ホッとすると同時に(滝を)見られた事の満足感がジワジワと湧いてきた.尾根を戻る時曇り空に太陽が薄く出て皇海山との光景が何とも言えないロマンチック.もう少し皇海山に近づかないかなと欲張って待ってみる.ただ、時間も推しているので適当に切り上げ、松木川に戻った.

 ダメだと思っていた小足沢大滝下 丁寧な情報で導いてくれた瀑泉さんに、大変感謝である.


イェ〜 と、自撮りしてみました(遺影には使えませんな〜(笑))


滝下です


デジ一


デジ一


デジ一


デジ一


オロ北尾根突端と9月に登ったガレ沢


雲隠れ太陽と皇海山
デジ一と表記のある画像以外は → Photo Nikon P7800 

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当レポは
写真撮影だったり適当に歩いたりで、時間やルートは参考になりません.
仮に当レポを見て行かれる場合は予め情報を収集していただき、計画を
充分に立ててから実行して下さい.