山登り

長野県茅野市
天狗岳
にしてんぐだけ:2646m
ひがしてんぐだけ:2640m




                  



2018,3、13  訪問


(時間は参考になりません)
下手ですがデジ一画像もどうぞ
              
 昨年、根石岳に登った時見た天狗岳は、東、及び西のピークを繋ぐ稜線鞍部のカーブが何とも言えない景色だった.まるでコンパスでも使って描いた様な綺麗な弧だった.

 ルートは昨年11月に行かれた烏ケ森さんの山行を参考にした.唐沢鉱泉〜西天狗〜東天狗〜黒百合ヒュッテ〜唐沢鉱泉という周回ルート.他県に行って一番悩むのが登山口までのアプローチだ.調べる事が下手だったり、判った積もりでロクに調べなかったりの雑な性格が原因なのだけれど、今回は唐沢鉱泉が起点になるからその途中(桜平への分岐)迄は行ってるから問題はなし.今の時期、それも平日だから駐車スペースも問題ないだろう.

 ナビに”唐沢鉱泉”を入力すると一発で上信越自動車道回りで(5ルート共)出てきた.3時間半位かかるらしい.
んじゃ、家を午前2時半頃に出れば、7時頃には歩き始められるだろう、、、と、単純計画.

 せっかくそっちに行くのだから、登った後、ついでに富嶽十二景の一部もやっつけておきましょう.どっかの道の駅に車中泊すれば宇都宮まで帰って来なくていいから、天狗岳の山行もゆっくりで済む.ゆっくりなら、望遠ズーム(+三脚)も担いでいけるだろう.おお〜一石三鳥ではないか!

 佐久南ICを下りてR142、R152を走り、白樺高原近くなると夜が明けてきた.走る道の左側に蓼科山がボリューム感を見せている.そこが北八ヶ岳の一番北になるのか.白樺湖はほぼ結氷している.車載温度計は-6度で結構寒い.

 ナビ任せで唐沢鉱泉に着いたのは午前7:10頃.到着予定時刻より30分以上も遅れたけど、コンビニ寄ったりしてたからまあこんなもんでしょう.で、朝飯食ったり支度して、出掛けたのは7:45・・・ ま、まあ、、、こんなもんでしょう(爺の場合)



白樺湖 と 蓼科山




右は阿弥陀岳、その左は赤岳かな? (R299から)



唐沢鉱泉 公営無料駐車場 7:45


唐沢鉱泉
 駐車場でチェーンスパイクを着け、アイゼンは一応ザックの中に.ピッケルは持ってないからアイスハンマーで代用する.鉱泉(冬季休業中)建物から西天狗の登山口でもあるしゃくなげ橋を渡って、すぐ樹林の斜面に入る.男女ハイカーがアイゼン装着をしていた.挨拶をして脇を通り登って行く.セーターの上に冬山防寒ジャケットを着ているのですぐに熱くなってきた.

 道は所々雪が融けて凍った路面になっている.そろりそろりと凍った面に足を置いてみる.チェーンスパイクはカチッと氷面に喰い込み滑らない.お、快適じゃないか.

 暫く登ると男性2人がやはりアイゼンを着けているが、ちょっと苦労している様だ.装着動作がぎこちないから案外慣れていないのかも知れない.ま、かくいう私もアイゼンなど慣れている訳ではないから、挨拶だけして脇を擦り抜ける.

 上に登るにつれて路面全体が凍ってる状態になってきた.しかし、チェーンスパイクでの足運びは不安もなく快適に登って行ける.夏道より楽だねコリャ.



西天狗岳登山口


道は凍結してカッチンカッチン



固い凍結雪 でも、快適に歩けます



 
アイスバーンの道




樹林を抜け、展望のある岩場に出ました

 シラビソなどの樹林帯から開けた岩場に出ると、目の前に硫黄岳やら赤岳やら尾弥陀岳などの南八ヶ岳連峰が広がる.気温が上がってきたのだろうか、ちょっと霞がちではあるけど、とても素晴らしい眺めだ.この先に第一展望台があるので、三脚を立てるのはそこへ行ってからにしよう.

