◇山登り◇

秋田県大仙市、仙北市
白岩岳シャチアシ沢上流
しらいわだけ:1177m



                  



2016,10,7 訪問


(時間やルートは参考にしない事)
              
 今回は、ちぐはぐな山行になってしまい、何しに行ったんだか・・・

 計画は、簡単明瞭.白岩岳を踏み、東から突き上げてくるシャチアシ沢を下降する.シャチアシ沢にはその中流部に100mを越すと言われるシャチヒネリ滝がある.その筋の実力者の方々が堀内沢を遡行し、画像に収めていて羨ましい.爺も何とか見ようと昨年(堀内沢を)遡行してみたが、あろうことか手前の「大祝沢」を遡行してしまい見事敗退.

 シャチアシ沢の上流からだと下降距離が長く、又大滝の高巻きが時間がかかりそうなので、(滝全容を)見る事は(爺では)出来ないのが確実.更に上流部の情報が殆どないので様子が判らない.無駄足必須になるだろう事は火を見るより明らか.大滝見学なら素直に堀内沢遡行がベターだ.

 しかし、そこはひねくれ者の爺.和賀山塊に興味があるのも手伝って、白岩岳を越えて源頭から下降し、シャチアシ沢上流をみておくのも一考だ・・・なんて.天候が良い事を期待して幕営(今回はテント)道具持参ででかけましょう(←ただの重荷になっただけ(-_-;; )

 道の駅「なかせん」に車中泊し、入角(いりすみ)沢林道には素直に入る事が出来た.間違えまくった昨年の堀内沢アプローチとは雲泥の差だ.林道の奥、左にクサリノゲートがある道を分けた所に、 バリケードがあって危険〜と表示テープが張ってある.登山口から2−300m手前なので此処に車を駐め、支度をして歩き出す.そこから、林道はやはり荒れて、車高の高い4駆なら問題ないけど、乗用車ではきついかも知れない.


バリケード、この手前にP


登山口の広場 数台駐車可能


登山口を入ってすぐ 杉林の中を緩く登る
 白岩岳への登山道は入り口こそ草に覆われていたが、秋田杉の樹林内で歩き易い道だ.ただ、標高が低い分多く歩く人はいない様で、里山+αの静かな山という雰囲気.適当な登りを加え、テープ等も要所々々に付けられてる程度.岩、石、砂利等殆どないから少し大袈裟に言えばサンダルでも歩けそう.気の合う仲間とお喋りしながらのんびり登る事の出来る、とても良い道だと思った.

 「シシ小屋」という指導標識が地面に落ちているそう広くない平らな場所に出て一休み.背中のザックが重い.「水場」と何とか読める割れた標識板が同じ場所に落ちている.耳をすますと、耳鳴りの間に水の音が聞こえた.少し下りなければいけない様だ.

 杉からブナ林に代わり樹林内は明るくなった.杉樹林帯では林床の下生えが殆どなかったけど、ブナ主体の樹林は林床が賑やかだ.秋のキノコが旬の様で、登山道脇でも普通にナメコが見られる.ブナハリタケやナラタケなど食べて美味しいキノコが、多くはないけど見つける事が出来た.荷物にはしたくないのでコンデジに撮るだけで我慢.帰りは多分ないだろうな〜 (^_^)



歩き易い道、頂上まで岩などありませんでした


ナタメ 年代は結構新しい


うっかりしていると(直進)間違えそうな所は此処ぐらい 道は右に登る


標識が落ちてました 登山口は沢巻台というんですね


杉が少しになり、広葉樹が出て来て道は明るくなりました.左上は尾根形


シシ小屋の指導標識.右は水場の標識


細いけど綺麗なブナ林です


デジ一でも撮っておけば良かったな〜・・・


草が覆い被さってきます


ブナハリタケ、美味しいキノコですが.採る余裕はありません


ナメコの幼菌 スーパーで売っているナメコと傘は同じ位だけど、茎の太さを比べてみて下さい


大きいツキヨタケ(毒) 旬のナメコ 向こうがブナハリタケ


映倫に怒られねーかな(笑)
  雨が降ったのか濡れた笹やブッシュが覆い被さっている、藪っぽい道を登り開けた所に出た.何かの碑がひっそりと置かれていた.山頂か? と、思ったけど山頂は少し先.此処で、休憩.ザックを下ろしジャムパンを食べる.山に囲まれた田沢湖が見え、その下にもダムが確認出来る.主に北から西方面が開け、秋田駒ヶ岳なども見えてると思うのだが、私には良く判らない.

