◇滝見◇

秋田県仙北市
シャチヒネリ滝




                  



2016,10,15 訪問

屈強5人+ひ弱な爺
(時間やルートは参考にしない事)
              
 紅葉見学計画は、10月15日を岩手山にあて、16日は二天ノ滝見学としていた.

 出発日が近づくにつれて、シャチヒネリ滝が気になってきてしょうがなかった.岩手山は昨年あっさり敗退しただけにリベンジ必須の山であるけど、想いは滝にかなわない(笑)・・・最も春の花シーズンなら別かも知れないんだけど.

 シャチ・滝に関しては昨年、思いっきり沢を勘違いし手前の沢(大イワイ沢とか言うらしい)を遡行してしまった.救われた事はシャチ・滝クラスまでとはいかなかったけど、見応え充分の滝を撮影出来たから、少しは慰めになった.

 先週10月7日は、シャチアシ沢上流を下降偵察してきた.こうなれば、本体を拝みたくなるのは必須.秋田県出身人である滝見屋としては尚更というところ.

 出発二日前に岩手山を止め、シャチ・滝に行く事にした.

 堀内(ほりない)沢への入渓場所迄へは昨年通ったばかりなので迷う事はない.ただ、夏瀬温泉分岐からの林道はドロドロ.車が通れる終点からUターンし、少しましな空き地に駐車.腹ごしらえ、足ごしらえ他支度してさあ出発.


Uターンして駐車


林道から取水堤に下りる坂


取水堤から堀内沢


取水堤


カモシカさん
 取水堤に下りてカモシカさんにご挨拶.左から注ぐ枝沢を渡って小尾根に取り付く.今日は、時間短縮が出来るという盗伐林道を利用する予定だ.概ねは調べてきているので、まあ、現地で判るだろう位の軽い気持ち.

 その、小尾根を少し登っていくと左側に林道跡と思われるハッキリした幅広のS字道形が確認出来る.お!これがそうかな? しかし、足元迄続いてはいない.鹿道みたいなものがあるだけ.ちょっと不安だったが、ま、これを辿って行けばしっかりした”盗伐林道”に出るだろう・・・と、お気楽.

 が、そんな”道”はさっぱり出て来ない.倒木があったり、ズルズルの草付き斜面トラバースだったり・・・.”道”に出れば楽になるだろうとの思いから、枝葉の露で濡れるのも構わずに上流方向へとトラバースを続ける.さっぱり、楽にならない.楽になるどころか歩きにくく時間が余計掛かっている気がしてきた.

 沢右岸の前方下の方ががややなだらかな地形になっている.”道”探しは諦め、沢歩きに変更しようと下りかけた時、下の方で鈴の音が聞こえた.沢登りのパーティでも来たのだろうか? 赤や青が木の陰から見え何やら賑やかに騒ぎながらこっちへ登って来る.沢の音で何を言ってるのかよく判らない.

 爺はやり過ごそうとゆっくり下りて行くと、その集団はこっちに何か言いながら近づいてきた.先頭の人は見覚えがないが、その後ろに えっ!!  おでんさん!?  一度見たら忘れようがない笑顔.先頭の人が”バルです、こんにちは” えっ!? バルさんって、あのBALさん・・” 驚きは続く.WATAさんがすぐ後ろでニコニコ.続いてのじふたコンビが・・・・.
爺、信じらんない〜〜.


何となく林道跡に見える斜面


すぐこんなになってしまう(振り返って)
 おお、この仲間にくっついて行けば、シャチ・滝はクリアーしたも同然♪ スタートでいきなり半分挫折しかけた行くという気持ちがテンションと共に沸き上がってきた.
 が、問題が無い訳ではない.この、エキスパ連中に爺が着いていけるかどーか心配だ.のじやんにそっと訪ねた.オラみんなに着いていけっかな? シャチ・滝、見られっかな・・・ 
 大丈夫! 何が何でも連れて行くッ との返事. これから辛い歩きが始まるんだけど嬉しい気持ちで一杯になった.

 因みに、一人加わったパーティで、シャチ・滝を見てないのは、おでんさん、BALさんと爺の三人.のじふたコンビは今回二度目、WATAさんにいたっては三度目になる.

 そんな人達でさえ”盗伐林道”の取り付きは難しいものらしい.ふたちゃんとWATAさんが相談しながら道を探す.間もなく涸れ沢を横断して台地の様な場所に登り上げ、”道”に無事出る事が出来た.



