山登り

長野県白馬村、富山県黒部市他
白馬鑓ヶ岳、杓子岳、白馬岳
3,天狗山荘〜鑓ヶ岳〜白馬岳〜大雪渓
やりがたけ:2903m
しゃくしだけ:2812m
しろうまだけ:2932m


                  



2023,7,27-28 訪問


(時間は参考になりません)
              
 1、猿倉登山口〜鑓温泉 2、鑓温泉〜天狗山荘 3、天狗山荘〜白馬岳〜大雪渓(本ページ)

 雷鳴が轟く中、天狗山荘に到着.入口右手の休憩エリアでは、早く着いたハイカーさん達が缶ビール等を飲んで憩っている.ビールかあ、暫く飲んでないなあ.少しは飲みたいと思うのだけど、強い欲求はない.さして、アルコールに強い訳でもないし.

 山荘の中に入り、受付に書類を出すと受付の女史が、栃木の人ね、私は古河の出身なんですよ.へ〜そーなんすか.こんな山奥で隣の県の人とは、、 ちょっと親しみを感じますね.

 5人部屋に2人.しみずさんという東京の人で、大雪渓を登り白馬から縦走して来たそうだ.翌日は不帰ノ剣から唐松岳に登って、八方尾根下山という事だが、どういうルートなのだろうか?不帰ノ剣≠ニいう名前からして何だか厳しそう.
 こちらは明朝早いので、ちょっとガサガサ煩くするかも知れません、が、今のうちに誤っておきます.と言ったら、しみずさんは私は鼾をかくから、迷惑をかけるかも知れません.一応対策はするんですが、効果があるかどうか、今のうちに誤っておきます.と、お互い顔を見合わせ笑った.夕食後暫くの間色々な話をして楽しいひと時を過ごす.山に詳しそうで数々の情報は大いに役立つ.
 で、確かに、彼の鼾は凄かったが、初めのうちに鼾対策が効いてるみたいでそれ程でもないからよく眠れた方だ.

 前3時前にザックを持って玄関へ移動.ガサガサは玄関で行う.同じころ男性二人組がやってきて出発の支度を始めた.水は外にある水場(雪解け水、自由)でペットボトル二個を満タンにしておく.

 下手ですが、D810で撮った画像 1/22/2 もご覧になって下さい
 


午前3:35分出発


日の出前の朝です



劔岳 赤くなるかなと思ったけど、赤くはならなかった




 昨夜は午後7時頃に雨が降っていた.いつ止んだかは判らない.午前0時頃起きてWCへ行ったついでに外を見てみる.ガスが覆い一面真っ白だった.それからちょっとウトウトして部屋の窓から外を見ると星がみえた.これは、晴れてくれるのかな、と、ワクワク感の期待大.

 朝、3時半頃出発.当然未だ暗い.星空を何カットか撮影.右下に幕場のテントの明かりが幾つか浮かぶ.2800m級ピークに登る頃は東の方が明るくなってきた.太陽はまだ見えない.鑓温泉分岐付近に動く明かりが見えた.先に出発した二人でしょう.

 高山だから空気は案外冷たく、薄いペラペラパーカを羽織ってきた.風は僅か.手袋は無くても良かったが、バラクラバを被って丁度良い.動いていれば必要ないんだろうが、撮影で留まる事が多いから持って来て正解.薄いセーターとやや厚手のジャケットも持ってきたが、それは不要だった.




朝日(太陽は左の山の陰)で一瞬真っ赤



白馬鑓ヶ岳


朝日は陰に昇ってしまった



振り返って、一瞬だけど少し赤く染まっている




鑓ヶ岳の登り

 鑓温泉分岐に着く頃はすっかり明るくなり、風も殆どなくペラペラパーカーもバラクラバも不要になった.分岐から鑓ヶ岳への登山道は、白っぽいザクザクした岩が踏まれて、それ程歩きにくくはない.本当は鑓ヶ岳山頂で日の出を迎えたかったが、結構道草をしてしまった.

 東側は切れ落ちて、太陽は岩峰の陰になる様だ.2750〜2800m付近に陣取り(って程大袈裟じゃないけど)東の光景を撮る.遠く、雲の上にいろんな山が見えるが、爺に同定は無理.ただ、右手に煙が上がってる山が確認できるが、これは浅間山かな?

