山登り

群馬県みなかみ町
茂倉岳、一ノ倉岳、武能岳
しげくらだけ:1978m
いちのくらだけ:1974m
ぶのうだけ:1759.6m




                  



2022,6,29 訪問


(時間はまるで参考になりません)
              
 (2/2) 茂倉岳〜一ノ倉岳往復〜武能岳〜蓬峠〜蓬新道〜茂倉岳登山口

 茂倉岳山頂には二人のハイカーがいた.トレラン風の人と、一般ハイカーが.話をしていた.挨拶をして話に加わると(※聞いてただけなのだが) トレランの人は土合の登山口を4時に出発したそうだ.ええッことは5時間半で此処にいるのね、あたしは6時間で此処.トレランさんは笠ヶ岳〜朝日岳〜等々、グルっと回って、、、何て凄い.これから一ノ倉〜谷川岳〜仙ノ倉等々.峰々が続いてるとはいえ、何て凄い人なんだねぇ.それから、少しだけ話をして、その人は一ノ倉岳の方へ走って行った.何て凄い!

 もう一人のハイカーさんは50代前半位、西黒尾根を登って、茂倉新道を下って土樽駅から電車で戻るのだそうだ.こちらもかなりな健脚ですね.この山域にも詳しく、今の季節でこんなに良く見えるのは珍しいと、言っていた.花にも詳しく、ホソバヒナウスユキソウも今は丁度旬でもあると、咲いてる場所を合わせて教えてくれた.大変有難い.教えて貰いたい事はもっとあったけど、足を更に止めては申し訳ないしこちらも、早々に出発したい.お礼を言って一ノ倉岳に向かう事にする.

 (1/2)茂倉岳登山口〜矢場ノ頭〜茂倉岳
 
下手ですがD810で撮った画像もご覧になって下さい 1/2, 2/2


茂倉岳山頂 ミヤマキンポウゲ


武能岳が下に望めます これは、楽勝・・なんて思ったりして



まずは、一ノ倉岳へ

 茂倉岳から、目の前に見える一ノ倉岳に向かって一旦下降.小鞍部付近で左側斜面に花が沢山咲いている.撮っていきたいが、風景も良いし、花撮りにマイクロレンズなど交換してしてたりすると、時間が多く掛かる.考えた末(大した事じゃないけど・・)、往路は風景だけを(復路で見られる風景も振り返って) 撮って行く.で、復路はマイクロレンズを着け、花だけを、、と、すればめんどくさいレンズ交換時間は少しで済む訳だ.←頭いいなあ、爺(そうか?) 

 残雪を横断して登ってすぐに一ノ倉岳山頂かなと思ってたら、山頂はもう少し先だった.誰もいない山頂には小さなかまぼこ型避難小屋と、遭難碑、山名柱&標石. オキの耳が間近に見え、渓へ落ちる崖は何だか凄まじい.一ノ倉沢の源頭にあたる所だ.又。此処から見る谷川岳はまさに両耳の形容がピタリ.適当にガシャガシャ撮りまくって戻る事にします.



ヨツバシオガマ(クチバ・・・)かも知れないが??


茂倉岳 振り返って



朝日岳、笠ヶ岳や右に白毛門ですね  右奥は尾瀬の山々




急登がないから、気分よし 少々暑いけど




オキの耳、 右、オジカ沢の頭とかいうピーク



振り返って


イワカガミ、ミツバオウレンが混じってる


山頂はあっちだった


一ノ倉岳 到着〜 10:10



オキの耳 と トマの耳




あれ? どっち方向だったっけ?

 一ノ倉岳の周囲にはアカモノ、マイヅルソウ、ツマトリソウやミツバオウレンなどポピュラーな花が沢山咲いている.高山では何処でも見られる花だけど、数が多く群生してると楽しいものだ.イワカガミも道の両側にブワーー.あまり、時間をかける事も出来ないから、適当にして戻る事にする.D810はザックから出して、往路で撮らなかった(と、思われる)風景をガシャガシャ.

 残雪場所を過ぎて、往路で見た左側(復路では右側)斜面を再び見直すと、紫色の花が沢山咲いている.良く見ると、ハクサンコザクラ≠ゥ? 斜面一帯に咲いている.ヨツバシオガマにウサギギク、ハクサンイチゲも少しだが見る事が出来た.撮影に時間が掛かり、先が思いやられるなあ・・と、茂倉岳に戻る.単独男性がいて、ご挨拶.男性は一ノ倉岳に向かって下りて行った.

 山名標柱の傍の岩に腰掛、アップルデニッシュを一個食べる.茂倉避難小屋で補充してきた水は融けきれなかった氷も手伝って冷たく美味しい.ゴクゴク飲んでも、今回は水の心配はない.蓬ヒュッテから15分も下ると最後の水場≠ェある.まだ1/3程凍っているペットボトルとコーラのボトルが手つかず.



