◇滝見◇

秋田県東成瀬村
合居(かっきょ)大谷の大滝




                  



2016,7,1 訪問


(時間やルートは参考にしない事)
              
 前日の焼石岳お花見登山は一日中雨だった.秋田県に入ったら雨は降ってなく、晴れとは言えないけどどんより曇りでもない.予定通り道の駅「十文字」に移動.駐車場は広く多くの車が駐車している.ただ、大型車(トラックとかバスとか)はいない.この道の駅、事前に調べてきた情報ではこの中にコンビニがあるらしい.車中泊する身には有り難い.まだ晩飯には早いから観光宜しく散策しときましょう.しばらく道の駅の外を散歩.本屋へ行ったりしながら時間潰し.そろそろ、晩飯の品と缶ビールを買ってきて、晩餉(ばんげ)としましょう.で、コンビニを(駅の中で)探すと、へ コンビニ従業員募集の看板が入り口に・・・ 何じゃ、今 コンビニ店舗の内装工事中じゃないか.国道に出て、コンビニを探し(簡単にみつかった) 、食料飲み物を買い込んで、改めて晩餉.

 寝不足の一日目だから、その晩は眠りにつくのが早い.(多分)午後9時半頃眠ったと思う.夜半に一度目を醒ましトイレに行ってから又すぐ寝て、何だか外の”ざわつき”と、ドスン、ドスンという積み上げる様な物音、車が来て停まったり発進したりの音で目が醒めた.時計を見ると午前3時頃.起きて車窓の外を見ると、(中型)コンテナトラックから新聞だか週刊誌だかの束を下ろし、次々と来る乗用車や軽トラックに積み込んでは走り出て行く.何の事はない、道の駅駐車場を仕分け場所に使っているのか.テキパキやってるからそんなに長い時間ではなかったけど、もう眠れない.

 午前5時頃までうだうだ過ごし、出発.途中コンビニで朝飯用カップうどん(こればっか・・・)とか、お昼用のサンドイッチ、おやつなど買ったりして「天正の滝」駐車場へ向かう.駐車場には6時着.こんな早い時間だから観光滝とはいえ誰もいない.朝飯を食べ、支度をして出掛ける.滝を見に沢遡行するのは、長野の北の俣オフ以来で年甲斐もなくワクワクする.


「天正の滝」 駐車場


釣りキチ三平のロケ地だったのか、帰りに寄りましょう


自撮り



 林道から沢に下り、堰堤を2つ越えて右に土砂が積み重なっている向こうに枝沢があるらしく、滝が見えた.草をかき分け近づいてみると、下にもう一段あった.中々良い光景なので撮っていこうと思ったけど、入渓したてでこの後どれ位かかるのか判らないから、コンデジで撮っておくだけにした(本当は、此処でデジ一を出していれば後の憂いを味わわずに済んだのだけど・・・)

 すぐに左から沢が流れ込んでいる.これは合居北沢.この沢に2段7m位の滝があるらしい.出合い付近の水量は貧弱だ.時間があれば帰りに寄ることにして遡行を続ける.間もなく二俣.

 右に合居沢を分け本流の合居大谷上流へ.平瀬をしばらく歩いて小滝が出てくると間もなくゴルジュ帯だ.大きな滝はないけど沢が狭まって両岸は切り立ち、小滝の連続だ.


沢に下りるとすぐ堰堤


二つ目の堰堤を越えると・・・


枝沢の滝


残雪がありました


手前、本流 上が右支沢「合居沢」 帰りに少しだけ遡行してみました
 最初の小滝2つは快適に登る事が出来るけど、次の深い釜を持つ1m位の落ち込みは、左をへつって上に行くのだが外傾した滑岩は殆ど手掛かりがなく、湿って滑る.水の中にようやく足掛かりをみつけ、何とかクリア.水はかなり冷たい(こういうのをとしょりの冷や水・・・てか)

 靴はキャラバンのアクアステルスに似たもの.ただ、この沢との相性は悪いようでかなり滑る.沢屋さんは滑のヌメリなどを取る為タワシを持って歩くそうだ.沢用のタワシってあるんだろうか? それとも家庭用のどこにでもあるやつか?


快適に・・・


・・・登っていけます.ただ、この靴(キャラバンの沢靴)、この沢では滑る〜


左をへつる. 見た目簡単だと思ったけど外傾した滑岩で難しかった.フラットソールの方がフリクションが効いて良いかな・・・
帰りは、左の上に木の根が這ってあり、それにザイルをかけて楽勝♪
 この後何でもない所でアクシデント.狭い沢で左手をときどき斜面につき身体を支えるようにバランスをとりながら歩いていたらすぐ上の土壁に埋まっていた岩がぽろり.左手をかすめて落ちた.触られた程度だと思ったけど、すぐに血が出てジンジンしてきた.血を洗い流してみると、(左手)小指の先、薬指の根元、中指に近い甲の3ヶ所が傷ついていた.少し休み、血が止まるのを待って消毒液をかけてカットバンを巻き付けておく.一応曲げたり出来るので骨までは大丈夫と思ったが、腫れてきて患部付近は色が黒ずんできた.手袋は持ってきてはいたけど、暑いのでしていなかった.いかんなあ・・・・

 ガンガン痛みが出ている訳ではないので遡行を続ける.しかし、目の前に流木を抱えた3mか4m位の滝が出て来た.流木の左を直登出来そうだけど、左手の中指から小指の先を曲げて力を入れる事が出来ずダメ.右の奥も岩の切れ目を登りあと身体半分を持ち上げるのに左手が効かない.こんな所で撤退か・・・と、左(右岸)斜面を見た.手掛かりの樹木はなく急なザレ斜面が4−5m程の幅で続く.その向こうの草付きまで行ければOKだろう.