 今日もってきた水はペットボトル1本だけ.沢で調達出来るのと軽量化の為.それでもザックは重い.今日は涼しいからか喉の渇きも覚えず、此処での一口が初めて.南へ僅かに歩くと「白岩岳」の山頂に着いた.



展望地に着きました



何か石碑があります ”我谷を愛し 我山を愛し 奥羽の山を愛す” 
と 刻まれてます


展望地からの眺め 北東側


手前稜線の陰は堀内沢 右遠くに高い山が見えますね 秋田駒ヶ岳かもしれませんが判りません.


左 田沢湖が見えました



  山頂は笹と低灌木に囲まれ眺望もない寂しいピークだった.白岩薬師のへの道は藪に覆われ廃道化してる模様.先程休んだばかりなので、すぐにシャチアシ沢への下降点を探す.地図だと、沢は東から突き上げていて山頂からすぐに急傾斜になっている様である.
 
 チシマザサと低灌木藪が凄く、地面が全く見えない程.見えないのは不安で、藪の向こうが崖になっているかも知れない.少し、東南に延びる錫杖森への縦走路を少し行き、一か八か(この言葉って結構つかえるなあ(^_^) ) ちょっと緩やかに見える尾根を下る事にした.GPSを見ながら道形がやっと残っている縦走路を歩いて行くと、東北電力のアンテナ柱があった.相変わらず回りも足元も殆ど見えない.初めは灌木を、灌木が切れ笹を掴みながら下降して行く.笹の上に顔が出せ、下の方が見えて様子が判り少し安心. 下降を続けるとガレが堆積しているちょっと開けた所に出た.笹は切れて、低灌木とブッシュ藪に代わった所でトラバース気味に北へ移動.1時間近くかかったが、無事水のないシャチアシ沢 およそ1000m付近に下り立った.



白岩岳山頂 人もあまり来ない様で荒れてます


どこを目掛けて下りれば良いのやら・・・


東北電力のアンテナ施設 下降不能になったらこれを目印に
登って来よう、、と. でも、
下からは見えなかった(樹木と識別困難)


立っての目線(-_-;; 下りて行っていきなり崖が現れないか、と
ヒヤヒヤしながら GOgo!


笹から顔を出して下にシャチアシ沢を眺める うーーん、長い 穏やかな稜線が見えます


土砂混じりのガレ場


笹が切れ、今度はブッシュ藪


足元に綺麗なナラタケ、これも美味〜 採りません


下に河原の様な場所が見えました.沢に到着です. 


上から河原に見えたのはこのガレ、 崩れやすく横断するのに注意が必要だった.
  水のない急な藪沢を4−50m下降すると沢は少し緩くなり、水が僅かに出て来た.テン場適地になる様な場所を探しながら下降を続けるけどみつからない.水は少しづつ量を増やし、音を立てて流れる様になってきた.900m付近まで下りたら左岸に枯れたイタドリが多く生えている狭い台地があった.イタドリを折って敷き詰めたらテントを張る場所が確保出来たので、此処に幕営道具やら食料やらをデポし、カメラ、三脚、ザイル、ハーネスとお昼用のサンドイッチだけを持って下降開始.荷が軽くなったけど沢の濡れた岩が滑り難儀した.

 右岸から支沢が合流する所830m付近を過ぎて沢が広くなったが、すぐに狭くなり何やら前方が切れている.滝が出て来た.上から見た所5m+2m程の2段滝.両岸草付きで左岸はハング壁で駄目.ザイルを使い懸垂下降で楽に切り抜けられるが、帰りは登らなければならない.ザイルは下の方で使うかも知れないのでフイックスは出来ない.右岸草付きを足で岩の突起、切れ目などを探しながら何とか下降する.(帰りの登りは心配したほどでなく案外楽に登る事が出来た)



水がない藪沢を下降スタート


水が出てくると濡れた岩は極めて滑ります.へ!滝が出てきました(右上)
画像は1.5m程の小滝


左を恐る恐る下降 5m+2m滝


沢の流木にナラタケ まだ幼菌が殆ど


向こう側(北方向)の山は上が紅葉している様です.


階段状の滝は見える右の岩を下降


700m付近、右岸枝沢 結構水が流れ込んでます 


アオダイショウの子供かな


難儀した小滝 上にも右に一段ある
  その後は特に難所も、ゴルジュもなく(岩は滑るので快適とはいえないけど) 無難に下降出来る.右岸枝沢にかなり落差のある滑滝が出て来た.黒い岩肌をしてそれを伝う水流が白く中々素晴らしい.2段3−40m位までは見えるがその上は木々に隠れて飛沫がやっと確認出来る程度.滑がかなり上の方まで続いている様だ.

