山登り

山梨県大月市、甲州市
牛奥ノ雁ヶ腹摺山、小金沢山
うしおくのがんがはらすりやま:1994m
こがねざわやま:2014.3m



                  



2019,2,21 訪問


(時間などは参考になりません)
              
  昨年秋に「大蔵高丸、ハマイバ丸」 富嶽十二景三番 を目指した時、ロクに調べもせず登り始めた所は、牛奥ノ雁ヶ腹摺山の登山口だった.まあ、お陰で思ってもみなかった(枯れ木帯からの)絶景が見られ、後の大蔵&ハマイバがやや霞んでしまった感があるのだけど、それを持ってしても充分元が取れたのだった.

 ただ、牛奥ノ雁ヶ腹摺山(富嶽十二番の二番で片一方)に登ってしまったので、小金沢山が単独で残ってしまった.本当は、牛奥から縦走して小金沢山に行く予定をしていたから、牛奥は再度訪問と言うことになる.

 一日の平均気温が少しずつ高くなって、春に近づいてくると 晴れても遠景は概ねモヤっぽくなってくる.朝早くのまだ冷たい空気の間なら綺麗に見えてると思うのだけど、こればっかりは行ってみなくては何とも言えない.山頂に着いて秀麗富士が望めなければ、コンプリートとはならないのだから、再登頂なんてことになってしまう (雁ヶ腹摺山=一番がその例)

 朝、2時に家を出ようと思っていたのだが、目覚ましの針合わせを間違えてしまい、出発したのは午前3時過ぎ.まあ仕事とかではないから、(自分で設定した)予定時間に遅れたって構わない.自動車道はいつものペースで走って勝沼ICから上日川ダムへ.雪はなく道も凍ってる所はなし.ペンション“すずらん”を過ぎて「ゲートは閉じているので此処でUターンしろ」、の看板.素直だからUターンして一の平橋の袂に戻り、駐車スペースに駐める.例によって朝飯力カップを食べ、支度をして歩き始める.車載温度計は−6度.

 富士山ばかりで飽きますがデジ一画像もどうぞ  ページ1、 ページ2



駐車地出発 7:10


この100m先にゲート 閉鎖は4月中旬までだそうです


登山道入り口


富士山♪ もう頭が見えてます
 ペンション“すずらん”の真向かいに登山口の小さな標識があったので、入って行く.この道は多分昨年牛奥・・に訪れた時駐車した林道へ登るのでしょう.そこから牛奥・・へ一度登っているというだけで、結構安心感があるものだ.道が判り易いせいもあるのだけど.

 林道を横断し、右に動物避けフェンス越しに富士山(の頭)が見えてくる.若干霞がちのようにも思えるが、背景の雲などは無く安定しているみたいなので、午前中 雲が出て隠れる事はないだろうと踏んだ.足ののろい私が小金沢山に着くのは恐らくお昼頃になる.この状態が維持されて見える事を祈りながら登る.

 登山口からおよそ45分位で、林道(牛奥・・)登山口に着いた.この時間量は何となくもったいない気もするけど、こんな季節だし(林道が通行止めになっているので)仕方がない.登り歩きで暑くなったし、これから更に急登が続くのでジャケットの下のセーターは脱いでおく.気温が低いから少し寒いがすぐに暖かくなるだろう.

 登り始めてすぐにフェンスの中に入る.カラマツ林が伐採された後の植林帯だ.ほぼ等間隔に植えられているのもカラマツだろうか? 大きくなるまでは此処からの展望も素晴らしい.フェンスを出、急登僅かに尾根道に出ると一旦緩くなるが、すぐに急な道になる.




昨年の駐車地 8:10



牛奥ノ雁腹摺山登山道入り口 70分 と、あります


フェンスの中 植林地は展望がいい



遠くに八ヶ岳




大菩薩嶺




南アルプス

 植林地を過ぎて緩くなったり急になったりの樹林の中歩き.朝日が差し込むと暖かく、背中とザックの間が少し汗ばむ.忘れた頃に木階段が出てきたりするが、何かある訳ではない.たまに、古い導標があるだけ.我慢のほぼ登り一辺倒の道をハーハー、ヘーヘー言いながら「パノラマ岩」に到着.

 水を飲んで一息.此処まで休憩してないから岩の上に三脚を出して、撮影.ついでにクッキーで若干のエネルギーを補給しておく.パノラマ岩からの眺めは良い.南アルプスや八ヶ岳が白く浮かんでいる.金峰山も見えるらしいが、それがどれか私には判らない.右手には大菩薩嶺が少し遠くに見える.雪は殆ど無い様だ.その右手前には小金沢山か.むむ、中々遠い.

 この岩に立つと富士山も見えるけど、手前の木のてっぺんが若干視野に入ってしまう.これはこれで良いのだけど.邪魔だと思う人も多いかも知れない.まあ、それでも此処からそんなに時間がかからずに、おお〜 という景色が見られるのだ(ま、あたしだけと思うのだけど・・・).