 すぐに第一展望台に着く.三脚を出してレンズをセットしている時、しゃくなげ橋の男女ハイカーが上がってきた.スリムで紳士風男性は山に詳しい様で、いろいろ教えてもらった.北岳や甲斐駒ヶ岳、仙丈ヶ岳などの山は言われて初めてうっすらと見えるのが気付く程度.後ろを振り返り、北アルプスは殆ど見えませんね、と、こちらも指差して方向を教えてくれた.あら〜残念と言うと、その内見えてくるかも知れませんよ.此処で終わりですか? と、聞かれたので周回するつもりでいます、と、答え、アルプスは見えなくてもこんだけいろいろ見えてれば充分ですよ.と、答えておいた. とても品の良い(奥様?)女性ハイカーは、今年は雪が少ないですよ.昨年は確かこの立て札の上の方まで積もっていたんだから、、と、これもお詳しそう.薄黄緑色のお揃いジャケットがとても良くお似合いでした.

 先に出発して貰い、私は下手画像撮影に没頭する.撮影を終わり、機材をを仕舞っていると樹林内でアイゼンを着けていた男性ハイカー2人組が登ってきた.一人はちょっと息が上がって辛そうに見えた.再度御挨拶.元気な方の人が、この山に登る為に12本アイゼンを買ったのだけど、あの凍った道を登るのにグラグラして大変だったと言っていた.それから、少し話をし、お先にと出発.じゃあ、山頂で再会しましょうとの元気な返事.(しかし、それ以降会う事はなかった)



遠くは霞がち


第一展望台です 9:15



第一展望台から 赤岳、頭ちょこっとだけの阿弥陀岳



凍ってはいないけど固い雪道


西天狗岳



西天狗岳 右に根石岳がちょこっと、は硫黄岳 此処では東天狗岳はまだ見えない

 第二展望台でも見事な光景が広がる.第一と同じ様なので三脚は立てない.水を飲みくるみパンを食べて少し休憩.道の前方に天狗岳が大きい.岩が露出し、目を凝らすと登山道が(所々)判る.

 立ち枯れを両側に見ながら固い雪面を歩いて急斜面下に着く.見上げると、男女ハイカーが岩の間を登って行くのが見えた.この斜面のルートになっているところにはほぼ雪がなく、露出した岩を越えたり摺り抜けたりしながら登って行く.アイゼンを着けたままでは結構歩きにくいし、歯も痛めるでしょうね.チェーンスパイクは案外大丈夫だった.


第二展望台


踏み抜きは一度も無し



阿弥陀岳




中央ちょっと右(○印)、お揃いジャケットハイカーさんが見えます




振り返ると蓼科山、北アルプスは・・・見えてません



一所懸命登ります


風があまりないので汗だく あそこが山頂かな・・・ いや、もうちょっと


西天狗岳山頂 11:05


西・から 東天狗岳
 山頂には、あのお揃いジャケット男女ハイカーだけ.再度、ご挨拶.風は少し吹いているけどそれ程冷たくない.山頂は全体が雪で覆われていて、南側の砂地一部分が露出していた.東には、あまり雪の無い東天狗岳が近く見える.その右に、稜線を続けて根石岳が一年振りで懐かしい.

 若干、霞んでいるけど南八ヶ岳の面々も勢揃いして見える.遠く、南、北アルプスは 霞んでしまってほぼ見えないが充分である.額の汗を拭き、水を飲み、パンを口に挟みながら三脚を立て、レンズをセットしCPLを付ける.これぐらいの霞なら、CPLで少しは修正出来るかもしれない.等と、素人は楽しい.(実際にどれだけの効果があるかは、判りません)



ちょっと斜面に寄って・・・




又、何処かでお会いしましたら宜しくです

 西天狗岳から鞍部へ下る斜面は積雪が多く、露出している部分はない.下り初めの勾配がやや緩い斜面では雪が緩みザクザクと粗目風.急になるに従って雪は固くなるので、スリップから滑落を防ぐ為アイスハンマーのピック部を使いながら慎重に降りていく.軽くて、握力の乏しい爺にも扱いやすい.

 鞍部から見上げる西天狗岳の形も良い.すぐに東天狗岳の登りになり、山腹を巻く道を分けると雪は無くなり、岩ガレの斜面になる.数人の下降してくるハイカーと擦れ違う.皆さん、アイゼンは着けたまま、ガリガリやりながら下りて来る.着けたり外したりは中々面倒だから、そのままみたいだ.ま、私も着けたままだけど.

