山登り

山梨県大月市
雁ヶ腹摺山、姥子山
がんがはらすりやま:1874m
うばこやま:1503m



                  



2019,3,5 訪問


(ルート、時間は参考になりません)
              
 大月市の「秀麗富嶽十二景」 もあと1ヶ所になった.今は使われなくなっている500円札の絵柄にもなっている「雁ヶ腹摺山」 &「姥子山」 だ.此処は、十二景歩き撮りの一番目に訪れた山だけど、その時は(富士山は)全く見られなかった.山頂を踏んだだけではコンプリートにならないよ、、という自身の(変更自由の)決定事項なのであるから、ダメだった.そこで、再訪は一番後回しにしておいた.二番から十二番まで、やや怪しい所もあったけど、取り敢えずコンプリート.十二景完了まで、リーチとなっている.

 梅が咲き出す時期になって春が近づいてくる.暖かくなり雨の日や霞みがちな曇り天気も多くなってくる.たかが1ヶ所(されど1ヶ所)に、他の山行(大してある訳じゃないけど) を引き延ばされても何だかなあ、、と落ち着かない.なら、晴れの日を選んで決めてしまいましょう.と3月初旬に決行決定.

 天気予報によると、5日は全国的に晴れというのでこの日を選ぶ.ルートは「大峠」からの超短縮道が一番楽だけど、そこまでの林道が冬季閉鎖で使えない.昨年行った金山鉱泉からになるのか・・・ このルートは案外長いし峠越えなどあってしんどい.私では登り着くのに4時間半は越える.積雪とかあれば更に時間が掛かるのは必須.そこで、地形図にある破線路を検討してみた.「奈良子林道」 ゲートまで車がいけるとして、そこから破線路の始点までの林道歩きはそれ程長くない.姥子山を通るルートなので、姥子山へは割と早い時間に着く事が出来る.こっちをクリアさえしておけば雁ヶ腹摺山の方は林道閉鎖解除後楽に行けるし、(姥子山へ来るた為の)下って登り返しなどが無くなる.でも ま、出来るならお天気が続き今日にでもオールコンプリート! と、したいものだ.

 家を午前2時半頃出て、大月ICを降り国道139号を奈良子方面に左折.そのままほぼ一本道で奈良子林道をゲートまで走る.橋を渡ってすぐゲートなので橋の手前の僅かのスペースに駐車.朝飯を食べ支度をして出発.ゲートを抜けると結構広い空き地がある.ああ、、此処に駐めることが出来ればかなり安心なんだけどね・・と、思ったりもする.因みに標識があったのは、国道から分岐するY字路に「雁ヶ腹摺山」への示すものだけ.暗いこともあって、他は見逃したかも知れないが、それ以降は無かった.


ゲート


沢に架かる木橋、一部壊れている
 林道は沢右岸を通っていてしっかり舗装されている.右に、古い吊り橋があった.通れるのかどうか、何処へ続いているのか判らないけど、対岸の尾根には高圧鉄塔があるのでそれの点検道か、もしくは山仕事道か? そこから少し歩くと前方に少し高い山が見え、雪が白く覆っている.はれ!、昨日降った雪か? 駐車地での気温は(車載で)5度だったし、外に出た時あまり冷たさを感じなかったから、夏靴で薄いセーターに少し厚いパーカーを着てきたのだった. 

 ちょっと考えて、車に戻り靴を冬靴に換えやや厚いセーターをザックに入れる.更にチェーンスパイクとスパッツも持って行く.この間、約20分強.ああ〜痛い時間ロス.だが、空を仰ぐと雲が切れ始めて青空が出てきている.少しばかりテンションが上がって来た.

 ←林道下の谷底に大型トラック・・・ 山の中で乗用車とか軽トラック、オートバイなどが捨てられている所を見た事はあるけど、大型は初めてだ.スケールがでかいですなあ.

 「百間干場」へ通じる林道の分岐があり、20分程で1327Pから南東に表記されている破線路の交わるカーブに着いた.実は、先のゲートの辺りや此処に導標を期待していたが、そういうのは無かった.ただ、此処の岩の傍に導標らしい丸木(標識板を取り付ける様に加工されている) が置かれていたので、「登山道入り口」で間違いないと思った.



直進で百間干し場に通じる


此処は右の尾根に取り付くべきだった・・・


涸れ沢の木橋


涸れ沢の左岸を進みます
 さて、取り付きを探して見ると踏み後らしきものは見当たらない.破線路は尾根に表記されているのだから、尾根裾に取り付いて登るのが常套手段だろう.と、思ってはいたけど優柔不断な楽したい気持ちが前に出るのは当然至極.テープに誘導され尾根の左側平地に入っていく.すぐ、小沢があり徒渉のための手摺りや階段が設置されている.ふむ、この道でやはりいいのだ、と妙な確信が湧いてくる.