イヌブナ? 結構太い


所々に



倒木



パノラマ岩に着いた


岩の上に立って自撮り



パノラマ岩から




八ヶ岳




小金沢山 奥は大菩薩嶺




立ち枯れ帯

 パノラマ岩を後にし、ちょっとしたピークを越えるとすぐに立ち枯れ帯だ.この場所だけ枯れているってのも何だか不思議だけど、お陰で富士山が実に良く見える.今日は小金沢山が第一目的なので、此処はコンデジ撮影だけにしようと決心してきたけど、やっぱり三脚を出してしまった.鹿道なのか、撮影者達の踏み後なのか、笹野に道があちこち出来ている.適当に移動し、同じ様な画像を量産.フイルムだとこうはいかないけど、デジタルって節約観念が薄れてくるなあ・・・ 

 此処は1900mを超えているが、雪は殆ど見られない.道に融けて凍っているのが僅かあっただけ.

 枯れ木の中を登って「牛奥ノ雁ヶ腹摺山=日本一長い山名」 山頂に着く.人は誰もいない.この時期大峠までの道も通行規制されているだろうから、擦れ違うハイカーがいるとすればハマイバとかから、又は大菩薩嶺から縦走してくる健脚者達だけだ、、と、思う.ただ、平日だからなあ.

 山頂で、一応三脚を出す.道草喰って遅れた時間を気にしながら撮影を楽しむ.地面は凍っている所、泥濘の所があり一度滑って転びそうになった.尻餅なんかついたら泥だらけになってしまう.30分位山頂にいて出発.




立ち枯れ帯から




・・・



立ち枯れ帯の中を登って・・


あそこが


牛奥・・の山頂到着 10:10


小金沢山への縦走路



牛奥ノ雁腹摺山 山頂から




 小金沢山に向かって行くと、稜線上の道には雪があり部分的に凍っているが、歩くのには問題ない.コメツガ(?)樹林の中や、左右の展望は僅かだけど、上が開けた笹原の道は歩き易く気分が良い.夏は暑いだろうなあと思うけど.

 鹿が2頭前方を横切った.(日光)足尾では珍しい事ではないから、何となく“あ、鹿だね”位に思っていたけど、こっちで見たのは二度目か三度目か? (鹿の)食べ物が違うのか、足尾の鹿糞は黒く艶があったりするのが多いが、こちらのそれは黄色っぽい繊維状で楕円球体(←表現が判らない(-_-; ) 




気分の良い縦走路 展望は東側




前方(中央付近)に鹿、右の木の陰にもう一匹

 小金沢山に向かって行くと、稜線上の道には雪があり部分的に凍っているが、歩くのには問題ない.コメツガ(?)樹林の中や、展望は僅かだけど上が開けた笹原の道は歩き易く気分が良い.鹿が2頭前方を横切った.(日光)足尾では珍しい事ではないから、何となく“あ、鹿だね”位に思っていたけど、こっちで見たのは二度目か三度目か?

 「小金沢山→」 の導標があり笹原の登りになって気分の良い絶好の展望地.振り返ると富士山が素晴らしい.下手な写真でも撮っておかなければいけない.(小金沢山の)山頂はもうすぐだし、多少時間が経過してもこの光景は変わらないだろう.斜面中腹の少し平になり露岩のある所で三脚を出して、同じ様な画像を撮りまくる(笑)

 お腹が空いたので休憩しておにぎりを食べる.最近覚えたあったかい缶コーヒーでおにぎりを暖めてきたから、ほんのり暖かく、美味しい.今日は焼きタラコと、初めて食べるネギ味噌.うーーん、私にはちょっとしょっぱいかな.いつも買っている鮭ハラミがなかったのだ・・・





好展望地 道はドロドロ



好展望地から




・・・




 好展望地のすぐ上が山頂か、と思っていたのだけど違った.樹林の中を少し歩き緩りと登って、三角点のある山頂に着いた.此処での光景は先程散々見て来たのであまり代わり映えしなかった.が、富嶽十二景は、きちっと撮っておくこと(出来がいいかどうかは別 (^_^) )も私の決めていること.数カットだけど三脚を出してデジ一に納めた.

 
秀麗富嶽十二景二番 コンプリート で、残りは再訪しなければならない一番だけ リーチがかかりましたよ〜♪


樹林内を少し歩いて


小金沢山山頂 11:55



小金沢山山頂から 雲が少し出てきた

 小金沢山から石丸峠へは、すぐに樹林の中に入り陽が差さない道を通る様になった.雪が残り、道の上は歩かれて一旦融けた雪が凍っている.道脇の白い残雪もかなり固い.少し我慢して歩くけど急坂の所はかなり危ない.チェーンスパイクを着け、後は快適に歩く.

 笹の原で開けた斜面に着くと雪はほぼ消え、道は泥濘になっている.しばらくチェーンスパイクを着けたまま歩くが、このままでは耕して進む様なものだから、適当な所で外したけど、、今度は後ろに滑って登りづらい.仕方ないけど・・・

 コメツガ?かの木が一本立っていて、その下に何か立て札が見えた.ほほー、名前でもある付いてる木か? 近寄ってみると 「狼平」 の導標だった.この辺りを狼平と呼ぶのか.