パーティに加わり出発


盗伐林道
 滝を懸ける沢を二つほど横断し、踏み後に従って堀内沢へ急斜面を下降.目標の一つであったワイヤーは無くなっていたが、特に問題はない様だ.沢の水量は多分多い方だ.少し休憩をとり昔話などして談笑.全身暖かい感じのするおでんさん(あ、だからこのHNか)とこんなに早く再会するとは思っていなかった.BALさんはHPから想像していた印象とはちょっと違ったが、好青年.爺にも明るく接してくれて感謝〜. WATAさんとは冬の庵滝オフ以来(レポ無し)だろうか.寡黙がちで、熱いエネルギーを秘めた、いつ会っても年齢を感じさせない人.若いな〜
 全身馬力ガンガンのふたちゃんは相変わらず.この人の凄さは、一緒に歩いた人はすぐ判る.とにかく行動あるのみ(笑) 沢、岩登りのエキスパートはのじやん.この人が行けるから我々も行けると思ってはいけない.
F3だったかの高巻きで、ふたちゃんは左岸をノーザイル、我々は右岸から最後はチムニーをザイルで下降(WATAさんBALさんはあっという間にノーザイルで、爺はおでんさんが出してくれたザイルで下降).しんがりで来たはずの のじやんはもう滝上に来ていた.何処を登ってきたの? と、聞いたら滝を登ってきたんだよ、、、と涼しい顔.


既に林道の形態はなく、歩きにくい


沢に向かって下りていきます


本流に下降し休憩中
 さて、徒渉を2,3度繰り返し大イワイ沢に到着.例の、岩に書かれたペンキ文字をみんなで解読.結局”シャチ”しか判らなかった.シャチアシ沢の少し手前で小休憩.その間におでんさん、BALさんはシャチ出合滝(F1)見学に.爺は体力温存に努め行きません.二人が戻って、そのF1高巻きに入る.小ルンゼを登りトラバースしてF1の頭に下りた.尾根まで追い上げられる大高巻きと思っていたので、あっさりの高巻きに少々拍子抜け.

 すぐに続いてF2.左岸のズルズル斜面が難儀で、此処はズルズルをスルスルとのじやんが登り、ハーケン一発でザイル設置.素早いですなーー.

 ふたちゃん、大きな流木を乗り越える時滑って流木の陰に消える.ガボッと半身浴.
 おでんさん、流木の束の中に片足を膝上までツッコミ.大丈夫と言ってたけど、痛かったろうなあ・・・
 WATAさん(帰り)、F2を懸垂下降中、脇に岩石2個落下.ひえ〜〜
 爺(帰り)、小廊下でへつれず泳いで通過 (-_-;; 全員にしっかり見られていた.
    因みに、此処の往路はのじやんのフォローで何とかかんとか・・・
 BALさん、あれっ ノーアクシデント?
 のじやん、ノーアクシデント←普通


遡行中


遡行中


大イワイ沢出合滝 水量が多く見事だがゆっくり見てる暇はない


F1の高巻き開始


F2の巻き ズルズル斜面から俯瞰.


ズルズル斜面でのじやんが先行.ザイルのセッティング


どんどん登って来ます
 その前から木々の向こうに白いものが見えていたのだけど、右岸を最後の高巻き中に上半分が姿を現した時は思わず唸った.100mあると言われる落差は半端じゃない.気が高ぶるのを落ち着かせ、努めて慎重に遡行する.
 滝下に着いて飛沫と瀑風が来ない場所に陣取り早速撮影開始.腰から下は濡れたままなので寒い.見上げる様な位置から一通り撮影し、休憩場所に戻るとのじやんが食事中だった.爺もパンで空腹を満たす.その前に缶コーヒーを一口.美味じゃ〜.

 隣から悲鳴が聞こえ、そちらを見るとおにぎりを落とした、とかでのじやんが騒いでいた.つい、笑ってしまったらよろけて爺の缶コーヒーを足で倒してしまい、最初の一口以外パー.ううう、人の不幸を笑ってはいけない・・・

 飛沫に濡れたり、ザレに足を取られたりしながら撮影を楽しみ、惜しみながら帰路に着く.

 連れて行ってくれた皆さんに、感謝感謝である.


F3だったかの高巻きを終え、下降中


見えた〜


ヒネリが判ります


対岸の上に登って尚この首の角度


滝、右岸の崖 紅葉はもうちょっとでした


別れを告げます


F2 (帰り)



デジ一




デジ一




デジ一




デジ一

”デジ一” と表記のある画像以外は → Photo Nikon P7800 

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当レポは
写真撮影だったり適当に歩いたりで、時間やルートは参考になりません.
仮に当レポを見て行かれる場合は予め情報を収集していただき、計画を
充分に立ててから実行して下さい.