 東天狗岳山頂は岩だらけでそれ程広くない.単独の男性2人、女性1人が休んでいた.此処では風が強く三脚を立てる場所もないから標準ズームの手持ちで撮影をしておく.黒百合側から若い男女一組が上がってきたのを機に下山する.



鞍部から西天狗を見上げる




鞍部から蓼科山




鞍部から 東天狗




東天狗の登り途中から 西天狗



東天狗岳山頂 12:20


下山路になる岩場、ちょっとした岩峰は「天狗の鼻」


沢山積み上げましたなあ・・・ 崩れなきゃいいけど


険しい様相の東天狗岳
 (天狗の鼻の)岩場を下降している途中で、年配の女性2人組が下から登って来た.ルート上の道は狭いので、下りかけたところを一旦戻り、擦れ違い出来そうなところで待っていたら、こちらは疲れているので休むから先に下りてきて!と、声がかかった.

 待って頂いた事にお礼を言うと、まだ登りはあるのか? と、聞かれた.もう少し登れば楽になりますよ、と答えて、更に西天狗の登りがあって、雪が凍っているから気をつけなければいけませんよ、と言うと そっちへは行けません.無理無理無理! と、自信満々.笑いながら別れた.疲れたと言いながら元気だなあ、おばちゃん達.

 雪面の急斜面は西天狗斜面下降の要領で案外快適.天狗の奥庭と言う場所は雪が殆ど無い.振り返ると山頂こそ見えないが東天狗と西天狗が仲良く並んで見える.


自撮り 雪面はカッチカチ


急降下を終え、なだらかで気分の良い稜線を中山峠へ



天狗の奥庭付近から 振り返り見上げて(東天狗の山頂は見えてない)




もう少し下って、西天狗岳




 天狗の奥庭から中山峠迄は15分と掛からなかった.締まった雪道は夏道より歩き易いかも知れない.更に5分程で黒百合ヒュッテに着いた.回りには誰もいないと思ったら、テントを設営中のハイカーが一人、黙々と雪堀作業をしている.

 玄関前で中を覗き込んでみたが、暗くてよく見えない.写真を撮ったり道草したりでゆっくりだから、疲れも空腹もあまり感じていないので、休憩せずに下山を続ける.

 黒百合ヒュッテは冬季も営業していて、名物はビーフシチューらしい.実をいうと、私はそのビーフシチューなるものを、レストランとか食堂であまり食べた事がない.せいぜい家で食べるレトルトくらいだから、味も良く判らない.従って興味も湧かない.ただ、うどんとか暖かいそばは食べても良いかな、、、と思った.

 おや!コケモモティーってのがありますね.次に来るのは花の季節にしようと思うので、その時はそれをいただいてみましょう.


中山峠 13:15


黒百合ヒュッテ 13:20
 唐沢鉱泉までほぼ樹林内の道で、ひたすら下降して行くだけ.二人づつ二組、四人一組と擦れ違う.皆、黒百合ヒュッテに泊まるらしい.

 平坦な道が続き、飽きる様な樹林の中、少し長く感じた.駐車場に着くと案外車は残っている.東天狗岳で少し風が強かったものの、全体的に穏やかで良い天気の一日だった.

 今日は家(宇都宮)に帰らず、道の駅「つる」で車中泊.下道でのんびり行きましょう.明日は、富嶽十二景の九鬼山、御前山に登る予定.支度を解き、車のエンジンをかけ、ナビに道の駅「つる」を入力したが、無い.地図を見て近くの「禾生駅」を入力したら100km、1時間半ちょっと、と、出た.

 甲府辺りだったか、その手前だったか国道20号線を大月に向かって走っている時、右前方に富士山の形が大きく見えた.


歩き易い雪道


やや融けた凍結斜面も無難に下降



唐沢鉱泉 14:40

下手ですがデジ一画像もどうぞ Photo Nikon P7800 二代目 

HOME  /  閉じる

当レポは
写真撮影だったり適当に歩いたりで、時間やルートは参考になりません.
仮に当レポを見て行かれる場合は予め情報を収集していただき、計画を
充分に立ててから実行して下さい.