山登り

福島県南会津郡檜枝岐村
会津駒ヶ岳〜大戸沢岳
あいづこまがたけ:2133m
おおどさわだけ:2089m



                  



2017,4,28 訪問


(時間やルートは参考にしない事)
デジ一で撮った下手画像もどうぞ
              
 ちょっと訳ありで駒ヶ岳から大戸沢岳に行ってきました.

 朝、家を3時に出る.知っている道なのでナビは使わないでも大丈夫だ.ただ、少しの心配は駐車場の場所.テニス場などの駐車場が、駒ヶ岳の登山駐車場にもなっているらしい.まあ、行けば判るだろうと安易な気持ちでキョロキョロしながら滝沢登山口入り口を過ぎた.うーーむ、見当たりません.少し行き過ぎてUターン.車は一台も走ってないから亀速で戻る.すると、左側に駐車場入り口がありました.行きに看板を見落としたのですね.

 駐車場には車が2台.既にでかけられた様で誰もいない.朝飯(力カップ)を食べて支度をして、さあ出掛けましょう.

 滝沢登山口入り口の大きな標柱を右に曲がってトイレの脇を通ると、もう雪があった.雪は案外固く、右の沢は雪代で水量が多い.(車載温度計は−2度だったが)それ程寒くは感じない.空は晴れて青空、気分良く歩いて行く.林道の残雪の上には数人の新しい足跡があったけど、橋を渡り気が付くと新しい足跡は消え、数日前の様な融けた足跡だけになっていた.

 ちょっと不思議に思いながら、林道を更に歩いて行くと分岐がありどちらも似た様なもの.足跡もしかりだ.左は、雪の塊とか、岩が少し崩れ道に堆積している.右は、何もなく綺麗な林道の形だ.考えた末、右に行ってみたら200m位で林道は終わってしまった.

 あれ? 地図で確認してみましょうと、ザックを下ろしいつも地図を入れてる上の袋(名称?)を探したが見当たらない.車に、忘れてきてしまいましたよ.


駐車場、向こうはトイレ


滝沢登山口の入り口、右へ行く


すぐ雪が出て来ます


この辺り、結構新しげな足跡があったんですよ


林道分岐、新しい足跡は見当たりません


来た事あるなあと思ったら、竜ノ門の滝駐車場だよ、此処(振り返って撮る)
 会津駒ヶ岳には以前(夏)一度登り、此処を下りてきている.道は整備されしっかりしているから、ほぼ迷わない.その時も地図は殆ど見なかった.取りに戻るのは止めよう.GPSもあるし、予備電池もある.取り敢えず、GPSをON.はれ、此処は竜ノ門の滝の駐車場ではないですか.季節は違えど何となく見た事のある林道広場だと思った.戻りましょう.

 分岐まで戻り、左へ行く.間もなく滝沢登山口に到着.鉄の階段を上り、尾根には雪がない.少し登ると雪が連続して出てくる.20分程登り、営林署の金属製看板がある所でチェーンスパイクとスパッツを着ける.

 陽が差してきているけど雪は少し柔らかくなった位.踏み抜きは殆どない.チェーンスパイクの特徴である雪団子も今の所なく、快適に歩ける.



滝沢登山口


少しの間雪はありません


此処でチェーンスパイクを着けました



ヘリポートという場所

 「ヘリポート」と呼ばれる樹木の無い台地に登り上がった.すると、今まで見られなかった足跡が多くついていた.何処から登ってきたのだろうか? 冬道があるのかも知れない.

 この場所は展望も良く、休憩には絶好地だ.ザックを下ろし、水を口に含む.今日は天気が良いというので持って来た水分は1.5リットルの水、ビンタイプの缶コーヒー(皆さんに比べれば少ないですな).お昼用にざる蕎麦など.デジ一は持ってきたけど三脚はお留守番.レンズも24−85mm1本だけ.ザイルは使わないと思うけどいつも持って歩いてる20m.スノーシューとワカンではどっちにしようか迷ったが、軽さでワカン(結局出番はなかった) 

 休憩を終え、ブナ帯の樹林の中へ入って行く.数人の靴跡の中にはアイゼン無しのものもあった.又、つま先が平らな靴跡はスキー靴だろうか.軽アイゼンのものや12本アイゼンなど、いろいろで面白い.