 堰堤を越え涸れ沢に壊れかけた木橋を右岸へ渡ると道は怪しくなった.テープは、左側へと誘っている.これは西側の尾根にある高圧鉄塔の点検道か? 確信を持って進んだ道、早々に間違えた様だ.やはり、あの尾根を忠実に登るべきだったのだ. 左岸に戻り、登り易い場所を探して涸れ沢遡りをする.すぐに前方を倒木が塞ぎ面倒になってきたので沢は面倒になり、急斜面だけど尾根に向かって直登する.

 尾根上にハッキリした道はなかったけど、藪もないので結構歩き易い.登るに従ってふんわりと積雪しているけど凍結とかはない.この天気なら午後には融けてしまうだろう.辺りを撮影中、木の枝か葉にくっついていた雪が落ちてきてコンデジに直撃.レンズが濡れてしまった.布で水滴を拭いたけど撮る画像が曇ってしまう.ま、撮影に問題はないので、その内乾いてくれるでしょう.



倒木が多くなってきたので向こうの樹林内を尾根(右)に向かって登る




尾根 藪はなく歩き易い



雪が少しずつ出て来る


唯一の岩場 切れ目を利用して乗り越える
 尾根は多少急な所が出てきたり、1ヶ所岩場が出てきた位で難儀な所はほぼない.1200m付近辺りからは低木に雪が付着し、その枝が前を塞いだりして歩きづらい.薄く積もった雪には踏み後が浮かぶ.以前は此処に道があったらしい.上は青空が広がっている.ちょっとした岩の場所に立ったら、富士山が見えた.又、テンションが上がった.尚も登りを続けると、高圧鉄塔が見えて来た.

 1327Pに着き、何か目印があるかと思ったけど何も無し.ガーミン地図には北側に道があり林道に下りている.この道が此処で合流しているのではないかと思ったが、それらしいのは無かった.鉄塔の辺りで合流してるのかも知れない.鉄塔に下りる斜面に道らしいものが(雪で)よく判らないので、適当に下りた.

 鉄塔下に下りて南側の方に富士山が見える.まだ大丈夫だが、左側の下に雲が湧いてきてるのが少し気になった.三脚を出すのは止めて、コンデジのRAW撮影だけにしてすぐ出発.此処からは随所にテープがあり、道もより判り易くなってくる.但し、標識らしいものはない.←登山道の原点だね.



電線とか邪魔だけど 7:50



枝が煩くなってきたけど、足元にはしっかり踏み後


1327P 高圧鉄塔は此処から左に下りる



鉄塔の向こうに姥子山




大樺ノ頭かな




鉄塔下から 左下から雲が沸き上がってくるのがちょっと気になる

 急坂に踝下程度の積雪があって、登るのに苦労する.鉄塔の所でチェーンスパイクを着けてくれば良かったが、この斜面に平らな所はないのでそのまま登る.難儀な末、道に倒木が横たわっているのを跨いでちょっとしたピークに出た.そこには祠があって、北東側が開けていた.此処から富士は見えない.

 祠と眺めををパパッと撮って、急ぎ山名板のある方に向かう.一旦下り少し登り返すと山名板のあるピークに出る.富士山は、、、 雲の中だ〜〜ッ

 残念! は隠せない. 此処から仰ぐ雁ヶ腹摺山は山頂をガスが覆っている様だ.あっちも駄目だな.空は、どんどん雲が広がっている.ま、こうなったら急ぐことはない.のんびり行くしかないか・・・

 此処で、簡単にコッペパンで腹ごしらえをし、チェーンスパイクとスパッツを着けて出発しようとした所、一瞬、富士山が雲の中から姿を現してあっという間に 又、雲の中に消えた.デジ一は間に合わない.しかし、何とかコンデジだけどRAW撮影出来た.これで、姥子山はコンプリートということにしよ、、かな


急坂になってくる


あ、雁ヶ腹摺山かな 8:25


下降時はザイルがあればいい


祠のあるピーク



祠のあるピークからの眺め 雲が多くなってきたあ〜 焦る〜



姥子山 9:15


あ・あ・あ・あ・・・



姥子山、コンプリート・・に、するかどうか 要検討



雁ヶ腹摺山の山頂はガスが、駄目だなこりゃ


林道横断点
 さて、姥子山から一旦下り林道を横断.丁度そこに行った時車が2台(トラックとライトバンで作業車) 通り過ぎた.金山峠からの分岐に着くと、そっちからの足跡が一人分付いていた.アイゼンもスパイクも着けてない様だ.

 特に見る物もないのでひたすら(ゆっくりだけど) 山頂を目指すだけ.途中先行者のトレースは道を外れ直登してる所もある.下の積雪の少ない所では、モロに雪団子が付いて難儀するが、標高が上がるにつれ雪質が変わってきたのか快適に歩ける様になる.積雪は深い所で膝下程度.