 山頂に着いた.鑓ヶ岳の鑓≠ニは、槍≠ニ同じ意味で、棒の先に尖がったものついている武器.ふむふむ成程.あっちの槍≠ニ区別するためにこっちは白馬を頭に付けているらしい.南側から望む鑓ヶ岳はあまり、尖がっていないなあ.山頂はゆるりとしているし.三角点は三等らしいが、風化して良く見えない.




登る途中、振り返って




遠くも良く見えてます




そこが


鑓ヶ岳山頂 5:30



目立つ劔岳、左奥には槍ヶ岳とかが見えてるんでしょう

 山頂からの風景は360度.北方に白馬岳がキリッとした姿で見事.手前の杓子岳は標高がちょっと低いので後方の稜線と重なり此処からは目立たないが、中々の険である.劔岳や少し遠くに槍ヶ岳など良く見える.西側の水平線は日本海か.撮影中、鑓温泉分岐側から男女二人組が上がってきてご挨拶.その人達は沢山撮影する訳でもなく、休憩も無しの様ですぐ杓子岳の方に下りて行った.

 撮影を一通り終えて、朝飯にしましょう.岩陰のベンチに座って昨日道の駅を出がけにコンビニで買っておいたランチパックを食べます.保冷バッグにお茶と一緒に入れておき、潰れないようにしてたから、案外美味しい.お昼は、天狗山荘のお弁当だ.

 撮影と休憩を終えて下降.鞍部に下りるまで、登ってくる男女一組、女性二人一組、単独女性一人と擦れ違う.



日本海でしょうかね




凛とした白馬岳 右手前は杓子岳




どこのお山でしょうかね、同定が苦手な爺には判りません



鑓ヶ岳山頂を後にして下降


自撮り


登山道脇の草花


タカネシオガマ
 下降中見る草花も多く、とても印象的だったのはスイバの群生だ.スイバはスカンポと呼ばれ、低地の雑草の部類と思っていたが、此処は2800mを越えてる高山帯.(岩手の)焼石岳に行った時、1200m位の標高の場所にも群生していたのを思い出した.(帰ってから調べてみたらタカネスイバというらしい)

 風景を撮ったり、足元の花を撮ったり、何とも足を運ぶテンポが遅い.まあ あまり、気にしないけど.

 鞍部から杓子岳のトラバースになり、その途中に山頂に上がる分岐がある.巻道、山頂と書かれた小さい平らな岩が置かれてあり、道が上に延びている.ザックを置いてカメラ(D5600)だけを持って往復してきましょ.


タカネツメクサ


見辛いが、ムカゴトラノオ?の群生


イワオウギ


タカネスイバ



振り返って鑓ヶ岳 こっちから見ても尖がってないなあ




小鑓&t近から西側 手前岩峰は2510P



導標みたいだけど


ミヤマアケボノソウ


ミヤマアズマギク


テガタチドリ?


ん?


イブキジャコウソウ
 山頂に続く道を登って行き4人の男女パーテイが下りてくるのとスライド.間もなく、特に導標のない分岐に出た.あ、これは北側から登ってくる道との合流点か? と、じゃあ山頂は右だな、、で、右折.道から外れて踏み後が稜線(尾根)に上がっている.おお、もうすぐ山頂か!と、その踏み後を登って行く.稜線、縁に着くと枯れ木の上に一枚の板が乗っかっていた.文字は全く読めない.此処が山頂だろうか? いや、良く見ると向こう(南側)の方が高い様に思える.(※此処で後ろを振り返れば、人がいる山頂が見えたのだが・・) 
 縁の踏み後を辿り、その高みに登ってみると、、、何もない.うーーむ.誰もいないしおかしい、、で、振り返って良く眺めると三角のピークが二つ.は?手前はさっき登った文字の読めない板があった所.その向こうに更に高い三角ピークがあって、人が見える.あれま、あれま、、

 東側の渓や西側の風景を撮りながら山頂に着くと、あまり広くない山頂に10人位いて、山名柱と一緒に記念写真を代わるがわる撮っている.何か言ってるが言葉がよく聞き取れない、、いや、判らない.「アニョハセヨ」 ああ、韓国の人達か.若い人が多いですね.ツアーで来たのでしょうが、後から後から登って来ますよ.チャッチャと山名柱を撮影し下山しましょ.
 その後も「アニョハセヨ」 「カムサハムニダ」 ・・の声と共に擦れ違う人、何人いたろうか.戻る道をド忘れして北側の巻道分岐に下りてしまった.巻道を戻ってザックを回収.これから、白馬岳に向かいます.



