山登り

山形県遊佐町
鳥海山
ちょうかいさん:2236m


                  



2018,8,20  訪問


(時間などは参考になりません)


              
 鳥海山へは、湯ノ台道矢島口万助道(七高山まで)等から登った事がある.何処から登っても距離が結構あり、簡単ではない.やはり、ゆっくりと楽しむ為には途中の小屋か頂上小屋に泊まり、朝日夕陽を堪能し のんびりと景色、花を楽しむのが王道でしょう. と、思うのだけど今回も日帰り計画.

 但し、写真撮影が目的だから装備が重いので今回は道が整備されている「鉾立」から登る事にした.登山口のそこは既に秋田県.自動車道を使い時間とお金をかけて(登山口まで)行くのだからもう1個所登り、北秋田市にある姉の家に泊まることにしよう.

 19日夜、東北道〜山形道〜日本海東北道と乗り継いで道の駅「鳥海」へ.途中のコンビニ(道の駅すぐ手前にあったファミマ)で買ったお弁当を肴に缶ビール.

 3時間位寝たでしょうか.ウトウトして時間を潰し、まだ暗い内に出発.コンビニで山で食べるお昼用のおにぎりやパンとかを仕入れる.山に持っては行かないけどカップラーメンも予備食としてついでに.水は凍らせてきたペットボトルがある.
 鳥海ブルーラインを走って少し明るくなってきた頃、鉾立に着いた.登山者は登山者用駐車場にという看板があり、そっちへ駐める.かなり広い駐車場にはまだ4台位しか駐まっていない.

 お湯を沸かし、カップうどんを食べようと思ったら、あれ!ない.力カップうどんはコンビニでは売ってないことが多いから、家の近くのスーパーで買ってきておいたもの.忘れて来ちゃった.
 仕方がない、コンビニで買ってきたカップラーメンを朝飯代わりに食べるのは、かなーーり久し振りだ.
  ↓↓  下手ですがデジ一画像、花等もどうぞ  ↓↓
  デジ一風景1 / デジ一風景2 / 花々等


登山者用駐車場


案内板


一の滝駐車場にあるものと同じBOXだ


TDK(株)の山荘. 一般の人も利用可能だそうです
 平日だけど一般駐車場には多くの車が駐まっていた.こんな時間だから一般観光客などではないでしょうね.

 気温は17度位.少し風があるので、ペラペラではなく(もうちょっと厚い)薄手のパーカーを着て丁度良い.

 登山カードを提出して、コンクリート舗装の立派な道をゆるりと歩いて行く.左に「TDK東雲荘」の建物を見て、間もなく「鉾立展望台」に着く.今は雲がかかってなく、山頂はしっかり見える.白糸の滝は、朝日の影になってよく判らない.これは帰りに見てみましょう.一応三脚を立てて山頂を狙っていると、続々とハイカーが上がってくる.
休憩して、朝飯を食べ始める人達もいた.

 何となく落ち着かないのと、邪魔かも知れないので 適当に終わりにして出発.コンクリート舗装から石段に変わり、石畳になってくる.整備が行き届いておりますなあ・・・



鉾立 (登山道から)



ミヤマホツツジ


オヤマボクチ



シルエットな鳥海山  展望台5:35




「白糸の滝」ってどれだ〜 明るく撮れてるけど、暗部に露出を合わせたから




日本海(吹浦方向)

 石畳は、概ね「御浜小屋」まで続き急斜面はあまりない.登りでは歩き易くて良いのだけど、下りでは膝に打撃が来る.身軽なら良いけど、重い荷物を背負っている時は杖などでカバーしてやらないと、後で膝がひどい目に合うかも知れない.杖を上手く使って歩く様にする(こう思うのは、もしかして私だけか?)

 花の時期は終わりになっているけど、まだまだ花は多く咲いている.何処でも見られる様な白い花、えーと何だっけ?と頭をかしげていると、単独女性が通り過ぎ様に「それ、シラネニンジンかな」 と、教えてくれた.ついでに、「こっちはトモエシオガマですよね」と指差したら、「あら、良くご存じで」 

 ニッコウキスゲもまだ咲いていた.数は少ないけど咲き始めたばかりで状態の良い花だった.もう、終わっていて見られないだろうと思っていたから、何となく嬉しい.この山域、シーズンは(ニッコウキスゲ)凄い群落を作る.その時期と紅葉、初冬&雪融け等々・・・ あと何度来られるだろうか.

 水が流れている沢を横断する.今、喉は渇いてないけど少し上流をチェック.多く流れている所でちょっとすくって飲んでみる.おッ、柔らかな口当たりで美味しいじゃないか.この上で水は得られない.小屋の高い水を購入しなくてはならない.沢山持って行くか、節約し、帰りは此処で飲んだり顔を洗ったりしても良いか.

 休んだついでにパーカーは脱いでおく.