 前方にゆっくり登っている人影が見えた.爺が普通に歩いていってすぐ追いついた.スキーを担いでる.バックカントリースキーの人らしい.その人が休憩しているすきに挨拶して、先へ行く.



ブナ樹林帯の中、快適に


先行者がいました スキーを担いでます.重いでしょうね



白い斜め帯はスキー場?




気分の良い登り



ブナが少なくなりオオシラビソ(?)が出てきました


右のピークは大戸沢岳?
 樹間から(登り方向)右に大戸沢岳.左に燧ヶ岳がチラチラ見えてくる.天気が良く雪質が柔らかくなってる所でも踝辺りまで沈むけど踏み抜きは殆ど無い.雪団子も僅かにくっつき、ほっといてすぐ離れるといった具合.

 標高が上がるにつれブナの木が少なくなり、オオシラビソ(多分)が増えてくる.オオシラビソは、爺の故郷でモロビと呼ばれていたと記憶する.その昔、(爺の親父とかの)知人が森吉山に登った時、枝を採ってきて持って来てくれた.それを神棚に上げておき、雷などがなるとそれをいぶし部屋中紫青色に染める.こうすると、雷が落ちないという事(迷信)からだが、随分雷様も舐められていたものである.他にも何か神事に使われていたらしいが、爺の子供時代だから興味がなく良く覚えていない.(今、モロビ伐採等は禁じられている)

 やがて、それも無くなり開けた場所の登り、前方にはやけにゆっくり登るハイカーがいる.すぐに近づき、挨拶をし、どうしました? と、試しに聞いて見た.どうやら、足が攣って登るのが大変らしい.小屋はまだか?と聞いてきた地味な服装の人は爺より年配そうな女性だった.一応、水分採って少し休憩するといいかも知れませんよ と、言ったら、みんなに遅れて焦ってるから、痛くても休まず歩き続けていたけど、そうしてみます. ははあ、遅いのでみんなに置いていかれたのか. グループで来ているのなら、調子の悪い人が出たら誰か付き添ってやらなきゃね・・・と、口から出かかったが ほらあのピークを越えると小屋が見えますよ.と言って先へ行く.


お! 燧ヶ岳だ


日光連山(やや右)は雲がかかってるようです



白根山(左)、三角の四郎岳




燧ヶ岳は存在感がありますよ




駒ヶ岳〜♪




左にハイカー



駒の小屋


スキー場の様な駒ヶ岳の斜面
  
 小屋の前には2人の男性ハイカーが休んでいて談笑していた.小屋の脇のちょっとした高みに上がると燧ヶ岳や至仏山が素晴らしい.デジ一を出して手持ち撮影.それから、すぐに駒ヶ岳山頂に向かう.

 上からは数人が下りて来た.登るにつれて南側、西側の展望が開けてくる.北西には中門岳へ延びる稜線が見えてくる.何度も振り返ってみてはコンデジで撮影しておく.下からは、先程の女性が連れの男性と一緒に登ってくるのが見えた.足運びを見ると、攣りは治ったようだ.(連れの男性は2往復目か)

 山頂は積雪が多い為、標柱の先端一部しかでていない.北側一部を除き好展望である.この後、大戸沢岳に向かうからそれ程ゆっくりしてる訳にもいかないが、帰りに又この景色が見られるとは限らないので、デジ一で撮りまくる.

 例の男女が上がって来て、しばし談笑.彼等が下りて行くのを見て、こちらは大戸沢岳に向かう.地図はないけど手に取る様に見えるから不安は全くない.(但し、一応コンパスを見て歩く方向は確認しておく)



燧ヶ岳、至仏山 (の奥は)武尊ですかね




平ヶ岳とか?



山頂


大戸沢岳へ稜線歩き
 上空は雲一つない青空.時々冷たい風が東側から吹き付けてくる.起伏の少ないこの稜線歩きはかなり気分が良い.心配された踏み抜きも殆どない.快適である.

 突然、コンデジの電源が入らなくなってしまった.充電満タンにしてそれ程の枚数を撮った訳でもない.寒さで電圧降下が起きているのか.日差しがあり、風の無い時は暖かく感じても、電気は正直らしい.慌てず、予備電池と交換.寒い時の為に持ってきた毛糸の帽子にコンデジを包んで、ナイスな対応.

