◇滝見◇

秋田県由利本荘市鳥海町
大倉滝
朱ノ又川

                  



2015,10,3 訪問


(時間やルートは参考にしない事)
              
  7月に大倉滝を見ようと出掛けたが、林道が通行止めで途中から引き返した.山形県側から入ろうとしたけど、いろいろあって断念.モヤモヤしていたが何とか都合をつけて実行に移す事が出来そうだ.しかし、北に台風クラスの低気圧が発生、天候は危ぶまれた.3−4日前から天気予報を注視する毎日で、滝見当日の秋田県の予報は”曇り/雨”と出ている. むむむ  一方山形は晴れマーク. 行く場所は秋田山形の県境.概ね都合良く考える爺は (秋田+山形)/2=曇りで時々”小雨”で太陽は出る 更に午後は晴れる(←低気圧が遠くなる)と、勝手に予報.こんなの当たる訳がないと判っているけど、さ、出掛けましょう.

 今夜(2日)の車中泊は道の駅「清水の里」国道108号線沿いにある.途中のコンビニで食料を買い込み着いたのは午後8時半過ぎ.駐車場には大型トラック一台と乗用車が一台.案外少ない.コンビニ弁当を肴にビールを飲んで寝袋に潜り込んだ.車の音で夜半過ぎに目を醒ました.それからは大型トラックが結構出入りし、眠れない.小雨もパラついたりしている.ウトウトしたり、地図を見たりして翌日の朝4時半過ぎに出発.ナビ任せだけど前に一度走っている道なので所々見覚えがあったり思い出したりする.前回通行止めのゲートがあった場所からすぐの橋が半分真新しい.此処が工事中だったのか.

 林道は乗用車では厳しいかもしれない所をゆっくりと登り、間もなく大清水園地の百宅(ももやけ)登山口駐車場に着いた.駐車場はかなり広く、車は一台もいない.雨が小降りに降っている.その内止むかも知れないので、朝飯代わりのカップうどん(こればっか・・・)を食べ、支度をして車で(雨が止むのを)待った.雨は強くなったり弱くなったりで、(車の)屋根を打つ雨音で眠くなってくる.赤い小型4WD車が入ってきた.


駐車場出発 7:00


鳥海山 登山道百宅口


大清水避難小屋 トイレは右奥にありました
 雨が小降りになってきて、赤い車の御夫婦と思われる二人が出て行くのを見て、爺も出発する事にしたが駐車場に着いてから、およそ1時間半過ぎていた.大清水避難小屋はモダンな造りで立派な建物だった.先発した御夫婦がその辺りにいてご挨拶.どうやらキノコ穫りらしい.ご主人のザックはぺったんこだ.少し話をして別れ、御夫婦は登山道を上っていった.

 さて、此処から朱ノ又沢に降りるのだけど道は(先程のご主人の話で)無いという.なければ、沢に向かって適当な所を下りて行くだけだから、考える事もない.藪もひどくないから、小沢を横断し楽に朱ノ又沢の右岸に着いた.沢に降りられそうな斜面を探して下りて行く(←斜面は結構厳しい).沢の水は多いのか少ないのか初めての訪問なので判らない.水に手を入れてみる.それ程冷たい感じはない.滑っているような岩に沢靴をこすり付けてみる.案外滑りにくい.遡行し始めてすぐ雨が又パラついてきた.5分程上流へ歩いて行くと右側に滑滝を落としている.苔が生えた綺麗な滝だったがコンデジ撮影だけして通り過ぎる.


沢に向かってgo!


ナラタケ(食)が大量にバグサレ


沢に下りました〜


中々綺麗な滝ですよ


通過不能 上にも滝があります


高巻き中にみつけたスギヒラタケ?


高巻き中 釜のある滝を俯瞰 上の滝は結局見えませんでした
 沢が狭まってきて、少し深い釜を持った2−3mの滑滝が出て来た.その上は右に少し折れ4−5m位の滝をかけている.こちらは姿の1/3しか見えない.滑岩で登れず少し下流に戻り左岸の泥付き斜面に取り付き高巻くが、その後すぐには沢に戻れずさらなる高巻きを強いられた.先が思いやられる予感だ.いい加減高みに登り、適当な所でトラバースし沢方向に降りながら沢に下りられるかどうか伺って、左岸端っこを上流に歩いていくと枝沢が落ちていた.此処を下り沢に下り立つと雨が強く降ってきた.あまりの強さに沢から上がり、木の葉の密な下に隠れて雨宿り&沢の増水を様子見する.雨は中々止まずちょっと心配になった.こちらは左岸、帰る方向は右岸.対岸は登れる様な所はない崖だ.何より雨が降り止まず増水したら沢を渡れないではないか.

 そんな一抹の不安をかき消すように雨はいきなり止んだ.沢の水は濁ったり増水はしていないから急ぎ徒渉し右岸の河原に移動しておく.登れそうな所を探しながら遡行を続けると10mを越えそうな、中々立派な滝が出て来た.コンデジで撮影しておき、デジ一(デジタル一眼レフカメラ)を取り出してる最中に雨がポツポツ降ってきた.慌てて数枚撮影したが、何だかせわしない.この滝も爺では全く登れず、左岸右岸の斜面に取り付くが足元の泥は固く滑りやすい.ズルズルやりながら崖の上に出たら待っていたのは灌木混じりのチシマザサ藪だった.