杓子沢のコルから日本海




巻道分岐付近から 杓子沢コルと鑓ヶ岳



板があった 文字は完全に風化


あっちが(杓子岳)山頂かな(間違い) この時振り返ってれば・・



通って来た所 此処で振り返っても山頂はその陰で見えない あれは、板のあったピーク




山頂と思って来た所から振り返ったら、さっきのピークの後ろに、人が見えるピークが・・



戻って山頂 7:50


巻道から分岐に戻る途中 杓子岳を見上げて
 少し余計に歩いてしまったけど、まあ、大した距離じゃないからいいか.
 稜線を歩いていると大雪渓側からガスが湧いてきて(杓子岳の)山頂を隠す.ガスが薄くなり、山の影がフワッと浮かぶ.ゆっくり歩いてしょっちゅう振り向いたりしてないと、こういう光景は見られない.足元にイブキジャコウソウをみつけて、撮影.あちこちの山で見る花で、特に珍しいものではないけど、濃いピンクの小さな花が密集して咲いている.

 お腹が空いたので稜線岩場の適当な所で休憩.天狗山荘のお弁当を食べる事にします.ガッチリ握ったおこわにお稲荷さんを被せたもの.固い〜.何とか口に入れて噛んでいると不思議とジューシーになり美味しい.二個目でアクシデント.ううう、下の歯茎を傷めてしまったようだ.大したことなさそうだからと全部食べ、おかずのウインナーを.これ又何だかかなり固くなっている.食べなきゃ良かったんだけど無理して食べて ああ〜歯茎,痛いなあ・・・(で、現在歯医者通いです(-_-:: )


ザックをデポした所はもう少し先


回収



マクロ




白馬岳 頭を出したり隠したり




振り返って杓子岳



ガスが取れた白馬岳、山荘が良く見えた ちょっとの間だけ


イブキトラノオ? と、ハクサンフウロ


ホソバイワベンケイ 花は終わってるのかな


オンタデ群生


ゴゼンタチバナ

登りが多いね・・
 2768Pみはハイマツの中に古い手描きの山名版があり、丸山と表記されていた.白馬岳が良く見える場所の様だけど、白馬岳は薄いガスがかかっているシルエット風.長居する所でもないからすぐに下降.頂上小屋上の十字路から、広い道を登って大きな建物の白馬山荘に着く.少し休んで、空身で山頂を往復することにします.

 山頂から下りてくる多くの人と擦れ違い、(爺の足で)20分位で山頂に着いた.東側はガスでほぼ展望が利かず、他も薄くガスがかかっているからあまり良くない.山頂には7-8人位か.右手(東南かな)の岩場付近に6人位.山名板と辺りをチャチャっと撮って引き返します.

 白馬山荘に戻り、売店でコーラを買ってしばし休憩.登山客が多く登ってくるのが見え、人気があるんだなあ、、と、実感.丁度お昼になるが、丸山の手前でガッツリお握りを食べた後だから、あまりお腹が空いてない.歯茎も調子悪くなってしまったしなあ・・・


村営頂上宿舎


白馬山荘


白馬岳山頂 11:20


山頂から戻って、白馬山荘から
 下山は下り一直線.十字路分岐から頂上小屋の方に下りると、この小屋にもハイカーが沢山くつろいでいますよ.自由水場があるので、空になりそうなペットボトル一本を満タンにしておきます.辺りはガスっぽくそんなに暑くはないので、水の消費は少ない方だ.

 下降していく人は少ないっていうか、あまりいない.見える所爺を含めて数人.かたや、登ってくる人数え切れず.岩などで道が狭くなり擦れ違いが難しくなっている所は、登ってくる人を待つのだけど、多くて中々途切れず、止まって待つ時間が多くなってくる.小屋のスタッフさんなのか、殆ど空身の若い男性がアドバイスしてくれた.待っていたらいつまで経っても下りられませんよ、適当に回り込んだり、少しくらいはロープに背もたれしながら、下りた方が良いですよ、と、笑いながら じゃあッ と言ってドンドン下りて行った. ふむ、成程.見習いましょう、、と、後を追うが早い早い.あっという間に見えなくなってしまった.