石畳(振り返って)


秋の気配です


これは何だ?


石畳



黄色いのはニッコウキスゲ














見えるピークを越えれ御浜小屋




水平線・・・かな?

 御浜小屋に着いた.見上げる(鳥海山)山頂方向は七高山も含めてガスに覆われている.今日はダメかな、、、と心配しつつ、取り敢えず鳥の海(鳥海湖)をメインに撮っておきましょう.三脚を出して望遠を着け、カメラをセットし狙った途端にガスが舞い降りてきた.もう〜〜 ま、今日は時間がたっぷりあるから、後ろの稻倉岳を撮ってみたりして少し待ちましょう.でも、少しガスは取れてくるのだけれど、あんまり状況は変わらない.

 女性1人、男性2人の3人パーティが上がって来て、女性が ”あーー小浜小屋まで遠かったわー、と言ったら男性が(秋田弁訛りで)ぞのくち、ぞのくちだな (序の口) 確かに、大変なのはこれからだ.

 御田ケ原、七五三掛(しめかけ)と見覚えのある場所が出て来るのは安心.山頂はガスが消え、青空も広がっている.雲は高く流れはゆっくりだから今日、天候の崩れはないだろう.三脚を出して、ゆっくり撮影.出来はどーだか判らないが、気分はすこぶる良い.


大平分岐(吹浦口)


御浜小屋


鳥海湖


御浜小屋を出発し、振り返って


扇子森ピーク付近


扇子森から山頂








御田ヶ原から扇子森




手前、鍋森 奥左、笙ヶ岳 その稜線は長坂道 (辛い山行を思い出してしまった(^_^;; )



シラネニンジン、チョウカイアザミ 斜面にビッシリ


岩ゴロの道を登ると・・・



七五三掛




七五三掛から北西方向




 七五三掛を出発すると、真新しい木道などが敷設されていた.昨年は此処を通っていないので判らないけど、整備は行き届いている.僅かに登って、千蛇谷分岐に着く.千蛇谷はまだ歩いた事はないから、今日はそっちを通る予定.千蛇谷から仰ぎ見る鳥海山も素晴らしいに違いない.又、外輪山の光景にも期待する.

 標高差5−60m位下降するが、途中 砂利斜面が滑り難儀.あやうく転ぶところだった.周囲の斜面にはアザミや白い花が沢山咲いている.かなり融けて小さくなった(と、思われる)雪渓に下り立ったけど、極端な気温の差はない.

 千蛇谷から見上げる外輪山は荒々しく削られている.辺りは岩と草原.アザミ、オンタデ(だっけか?)が沢山生えている.


千蛇谷分岐を千蛇谷へ下りて行く


谷少し手前で振り返り カシャッ



千蛇谷雪渓から




千蛇谷の登山道と外輪山




外輪山北側の残雪

 この谷の登りはいつも上から見てるとき、楽そうだと思っていた.が、あにはからんや・・・初めの内は緩い勾配だけど、段々きつくなる.下りで擦れ違う人達(主にオバサン)に「小屋は、もうすぐだから頑張って!」 とか、「荷物重そうね、小屋はすぐそこですよ」 等、声をかけられる.聞いてる訳ではないけれど、かなり疲れた表情をしているのだろうか・・
 ヘーヘーハーハーしながら、御室小屋に着いた.結構、ハイカーで賑わっている.

 小屋入り口のすぐ脇で、小さな子供とその父親らしい2人が、カップラーメンを食べていた.思わず、ぼうやは幾つですか?と、訪ねたら9歳と言い、その弾みかラーメンを口から少しこぼしてしまった.あ、ごめんなさい と、誤る.父親はラジオを付けていた.何か、野球放送の様だ.

 ああ、そう言えば秋田(金足農)が大躍進してた事を思い出した.今日は準決勝で東京の日大三高との試合だった.三高は強いから、今日は負けるかな・・等と思いながら、山頂t直下で三脚を立て、七高山を撮影してたら 野球のことは忘れてしまった.
 


中々しんどかった


御室小屋、神社 一応、お参りしてきましょう



山頂小屋の少し上から 左端、七高山へは中央尾根右のアレを登る

 山頂を踏んでいくかどうか迷った.山頂へ行ってもこの人だかりだ.三脚を立てられる場所なんてないだろうし、過去2度登ってるし・・・ 考えた末 ま、そんなに時間が掛かる訳ではないから一応登っておくかーと、岩が積み重なった斜面に取り付く.

 雪渓が多く残ってる時期なら、斜面の大部分を残雪登り出来るから楽なのだが、取り付きから岩々だとどこが道だ〜 、になる.白ペンキでしっかりマークされてるのだけど.下降してくる人達を良く見てると迷ってる人が多い.ま、ルートでもそうでない所でも大して違わないけど.