 東側の雪庇状態が稜線からだと判らないので、出来るだけ西側樹林帯を歩いた.風も避けられ一石二鳥.振り返って駒ヶ岳を仰ぐと右に巨大雪庇が見える.中門岳への稜線だ.大きな建物のカンテみたいに張り出している.樹木が邪魔で上手く撮れないから、帰りにベストポジションを探しましょう.

 2098Pを回り込み、稜線に復帰.多分この辺りだろうと思われる大戸沢岳2089Pへはひと登り.ジャスト12:00だった.吹き付けてくる風も、ほぼ止んで


振り返って、自分のトレースと駒ヶ岳


遠くに三岩岳



中門岳は真っ白な台地の様




大戸沢岳から(右)駒ヶ岳



今年いただいた賀状から・・・
 此処から眼下に広がる渓のどこかに、未だ”スーさん”が眠っている.今年(1月末)、山スキーに来て滑落したらしい.誰もいないから、声を出して呼んでみた.「お〜いっ、スーさん、いつまでそこに隠れてるんだッ そろそろ出て来いよ!」(←これぐらいしか言葉が思い浮かばない) 2,3度繰り返し、又、繰り返し・・・・

 お昼だし、お腹が空いてるので持って来たざる蕎麦を食べます.今日はこれで正解だな.本当なら、ワンカップでスーさんと乾杯したいところだけど、爺は日帰りで酒は飲まないから、勘弁.休憩している間、いろいろ想い出される.初めて会ったのは錫ヶ岳か.後、麺坊で数度.歯の治療でかなりな回数.

 そう言えば、歯の治療中では治療の話が僅かで後は山、花、キノコの話ばかりしてたなあ.同意求められたってこっちは、治療されてる方だから口開いて「んがんが」位しか出来なかった.「オイ、仕事しろよなあ」、たまりかねて何度忠告したことか(笑) 

 
8月13日追記 8月3日に再捜索され、滑落した所(滝頭)から下流200mで発見されました.8月11日葬儀でした.ご冥福をお祈りいたします.



燧が目につきます




三岩岳がよく見える、標高2000m付近まで来てみた

 1時間経過した辺りで引き返す事にした.天候は変わらない様だから急がず、風景を楽しみながらゆっくりだ.駒の小屋に着くと、煙が上がっていた.そう言えば明日から小屋は開くとかだった様な事をネットで見た.薪の燃える匂いが何だか新鮮.小屋には寄らず、そのまま下山する.帰りは下り一辺倒.ザラザラに融けかかった雪にシリセードの跡.これは楽そうだ.

 途中、若者が大きなザックを背負って登ってきた.小屋に泊まって、三岩岳へ縦走するそうだ.小屋の人達とは知り合いなので、明日の小屋開きを少し手伝うとも言っていた.挨拶を交わし、下山を続ける.

 ヘリポートから何ぜか往路登ったルートでは無い所を下ってしまった.トレースを追って来たからだが. 沢形の下方に二人連れが下っているのが見えた.トレースは尾根を下りている.「そっちは道ですか?」 と、声をかけこっちにトレースがあるけど・・」と、言ったら 「此処を下るよ」と返事が返ってきた.

 ヘリポートから尾根を南側1本違った様だが、トレースは相変わらず続いている.その内、雪の無い斜面で見失ってしまった.雪の無い斜面を北東側にトラバースすると、屈曲した林道にあの二人が到着した所だった.

 その後、窪地から沢の左岸に出て林道の橋の手前に出た.成る程、此処から林道を登るとトレースが消える筈だ、、、と、納得.二人にお礼を言って別れた.



ん! 往路、こんな所登ってないなあ.左に大きな窪地
踏み跡を辿っていったら2人組が下降中だった・・・ 爺は少し登り返して右の尾根を下降




左岸樹林から抜け出る

デジ一で撮った下手画像もどうぞ Photo Nikon P7800 二代目 

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当レポは
写真撮影だったり適当に歩いたりで、時間やルートは参考になりません.
仮に当レポを見て行かれる場合は予め情報を収集していただき、計画を
充分に立ててから実行して下さい.