アカモノ


ツマトリソウ マイクロレンズでは白飛び防げた


イワカガミ


ミツバオウレン


ショウジョウバカマ


ツガザクラ



タテヤマリンドウ



ミツバツチグリ??
 


ヨツバシオガマ エゾノ≠フ冠がつくかも


ウサギギク


マイヅルソウ



ハクサンコザクラ



ハクサンイチゲ


再び茂倉岳 11:05
 茂倉岳からは笹の中の急斜面を下って行く.足元に点々とハクサンコザクラが咲いている.登山道の真ん中に生えているのは、気付かなかった登山者に踏まれてしまってもいる.これは、仕方ない.目線上にはベニサラサドウダンが満開.特徴のある岩峰の壁に白い花が一輪見えた.オノエランの様であるが、撮影にはちょっと遠い.岩峰は左から巻くように道があり、その入り口に目線の高さに一輪のオノエランがあったが、まだ、蕾だった.

 下降を続ける中、前方にはずーっと見えている武能岳が次第に近づき迫力を増してくる.前回はガスで全く見えなかったどっしりした山容に登って行く稜線が、結構きつそうな急斜面だ.振り返ると今までいた茂倉岳や、左奥に一ノ倉岳が険しさはないけど独立してる様な存在感.
 足元に濃い紫色の花が二つ三つ見えた.ああ、ムシトリスミレですね.続いて、先端に淡く白い尖がった花を着けた草が2-3株.ミネウスユキソウがありました.


茂倉岳から下降開始


正面に見えるのが武能岳



特徴のある岩峰は左を巻く



岩峰の壁に張り付いてオノエラン


ベニサラサドウダン


一ノ倉岳


ベニサラサドウダンの樹木群越に


ハクサンイチゲが沢山


ネバリノギランだと思うが、、?


ムシトリスミレ


ホソバヒナウスユキソウ
今回の山行目的の一つがこれ.至仏山と谷川岳の蛇紋岩特産種だという
至仏の方へ行けば行程はずっと楽だと思うけど、人が多く木道で撮影方
法も限定され、ちょっと不満が残るかも知れない.山行は楽ではないが
少しでも思い通りに結果を残す事が出来れば、幸せなのである.

他人が見て、上手に撮れた・・と、いう訳ではない(^_^;;
 ウスユキソウは種類が案外判りやすいから爺の好きな花の一つである.過ぎてすぐに右がザレ斜面になる.最低鞍部の手前だ.本日お目当てのホソバヒナウスユキソウ≠ェ真っ盛り.多い、実に多い.花は地味で全体も派手さがないから、花に興味がない人は枯草か?と、通り過ぎてしまううんじゃないかと思う程.ロープも何もないから、努めて踏まないように時間をかけて撮影を楽しんでいく.
 ロープとかはないものの、踏まれ荒らされている形跡は全くない.
 そのホソバ・・≠フ中に、ハクサンコザクラと、何か色の綺麗なキク系の花があった.名前は判らない.帰ってから調べてみましょう.

 夢中になって撮っていて、間近にシマヘビさんがいたのに全く気付かなかった.カメラを花に向けていて30cm位離れたすぐ上で何かが動いたのでそっちを見たら、目の前にシマヘビさん.いやあ、ビックリしたのなんの.危うく斜面を転げ落ちるところだった.(ウソ、斜面は緩やか) 動きはゆっくり.叢で全体は撮れなかった.その内、岩の下に隠れてしまった.こんな高い山で何食べて生きてんだろうね?

 上手く撮れてるのか、キチッとピントが合って撮れているのか、カメラのモニターだけでは判らない.まあ、(爺的に)それなりの画像が得られればONの字. という事で、時間をかけた撮影を終了し、武能岳に向かう.

















シマヘビさん


ミネウスユキソウ


ハクサンチドリも多く咲いてる


最低鞍部が見える




*
 急な岩場を下降して最低鞍部≠通過.幾つかの見える小ピークを越えて行く事になる.時々ミネウスユキソウやミヤマキンポウゲなどが出てくるけど、もう撮る事もないから、殆ど素通り(※ウスユキソウはしつこく撮るけど(^_^;; 撮る楽しみが一つ減ると気になるのは熱さ.日陰が全くないのでさすがに辛くなってくる.風も殆どない. おや、今頃ハイカーが武能岳方向からやってきましたよ.割と軽装だが、トレランではない様だ.ご挨拶してスライド.本日6人目.平日とはいえ少ない山域ですなあ.

 ←小さな花の固まりあって、おやイブキジャコウソウだね、と簡単にカシャッ 帰ってから良く見たら何か違う.イブキジャコウソウはあちこちで多く撮ってきているから簡単でいいかっと済ませたが、、良く撮ってくればよかったなあ.何の花でしょ?