 途中、立ち止まっている人がいた.ルートが判らないらしい.「大丈夫ですか?」 と、声をかけると「大丈夫じゃないです」と、苦笑いしている.「岩は動かないから、ペンキマークを見てそこを通れば大丈夫ですよ」 と、一応教えてあげたが、、下の整備された道とのギャップは大きい.先に行かせてもらう.


取り敢えず山頂は踏んで行く事に・・・


道筋はつけられていますが、何処登ったって道の様なものだ


胎内くぐりの中の祠


9歳坊や、頑張って下りてますよ
 山頂少し手前で、あのラーメン親子が下りて来るのに出会った.父親の後ろから小さな身体で中々上手に下りて来る.サッサッと身軽だ.再び挨拶し、すぐに山頂へ.2人が入れ替わりに下りた.
 
 途中で”大丈夫じゃない〜”って言った人も上がってきた.上がってくるなり「あーー、こうなってるのか!!」 と、感激してる様子.地元の方らしいが、過去二度位登った事があったが、いずれもガスか雨で見晴らしはダメだったということだ.そういうことなら、私だって感動するだろう.
 それからも、少し話をしたが、後から後から登って来るのでゆっくりもしてられない.辺りをパパッと撮ってすぐに退散する.

 下降途中、ブーーンとエンジン音がしたので空を見上げると、パラグライダーが飛んでいた.エンジン付きだ.いつのまにか太陽の周りに輪が出来ていて、それを背にしている.明日は崩れるのかな.



山頂です 12:10


下りてきて、おっあそこが山頂か 殆ど大岩の上だね



エンジン付きパラグライダーが、、、 中央付近小さく(^_^;;

 帰りは外輪山コースを下る予定だから、そのコースへ上がる急斜面が待っている.一旦鞍部に下りる手前で平らな岩をみつけ休憩.おにぎりとパンを食べ水を飲んでのんびり過ごす.

 外輪山コースへの斜面はきつく浮き石が多い.花も多い場所なので撮りながらゆっくり登ると、案外疲れを感じないで登り切る事が出来る.ただ、今の時期は花が少ない.イワベンケイとか、イワギキョウがチラホラ.

 誰もいない稜線分岐に出て一休み.南方向は綿飴の様な雲が多く、合間に「滝の小屋」、「大清水」方向が見える.此処から眺める景色も素晴らしい.全部見えるより、チラ見の方が・・・・

 七高山へ寄ってみる.4度目になるが何となくこちらの方が鳥海山の山頂でも良い様に思える.東側は真っ白な雲海になっているから日本海は見えない.風車の列を写真に収めたかったのでちょっと残念だ.


イワギキョウ


稜線(外輪山コース分岐)に登り着きました



あの尖った所が七高山



七高山、山頂 13:10


雪渓、この時期はかなり小さくなってます



七高山から新山





百宅コース分岐



外輪山と千蛇谷




 30分位いて、下山にかかる.山頂分岐の所までくると、丁度親娘らしい2人組が上がってきた.挨拶を交わし、年齢を聞くと9歳だという.この子も凄いね.この時間、稜線にハイカーは多くなかった.のんびり下り途中三脚を出したり、花を撮ったり.今日は宇都宮へ帰らず、道の駅「雫石あねっこ」で車中泊の予定だからゆっくりで良い.

 鳥海湖がよく見える所まで下りて来て、三脚を出し撮影していたらあの親娘が下山してきた.中々早い.疲れない? と、聞いたら女の子は うん、大丈夫 と返事.すかさず、父親が えーっ、さっき疲れたって言ってたじゃないか 何とも微笑ましい.あ!、上空をパラグライダーが しかも2機


チョウカイフスマ


湯の台コース分岐 伏拝岳山頂でもある



千畳ケ原



左、笙ヶ岳 中央、鳥海湖


11歳だって・・・



眩しくて適当に撮ったら、1機しか写ってなかった




千蛇谷を俯瞰




 扇子森で、鳥海湖を撮影し、小浜小屋は素通りする.そのすぐ下で19人の団体さん.今日飛行機できて、小浜小屋に泊まるそうだ.いやあ、豪華ですなあ.羨ましい.

 石畳の道は膝に打撃を加えない様、急がずに下っていく.途中の沢で顔を洗い、一口飲んでテクテク下る.駐車場に着いたら、夕陽が飛島に落ちるところだった.振り向くと山頂も赤く染まってきていた.13時間もかけて往復か、、、こういう撮影山行って良いものだ. 因みに追い越された人、数知れず.追い越した人・・・多分ゼロ.



扇子森から鳥海湖 左は月山森、遠くに月山




赤く染まった山頂




飛島

 Photo Nikon P7800 二代目 

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当レポは
写真撮影だったり適当に歩いたりで、時間やルートは参考になりません.
仮に当レポを見て行かれる場合は予め情報を収集していただき、計画を
充分に立ててから実行して下さい.