 杖の先端ゴム石突を外して、もろい岩なら食い込める様にしておく.これが功を奏し案外楽に草付き斜面へ辿り着く事が出来た.その草は、太いウドの固まりだった.これは2−3本まとめて掴むと強力で多少ぶら下がっても大丈夫な位.ついてるなあ→爺.



3−4m程の滝 手前ルンゼから登り左上のザレをトラバースして巻いた.こうして見るとその方が怖い
帰りは上に流木を固定しザイルで流木の左を下降.楽だった



 その後は2−3m位の小滝が2個出てくるが困難なものではない.右に水が僅かに滴り落ちてる枝沢の滑滝を見送ると水が若干濁り加減になり大量の土砂の堆積が出て来た.古い物ではなさそうだ.沢水はそのガレの上を流れていたが、少し上流でその下に消えてしまった.左岸斜面が大きく崩壊している.樹木はなく時々カラカラと小石が転がり落ちてくる.出来るだけ右岸により音を出さないように通り抜けた.で、ビックリ!

 何と、この崩壊で沢が埋まり池が出来ていた.取り残されたのか上から下ってきたのか魚(多分イワナ)が、数匹泳いでいた.爺が動くと、魚は一瞬逃げるけど少しジッとしていると又元の所にきてユラユラしている.形は定かではないが足跡のようなものが砂地に付いているから釣り屋さん辺りは来てるのかも知れない.


此処は片手でもOK


右でも左でも巻ける


ゴルジュ帯を抜け平瀬になり気分は楽・・・


も、束の間 崩壊が激しい様相になってきた.水は少し濁り気味


左岸斜面が広く大きく崩れ、恐る恐る通過.水はこの下でガレの中に消えている


崩れた土砂で渓が塞がれ池が出来ていた


で、池の中の魚.背中に傷を負っているようで痛々しい


そこそこ大きい3匹 爺が見ていても逃げない
 この”池”に注ぎ込む流れを見ながら遡行を続けると4−5m位の滝があり、左を巻く.右に太いウドの固まりがあったので撮っておこうと思い近づいて上流を見たら、飛沫が見えた.あれは確か左支沢2段滝(15m)下段だろう.さらに進み、思い描いた光景が目の前に現れた時一人だったけど”ワオー これ見ろッ”と、声が出た.こんなに感動を覚えたのは12−3年位前に訪れた三沢大滝以来かも知れない.期待通りというか、期待以上の光景の手前にしばらく立ち尽くしていた.・・・が、すぐに奈落の底.

 スノーブリッジの背後に50m大滝が落ちている.木々の色は新緑から初夏の色だ.水を含みクッキーを食べながら気持ちを落ち着かせる.左の2段滝をコンデジで撮っていたら、上の方にもう一段見えた.上の滝とこの2段滝は離れているのだろうか? それ程離れているようには見えないが.


池を上流から


この滝を越えると


おお〜


こちらは右岸支沢、2段15m 中々の迫力


良く見ると上にもう一段ありましたよ.


ちょっと怖いけどスノーブリッジの下へ入って・・・


抜け出ると・・・
 さて、撮影に入りましょう、と、三脚を出し雲台は、、、と、 えっ! 雲台が何処にもない.忘・れ・た・か・・ 奈落の底じゃぁ・・・ 舞い上がってばかりで落ち着きがないから、毎度こうなのか・・・ 自分を褒め、、いや、叩きのめしてやりたい気分だ.堰堤の上の枝沢滝でデジ一を出していればそこで無いのに気が付き、取りに戻る事も可能だった.あ〜あ.

 気を取り直してデジ一を構え、何とか撮ってきたのだが、やはり中途半端は否めない.

 それでもかなりな時を過ごし、見られた事は満足、満足♪ 来年、又 来るか と、決心して来た”道”を下降に入った.


 合居沢を少し遡行し、天正滝を見学して姉の家に向かう.



合居沢出合まで戻りザックをおいて遡行


すぐに残雪


越えてもう一ヶ所


トイ状の滝があって


こんな滝で通せんぼ・・・ 滝マークはもっと上 戻りましょう



デジ一




デジ一




デジ一 水は少なくても正面は飛沫が凄い




デジ一




デジ一 天正の滝




デジ一 天正の滝(20mあるそうです・・・)

”デジ一” と表記のある画像以外は → Photo Nikon P7800 

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当レポは
写真撮影だったり適当に歩いたりで、時間やルートは参考になりません.
仮に当レポを見て行かれる場合は予め情報を収集していただき、計画を
充分に立ててから実行して下さい.