 1650mのピークを越えると、武能岳の登りになる.結構きつい.熱いのと疲れでひんぱんに水飲み休憩.時々左側から気持ちの良い風が吹き上げてくるが、道の中に座ってしまうと、笹などに遮られ風はピタリ.すると熱いだけ・・・ 汗吹いて登る、、を繰り返す.ああ、此処は風景が見えなくてもいいから、ガス混じりの冷たい風が欲しい(笑)



武能岳、ズッシリと迫力的 全然楽勝じゃない・・・




一ノ倉も茂倉もあんなに上になってしまった・・ (最低鞍部付近から)



まとまって咲いてたミネウスユキソウ



武能岳の登りに疲れて振り向き




白毛門、笠ヶ岳でいいのかな



傾斜が緩んで


あそこが山頂か、山名柱が見える
 武能岳山頂も360度の展望.茂倉岳や一ノ倉岳が大きく望め、東方向は判らないけど笠ヶ岳とか朝日岳などが見えてるんでしょう.北方向にはこれから下って行く道が笹原の中にクッキリ.その延長には蓬ヒュッテも見える.武能岳だけへの登山でも充分な気がする.
 のんびりと下り、起伏のあまりない道になって、背丈の笹に風が遮られ、又熱い.この辺りまで来ると、水は全部飲んでも大丈夫.蓬ヒュッテからそんなに時間が掛からずに水場に着ける.

 分岐から両側にミヤマキンポウゲの咲く道を抜けて蓬峠に着く.ヒュッテの手間にあるテン場ではハイカーが一人テントの設営を行っていた.特に休憩の必要もないし、早く水場にも着きたかったから蓬新道に入り下って行く.道は急ではなく、草が覆い被さっていてあまり通る人がいない様だ.最後の水場≠フ板がある水場に着き、パイプから勢いよく吹き出ている水に手をやると、限りなく冷たい.


武能岳山頂〜 13:55





何度も撮ってしまいます



武能岳 下って振り返り


蓬峠が見え、ヒュッテも確認出来る



蓬峠手目付近から 武能岳(左)



土合分岐 15:15


蓬ヒュッテ 右端、緑のテント一張
 水場に着いたら頭から水を被ろう、と、思いながら下って来たのだが、あまりの冷たさに止めた.これではひ弱な爺は心臓麻痺を起こしかねない(笑) 水を飲んでタオルを濡らし顔を拭き、誰もいないから上半身裸になって、火照った身体を拭いた.一気に熱中症気味から回復.幸せじゃあ〜〜.ついでに、コッペパンの残り半分と、バナナスペシャルの半分を食べる.ああ、満足じゃ〜〜

 水場を出てすぐ雪渓が埋まる沢だ.横断地点は陥没して穴が開いている.うーん、対岸に道が判るのだが、そこへは、その穴のすぐ脇を下降しなければならない.これは、ちょっと危険だなあ.下流の雪渓がない所まで藪の斜面を下りて沢を横断しようかと思案したが、それは止めて、少し上流の雪渓が厚い所を選び横断.対岸の雪渓の際を、ネマガリダケに掴まりながら登山道まで下降出来、ホッとする.

 登山道に上がり、対岸を見るとあれまシラネアオイが咲いてましたよ.まあ、これは割愛でいいか.斜面下りて沢横断し、笹と灌木藪を登るなどやる気も起きない.



穴の上流を横断し、左の笹に掴まりながら下って登山道



*


道の真ん中にクワガタ



 最後の水場≠過ぎて、蓬新道は初めのうち道が狭く、ザレ場の通過に難儀部分が少し出てくるが、そこを過ぎると急斜面もあまりなく、総じて歩き易い.
 その後も水場が出てきて、その度に水を飲む.だからペットボトルの水はほぼ満タンのまま.中の休場で休憩@zが遮られ弱い風が時々吹いて心地よい. 緊張感が飛んでいるせいか猛烈に眠気が襲ってきた.虫はいない様だけど辺りに虫よけスプレーをまき散らして、ザックを前に抱えてちょっと居眠り.こんな所で大の字になって寝ていたら、遭難者と間違われかねない.
 ちょっと居眠り、、、のつもりが目を開けたら15分以上経っていた.殆ど寝てなかったからなあ.あとはダラダラと下り、崩壊したらしい道は河原を迂回したり、斜面を登ってハシゴを下りたり、、何だか最後の方は疲れましたなあ. 帰りはヘッデンのお世話にならなかったけど随分山の中にいました.
 駐車場着 19:05 


河原歩き 沢水で、顔を洗うと気持ちがいい


ハシゴ


林道終点に車一台 テントの人のかな?


あとは淡々と林道歩き
 Photo Nikon D5600 

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当レポは
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