下りられる所を探しながら左岸を歩きます.


強い雨が降ってきて葉が覆う下で雨宿り


10mを超える滝


(デジ一)
 この笹はかなり太く、この辺りに生えるであろうタケノコの太さも簡単に想像出来た.そう言えば、あの御夫婦、春にはタケノコ採りにも来ると言っていた.藪を苦労しながら上流方向へ歩いて行くと所々(細い)木や枝を鋸で切った跡があった.踏み跡があると言えばそれらしいし、気のせいと言えばそうも思える.時々斜面を見下ろしてみるが下りられそうな傾斜はなく上流へと登り歩いて行く.救いなのは緩い斜面である事だ.

 突然ポッカリと開けた空間に出た.何と、目の前に左右に落ちる滝が遠望(案外近く)出来るではないか.立派な滝である.あれが大倉滝か.想像していた物よりスケールが大きい.斜面が崩れているような場所の上に立っていた.ラッキーな事に此処は楽に下りられそうである.更に幸運な事に雨も今は降っていない.喉の渇きはないけど水を含みクッキーを食べる.どちらから先に見物しようか? 此処は、右だろう(←意味はないけど)・・・ 

 少し下流に戻り左岸から合流している沢(本流?)に入り登って行く.巨大なイタドリが沢を覆っている急なゴーロ
沢だ.それ程の困難な所もなくイタドリの群生を抜け出た先に落差60m以上と言われる、「大倉滝」が現れる.色付き始めた木々の景色の中に水量を多く落としている見事な滝である.ただ、のんびり見とれている場合ではない.いつ雨が降ってくるか判らない.デジ一の操作もまだ不慣れだ.


旬をget’s ザックが更に重くなってしまった


右支沢に滝が見えましたよ


おお〜


右俣出合(左下が右俣で僅かしか写ってなかった・・・汗)


右俣を遡行していきます


イタドリが群生


太いけど掴まって少し力を入れるとポキッ  草なんですね


右俣の滝 大倉滝は右、左にある滝群を総称している様です


60m級の滝はさすがに近づくと迫力があります


(デジ一)
 幸い雨もまだ降ってこない.一旦出合いに戻り左沢へ移動するその前に、少し腹ごしらえをしておく.左沢は沢床が赤い.何やらの成分が沢水に混じっているのだろう.こちらもゴーロを積み上げ高度を上げている.いい加減遡行し、振り返ってみると百宅登山口の駐車場が見える.滝下に着いた.運の悪い事に此処で雨が降ってきた.強い雨ではないがデジ一を構えるのは気が退けた.これまで降ったり止んだりしているから、又止むだろう.第一、下の方では青空も見えるではないか.取り敢えず三脚にカメラをセットし全体をゴミ袋・・・もとい、ポリ袋で覆っておく.止んだ! それ撮影.降った!やれ休憩 全く忙しい.こんなんじゃロクな画像は得られないだろう(笑)

 何だかゴチャゴチャした滝見で気分的にも疲れ、もう少し良く周りを見たかったがが、宇都宮に帰るというノルマもあるので取り敢えず終了し帰路に着く.先程沢に下りた場所まで戻り、右岸に登る.この開けた位置からの遠望は本当に素晴らしい.もう少し滝下にいたかった・・・の、後ろ髪を引かれつつ灌木藪に入っていく.2ヶ所の開けた湿地帯と幾つかの枝沢を横断し、尾根を登って1010m程の登山道に出た.沢を上がって1時間10分程かかっていた.あとは駐車地まで歩き易い登山道をのんびり下っていくだけだ.


左俣を遡行します 見える滝は右俣


水に浸かっている岩はほぼ赤いです. 見える滝はえーと・・・


振り返ると麓の上に青空が 見えるとんがり山は「大平」


滝下に着きました〜♪


四角い広場が百宅口駐車場


(デジ一)


滝見を終え下りた所(右岸)に戻ってきました 12:55


初めは藪も大した事ない、、、と、思ったのですが・・・


ヤマブドウの蔓がやけに多く、前進を阻みます でも食べたら甘酸っぱい


開けた湿地帯に出ました 横断し中央藪に突入します


湿地帯から見た右俣 高さがよく判ります 左俣の方は頭位しか見えません


横移動は困難です・・・


ブッシュ藪もあります トゲのある草で幾度かイテテ


左から登山道に飛び出しました 14:10


大きなブナが多く歩き易い登山道です


避難小屋が見えてきました


駐車場に到着〜 14:40


駐車場から見る大倉滝(左俣)
(デジ一)と記載なきは Photo Nikon P7800 

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当レポは
写真撮影だったり適当に歩いたりで、時間やルートは参考になりません.
仮に当レポを見て行かれる場合は予め情報を収集していただき、計画を
充分に立ててから実行して下さい.