 前方にピークが見え、道がそっちへ続いている.まさか、あのピークを越えて行くのではないだろうな、、等と心配になってくる.水休憩で足を止め今日初めて地図(地形図コピー)を出す.石丸峠はどうやらあのピークの下の様で、上日川峠は左に分岐しているらしい.良かった良かった.


石丸峠に向かいます


道はカッチカチ チェーンスパイクを着用



此処はちょっと緊張した




奥、熊沢山 右のピークを越えるのか オイ

 左下に林道がかなり近く見える場所で、先へ進むと導標のない分岐があり、左へ行く細い道の少し先に立て札が見えた.近づいてみると、“←天狗棚山 小金沢山→”の導標だった.これは、稜線の道を示しているのだろうから、こっちの細い道を選択すると見える林道に下りる様になっているのか? 此処を下りてしまうと石丸峠へは行かない事になってしまうのか.その峠に思い入れがある訳ではないけれど、いつかは、大菩薩嶺からぐーーっと縦走してみたい.で、天狗棚山を選択.ヘーヘー言いながら登り着いた(素通りしてしまう様な)ピークには、簡単な山名板があるだけだった.

 一旦下り、「牛の寝通り」への分岐を僅かで「石丸峠」だ.遂に一人のハイカーにも出会わなかった.

 上日川峠へ向かう道はトラバースが長く、中々高度を落としてくれない.いい加減飽きた頃、尾根道になってダダッと下ると林道に出た.そこには通常の導標と登山道入り口の反対側に、天狗棚山への小さな立て札もあった.なる程、先程の道はやはりこの林道に出て来るのですね.石丸峠に“用事”がなければ、結構ショートカットになるかも知れない.




大菩薩湖(上日川ダム)




景色は最高! 道ドロドロ



名前付きのソロツリーか?


違った・・・


右に林道が見える.此処から近いなぁ


ヘーヘー言いながら天狗棚山へ



疲れて振り返る



天狗棚山は此処かと思ったけど・・・


ちょっと行った所だった
 一旦下り、「牛の寝通り」への分岐を僅かで「石丸峠」だ.遂に一人のハイカーにも出会わなかった.さすが平日.石丸峠から右へ登って行くと熊沢山だ(後で名前を調べた) そこを超えると公共WCや山小屋がある有名な大菩薩峠だ.そこは2017年に訪れたことがあるので時間があればそっちを回って、雷岩から大菩薩湖を全景に入れた富士山を撮ってみたいのだが、もうかなり霞み始めているだろうからここは堪える.

 その石丸峠から見上げる熊沢山の登り斜面には、登山道の他に広い防火帯みたいな模様が際立つ.

 上日川峠へ向かう道はトラバースが長く、中々高度を落としてくれない.いい加減飽きた頃、尾根道になってダダッと下ると林道に出た.そこには通常の導標と登山道入り口の反対側に、天狗棚山への小さな立て札もあった.なる程、先程の道はやはりこの林道に出て来るのですね.石丸峠に“用事”がなければ、結構ショートカットになるのかも知れない.



牛の寝通り分岐


石丸峠 13:30



熊沢山 あれは防火帯? ダンボール草滑りの後か?




富士山に雲がかかってきました



笹原からカラマツ林へ入っていく


あそこを歩いて来たのですね



富士山は雲の中に隠れてしまいました 14:05

 林道から再び登山道を下降し県道(木屋平)に出てあとはテクテクの舗装路歩き.この林道、結構登りがある.舗装路の登りは何気にしんどい(気がする) . 大菩薩湖(上日川ダム)を見ながら歩くと思っていたのだけど、それは樹間からチラチラだけ.

 通行止めというだけあって、車バイクの類は一台も来ない.道が日陰になる所では融けた雪が凍って歩くのがおっかない.道路の端っこをガードレールに掴まってソロリソロリ歩いて通り抜けること数度繰り返した.ゲート付近では特に凍ってる区間が長く、車の通行止めにも納得.

 駐車地には16:05 途中、ペンションすずらんには焚き火か何かの煙が、屋根の上に見えた.

 さあ、富嶽十二景、最後の一番はいつ行こうか?

 【余談】
 昨年10月に訪れた際、地形図をコピーして利用させてもらったが、その時は林道から牛奥ノ雁腹摺山へ直登するルートの表記はなかった.が、今はきっちり描かれている.更新されたのでしょうね.有り難い事です.



林道に出て


再び登山道を下降


小屋平石丸峠入口 14:25


林道歩き 右、日川林道(通行止め)



ひえ〜 滑る〜

デジ一画像もどうぞ  ページ1、 ページ2       Photo Nikon P7800 二代目 

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当レポは
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仮に当レポを見て行かれる場合は予め情報を収集していただき、計画を
充分に立ててから実行して下さい.