 傾斜が緩み開ける手前で上からカメラを首からぶら下げてハイカーが下りて来た.トレースの人だった.初めてで、上にいっても富士山が見えず残念だ、と、言っていた.少し話をし別れる.今日、出会ったハイカーはこの人一人だけ.


積雪が段々


多くなってきました



熊棚? と、思ったけどちょっと違うみたいだ 鷹とか猛禽類の巣?




雪がくっついて辛そうな枝




山頂まで行かなくても、、、これだ、、




 雁ヶ腹摺山の山頂に着く.なる程、富士山方向は何も見えない.予め判っていると残念さもやっぱりと半減する.見た感じ晴れる様子は感じられない.するとやることがないから帰るしかない・・・と、言う訳だけど、後学の為に「大樺ノ頭」 にでも行ってみましょう.

 その前にお腹が空いてるので腹ごしらえ.切り株の上の雪を払いのけ、クッションを敷いて椅子代わりにする.風がないけど、じっとしているとやはり寒い.例によって缶コーヒーで暖めたおにぎり3個のうち2個食べる.食べてる間も前方を眺め、晴れないかな〜 晴れないな〜、、、


取り敢えず・・・


山頂 11:15


新雪を踏んで


枝に雪 前を塞がれること数度
 大樺ノ頭へは導標に従って北西に進む.トレースは全く無いけど積雪は踝上程度だから歩くのにそれ程難儀ではない.道型も判るし足元に道の固さも感じる.下り気味なのでスイスイ捗る.(距離)150m程来た所でシラビソの枝に雪がくっついて垂れ下がり、前方を塞ぐ様になった.2−3度はかわすけど、次々出てきて何だか嫌になる.ふと、上を見ると青空が見えた.お!晴れてきたのか! 富士が姿を現してくれるかも知れない.特に用のない大樺行きは止め、急いでUターン.

 山頂に戻り着き、前方(開けてる方)を見ると、手前のガスが取れ僅かに裾が見える.もしかしたら、、と、三脚にレンズ、カメラをセットしておき待ってみることにした.が、待つ事40分強.状況はあまり変わらなかった.ま、帰路だって同じルートの下りとはいえ時間が掛かる.更に20分位待って午後1時過ぎ下山とした.

 姥子山で、休憩.座ってデコポンを食べながらチェーンスパイクを外し 此処でも もしかしたら雲が取れるかな、、等期待したけどやはり同じ.祠があるピークからの下りはこんなに急だったのか? と、驚きながら注意深く下降.(←ザイルがあったほうがいい) 高圧鉄塔で基礎コンクリートに座りクッキーを食べる.周りの雪は融け暖かい.


林道横断点に戻ってきた


姥子山の登り



雁ヶ腹摺山



祠のあるピークへ 一旦下って


祠のあるピーク



手前の倒木は “下りるな” の意味か? 祠ピークから俯瞰すると これ下りられるのか? と言う程急



尾根の雪は殆ど消えてる 踏み後は僅か


鉄塔に戻ってきました
 雪が融け、鉄塔から下る道がハッキリ判り早目に林道に下りる事にした.長くなるけど、地図にある大きなS字カーブなどはショートカット出来るだろう.(ま、概ねそうだ) 気楽に点検道を下りていく.トラバース気味に気分良く歩いていくと、いきなり崩壊地に出た.

 道が7−8m位の幅で崩落しているのだ.下はやや左に曲がっているので見えない.通った跡がないが向こうにテープがありオイデオイデをしてる様だ.注意深く足元を選びながら対岸に渡る.※此処は少し大変でも上に高巻きするのが良い.

 後は林道に下りてのんびり歩き.大きなS字カーブは急崖でショートカットは出来ず、途中で霰が降って来た.すぐ止んだけど、林道歩きは長く感じた.歩きながら、姥子山に戻らず、「百間干場」 に下山しそっちの林道を通った方が、若干近かったのではないかと思ったりしたが.

 車に戻り着いたのは16:45 此処の再々訪は林道が閉鎖が解除され大峠から簡単登りにしましょうかな. “三度目の正直”に期待して. え!“二度あることは三度ある” ううう.


右は1327Pへ上がる道の階段? 左は林道へ下りる道だな


下山路から



最後にこんな所を通されるなんて・・・振り向いて



林道が近づいてきた



真下に見えて


林道に出ました 導標とかはなし 15:05



林道脇で見た氷瀑 なんかむなしい・・・




雁ヶ腹摺山の山頂で 少しはガスが消えたけど 富士山は見えず デジ一




姥子山で帰りに デジ一

”デジ一” と表記のある画像以外は → Photo Nikon P7800 二代目 

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当レポは
写真撮影だったり適当に歩いたりで、時間やルートは参考になりません.
仮に当レポを見て行かれる場合は予め情報を収集していただき、計画を
充分に立ててから実行して下さい.