シナノキンバイ


ウルップソウ



ウルップソウ、ハクサンイチゲ、シナノキンバイ等々 お花畑



チシマギキョウ


オ(メ?)タカラコウ



結構登って来ます 少ない方なんだとか・・・











 それからも時間は掛かったが、何とか広い河原の緩斜面に下りて来た.見ると年配(爺と同じかちょっと上かも)の人三人ばかり(それぞれ別グループ)休んでいて、かなりバテている様子.もう登れん、とか足が、、とか 聞こえる.上までは未だあるから大変だなあ.沢水が勢いよく流れている傍の大岩の脇に陣取って、ザックを下ろしタオルを濡らして汗を拭く.

 気分が良いからと言っていつまでもそこに留まっていられる訳ではない.歩いて下らないと帰れないのだ.相変わらず登ってくる多くのハイカー達と擦れ違いながら暫く下っていくと、5人位のパーテイが極めてゆっくり下って行く.そんなに年配者のグループでもなさそうなのに珍しいな? と思いながら後ろにくっついて行くと、前の人が、済みません、広い所へ下りたらどけますから、、と、声を掛けてきた.良く見ると中央に、空身でやや年配の女性がロープで補助され、ゆっくりの足取りで下って行く.怪我をしている様子はない.大丈夫ですから、安全に下りてください、と、声を掛け少しの間後ろに付いて行く. さらに少し下った所で道を譲られ、擦れ違い様に見た女性の顔は随分辛そうだった.気を付けてゆっくり下りてください、と、声を掛け通り過ぎる.

 どれ位下っただろうか、登ってくるハイカーは激減し見えるのはずーーッと下に4人位の1パーテイ.下るのは爺含めて二人.後ろの人はつかず離れずで概ね下降スピードは同じくらい.雪渓に入る手前で沢が左に流れ落ちている辺りまで来た頃、突然雷と共に雨が落ちてきた.隠れたり雨を避けたりするする場所もなく、慌ててぶら下げているカメラをザックで隠しながら雨具を出して上着だけ着る.カメラを雨具の中にれザックカバーを付けて、立ち止まり少し様子をみる.後ろの人はパパっと小さな傘が着いた帽子の様なものを被り、やはり雨具は上着だけ着て下りて来た.いやあ、突然で参りますね、とか、雷も怖いです、とか 先に下りてもらう.

 雷は収まったが雨は降り続き、アイゼン着けて雪渓に乘って下って行くと、後ろから冷たい風が吹き下ろしてくる.雨具を付けているので、この冷たい吹き下ろしは丁度良い.レスキューの人達4人(5人だったかな?)が登ってきて、具合の悪くなった人はどの辺だったか判りますか? と、聞かれた.ははあ、あのアンザイレンの人達ですね、それなら、、と、大体あの辺りじゃないかと思うのですが、、と伝えた.レスキューの人達はアイゼンも付けずにドンドン登って行く.

 雪渓歩きが終わり夏道に上がり雨が止んだので雨具を脱いでザックにカバーと共に入れなおし.重くなった・・・
 上からレスキューの人達が、あの体調不良の人をおんぶして下りてきた.ご苦労様です、と、ご挨拶.彼らは足早に下りて行ったが、凄いエネルギーだなあ.



雷ドッパーン、雨ドバッ、冷風ビュウーー




冷風に後押しされながら




レスキューの人達が戻ってきました 雨は止んでます




 後はダラダラと下り、白馬尻小屋(跡)を過ぎて猿倉温泉で道を間違えながら駐車場に戻った.18:35着.着替えて、帰着に着く.

 途中、上信越道で猛烈な睡魔に襲われ、PAに入って休憩、多分爆睡.40分は眠った.家に着いたのは翌日の午前1時.まあ、こんな時刻になると予想はしていた.お陰で、深夜割引が適用され、自動車道料金が¥2000安く走れたのは、有難い.

 我が家から、猿倉温泉までの走行距離は往復約560kmで、燃料の補給は必要なかった.


林道終点から登山道入口


沢は右の橋を渡って
D810で撮った画像 1/22/2  Photo Nikon D5600 

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写真撮影だったり適当に歩いたりで、時間やルートは参考になりません.
仮に当レポを見て行かれる場合は予め情報を収集していただき、計画を
充分に立ててから実行して下さい.