 下降を続けると本流に4m位、右岸からも滝をかける両門風.右岸の滝はやはり滑滝で数段に落ちている.上は何処まで続いているのかこれも判らず.見える部分では3段30mはあるでしょう.此処の下降は、右の滝下段頭を横断.草付きの岩場を3m程注意して下りる.(帰りは、下段の流木脇を登り、本流の瀑心を直登.こちらの方が遙かに楽だった.)

 緩やかな小さな岩が多い沢になって、気分良く下降して行くと前方が又切れている.近づくと滝頭に流木を抱えた滝だった.滝頭の低灌木が生えた狭い岩稜に上がって、恐る恐る下を見ると、この滝は7−8m位あり、その下には2m位か? の、釜を持った滑滝.その下は(上流から見て)渓が広く緩やかに右に曲がっている.左からはガレ沢が合流している様な、白い大量の(岩石らしい)堆積物が見える.(コンデジで記録したと思っていたが、なぜか、撮っていなかった.残念至極〜〜)



右岸、枝沢の滑滝


3−4m程の滝


←の右に落ちる、枝沢の滝


両門風


↑両門風滝の下流 向こうに見える右岸スラブ手前にも滝


で、この滝で引き返しました
  この滝下まで降りる事は右岸小ルンゼから簡単だったが、その下の釜付き滑滝は両岸スラブだから泳いで通過しないと駄目.一旦、上に戻り見回してみる.右岸は大きなスラブの途中に木々が水平に延び更に僅かだが下に向かって生えている部分があり、ザイルを使いながら下降して行けば下りられそうな気がする.一方、左岸は急斜面だけど樹林帯になっているから高巻きは可能の様だ.但し滝下へ着くまでの間にトラバースが必要になると思われ、此処から見えないけれど(地図で)急な沢かルンゼがあると思われるから、更に上に追い上げられるだろう.どっちにしても時間がかかる.下へ降りる事が出来たとして、帰りは一体どれ位時間がかかるだろう.やめた、やめた・・・ 今日の偵察で充分.現在時刻は12:30.今、引き返せば明るい内に車に戻れるかも知れない(←甘いんだけど・・・) 簡単に計画変更.テン泊も止めることにして帰路に着く事にした.


上が紅葉してますね・・・ あっちの稜線、歩いて楽しそう
   途中、二つの支沢滝をデジ一に収め、デポ地に戻ったのが15:15.こらあ、林道手前で暗くなるなあ・・・等と思いながら沢を忠実に遡行.稜線が見えてるのだけど足はあまり上がらず、息ばかりあがり中々近づかない.振り返ると、疲れる訳だよ、沢は急だった.あと、20mあるかないかの辺り、地面は靴幅2個分くらいの掘り割りで泥土が固まった急斜面.滑って登れない.ジタバタしながら一歩一歩が時間がかかる.こういう時チェーンスパイクとかあったら楽でしょうね. ”掘り割り道”が垂直近くなった所で右に逃げ、今度はチシマザサの藪でジタバタ×2乗.何やってんだろうね.

 白岩岳山頂へ着いたのが17:10だった.5分程休み、すぐに下山.とても歩きやすい道で良かった.5時半過ぎて樹林内は暗くなったのでヘッデンを点け、急がずのんびりと2時間.月明かりの中、車へと戻った.あ、きのこ? 素人に暗闇で判る訳がない.




デジ一




デジ一




デジ一 紅葉は殆どしていません

 今日も道の駅「なかせん」に車中泊しよう. そうだ、明日は抱返り渓谷でも散策して宇都宮に帰ろう・・・うん、それがいい.道の駅に着いて家に電話し、そう言う予定に変更するぞ、と、伝えると ”そっちの明日は雨だよ”という.空を見上げると若干星が出てるけど、おぼろ月になっている.ま、明日考えよう、、、と、コンビニ弁当をおつまみに缶ビールを飲んで Zzzzzzz・・・

 朝、4時半頃、雨だった.又、寝て6時前に起き 渓谷には向かわず、秋田道の湯沢ICへ.

”デジ一” と表記のある画像以外は → Photo Nikon P7800 
 

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当レポは
写真撮影だったり適当に歩いたりで、時間やルートは参考になりません.
仮に当レポを見て行かれる場合は予め情報を収集していただき、計画を
充分に立ててから実行して下さい.